DTM、成長と後悔の話

タイトルだけ見たら「DTM始めて後悔しました!!!訴えます!!!」みたいな内容かと思うかもしれないが、違う、そうじゃない、ということは先に言及しておこう。
バーボンハウスしてもいいんだけどパッとコピペが出せないしそもそも騙して悪いが系は初めてなのでとっとと本題に移ろう。

人間って、成長しますよね?

人間は、成長し続ける生き物だ。別に時間が経過するだけで成長するわけではないのだが、成長しようという意思がある限りはまったり成長していくので、大体時間の経過とともに成長しているものと考えられる。
成長の限界点がうんぬんの話はまた機会があったらやるね。
で、人間の成長には、ちょっとしたイレギュラーがまぁよく起こる。今回は、成長の安定期に入る前までにかなり起こるイレギュラーの一つの話。

自分の中で何かが爆発するとき

人間の成長が安定する前の段階では、急激な成長、爆発的な成長が非常に起きやすい。初心者のうちは、なにか気づくところ一つやアドバイス一つ得るだけで、いままでの自分とは見違えるレベルで変化が発生する、ということが本当に度々起きる。
あ、生物的な成長の話じゃないよ。赤ちゃん関係ないからね。ついでにその爆発的成長のせいで後々長い期間で精神的に辛くなることがまれに起きることがあるけど、その話はとりあえず横に退けておこう。
とにかく、初心者のうちは自分でも信じられないスピードで成長していく。私もDTMにおいては初心者だが、だいぶ前の自分の曲と最近の自分の曲を聴き比べると「あぁ、ちゃんと成長してるわ私」となる。あんまり自分の曲聴かないけど(は?)。
…で、それがなぜ後悔という非常にネガティブな感情に結びつくのか。それは割と単純な話である。

ああすればもっとよかった、こうすればもっとよかった

見出しが結論。はい終了!とはいかないのでもうちょっと掘り下げるよ。
自分が成長するということは『自分が過去持っていなかった技術や手段を手に入れた』ということだ。
一般的にゲームであれば、自分の過去の記録は残らないので、「ヴッ」ってなったり気にするほどの後悔は残らない。事が終了した直後に「うーんこうすればよかったかなぁ」という後悔が出ることはあるが、それは基本的に『自分が現在持っている選択肢のなかで選択を誤った』ことについて後悔しているのであり、自分の過去の未熟さ、過去と現在のギャップに悔いているわけではないので、いわゆる一過性のものとなる(結果が思いっきり残る大会に出場した経験のある方には、謝罪)。今を生きていく者。そういえば自分が主にやってる音ゲーは思いっきり過去の記録残るわ。格ゲーとか、FPSの話と思ってもらえれば(遅い)。
しかし、DTMや作曲、ひいては創作物全般に関しては記録がガッツリ残るのである。その記録はもちろん時間が経過していくにつれて過去のものとなっていく、残酷なことに。
そして、その過去はめっちゃ残る。すげー残る。今の時代はネットが普及したり、良くも悪くも扱いやすくなっているので、半永久的に残るといっても過言ではないだろう。そして当然、その残った過去は自分が自由に取り扱えることが基本だ。もちろん、自分で見たり聴いたりすることもできる。私はそんなに自分で見たり聴いたりしないけど(は?)。
そして、初心者のうちは前述の通り時間の経過とともにガンガン成長していく。そうするともちろん過去と現在に大きなギャップが生まれる。(音ゲー除く)ゲームだと別にそんなに見えない『自分の後ろ』が、創作物を創る者にはハッキリと見えてしまう。
繰り返しになるが初心者の成長は『短期間に大きく』成長する。安定期と違って実力のギャップがより大きく見える。その辺はグラフなんかでわかりやすくすることができるんだけどごめんサボらせて。
短期間に、それこそ割と最近の期間に大きく成長すると、大きなギャップをハッキリと認識してしまう上に、(音ゲー除く)ゲームと違って、作品そのものが残る創作物は過去を思いっきり突きつけられるので、「ああすればよかった、こうすればさらによくなれた」という後悔が強く残ってしまう。
これが自分主体で世に出したなら、データが残っている限り修正、改良が利くのでまだマシである。が、これがもし公募に出した作品だったら。何かよそ行きのものに収録される曲だとしたら。修正はできない。改良はできなくはないが、出るとこが別物なのでわりと違うものとして認識されがちである。後戻りができない。

