「りくペディア」 思い出。
私の心の中を50音順でキーワードと共にひもといていく「りくペディア」。
見に来てくれた人が少しでも創造的になれますように。
第5回「お」:思い出
「思い出話をすることは、過去を受け入れていること」
いつかこんなセリフを何かの小説で読んだことがある。
言い換えれば、人は忘れないために思い出話をするのかもしれない。
時間は淡々と過ぎゆくから、僕はいつも思い出を手放さないために必死だ。
幼稚園の記憶と高校の記憶では、言わずもがな高校の記憶の方がある。
だけど、幼稚園の延長保育で悲しくなり、1人で倉庫の裏で泣いてた時、
先生が見つけてくれて抱きしめてくれたこと。
茄子は先に食べてから、ハンバーグを後にゆっくり頂こうと思ったら、
茄子が不味すぎて吐いてしまい、ハンバーグを食べさせてもらえなかったこと。
あれから20年近く経とうとしている今でも、その時の情景ははっきりと思い浮かぶ。
つまり、嬉しさ、悲しみ、感動、痛みなど、大きく心が動いた思い出は何年経っても色褪せないということに気がついた。
何歳になっても、心をできるだけ動かすこと。
自分の抱く感情を押し殺さず、全て素直に受け入れること。
そうすることで思い出は、時間に負けないで隣にいてくれるはず。
【りくペディア/思い出】
時間に負けそうになるけど、何としても死守している。
心を動かす。自分に素直でいる。そうすることで自ずとそばにいてくれるもの。