最悪の感情、「今の実力なら」

「ああすればよかった」から派生してしまう、さらに悪化した最悪の感情がある。
「今の実力ならああすることができた」である。
これの何が最悪なのか。創作物を創る観点から観ると、この感情は「今後同じような機会に遭遇しないのであれば絶対に持つべきでない感情」である。しかしこの感情は大抵「やりなおしが効かないもの」にばかり働く。辛い。
自分から、自分主体で世に送り出したものは、前述の通りいろいろ手を加えることが可能な場合が多いのでこの感情はあまり起きない。というか起きたら速攻で手を加えると思う。
が、公募に応募した作品やよそ行きの作品、いわばラインを過ぎれば二度とやりなおせない作品においては、いくらその感情が湧き起ころうとも手が加えられない。時間とともに後悔は強くなっていくばかりで、何もいいことはない。むしろ精神的に疲弊して悪影響しか及ぼさない。この後悔をなくすには、あまりにも長い時間を生きて過ごす他ない。
特に公募というのは残酷で、必ず『選考期間』というものが存在する。ものにもよるが、公募には莫大な作品が応募されるので、選考期間は結構長くとられる。事前に発表されていた期間からさらに延長ということもありえる。公募にチャレンジした初心者は、そのながーい選考期間の間ももちろんかなりのスピードで成長していく。すると今まで述べたような状態に陥り、後悔の感情が生まれ、しかも選考期間の間に後悔はどんどん加速していく、という、もうこれ以上ないほど悪い状態になりかねない。そして「結果」が発表される。深い後悔を持った人が結果で持つ感情は、ほぼ「すんごい希望」か「すんごい絶望」の二択である。が、公募には大体お約束のようにプロクラスの人が応募していて、メジャーなものだとその人数はさらに増える。となると…お察しください。当然、結果が振るわなかった場合は後悔もエグいレベルで増大するだろう。
まるで海溝かの如く深い絶望と後悔を持った創作者なんて、それはもう、一言で表すなら「ヤバい」状態である。そうなった人は大体自分じゃどうしようもなくなるので周りの人に支えてもらうしかない。やっぱ辛ぇわ…

対処法、あるんですよね?

ハッキリ言ってしまえば、対処法は私では極論みてーなやつ1つしか思い浮かばなかった。が、それでも助けになるかもしれないのであれば。記すしかないよなぁ?
その方法は

もう一切自分の過去の作品に触れないこと

である。
…すごく悪くいうと、「過去の自分から逃げる」ということである。見なかったことにスルー。
過去を顧みず、改善点を自分で挙げないのはハッキリいってめちゃくちゃ良くないことなのだが、創作はが絶対なので、ちゃんとやって心がもたないならちゃんとせずに創作するしかない。どっちがマシと考えるか、それはあなた次第だ。
ただ、これはどんなことにも言えるけど、退路は絶対に作っておこう。退路無くして大爆発したらもう目も当てられんので…

…他にいい案が浮かんだ方、ぜひ私に教えていただけますでしょうか…
私を、みんなを救うことができるかもしれません…

あとがき…あとがき?

いかがでしたか?(台無し)
冗談はおいといて、今回は結構真面目な文を書いたと思います。
正直、この「成長と後悔」は、自分がそうなっているので、文に書き起こしてみたらどんな感じかな、ちゃんとまとまるかな、といった感じで書きました。
まぁ、割と吐き出せました。ってこれじゃ私が気持ちよくなってるだけじゃないか…まぁ、こうやってたまに自分に関して考えるのは楽しいですね。
この文章で考えを広げたり、誰かの一助になれば幸いです。
長文を読んでいただき、ありがとうございました。

こういう書き物だけじゃなくて、DTMもやってます、というかDTMやってなかったらこんな話せんわな。
よかったら聴いていただけると嬉しいです。こちらのURLから楽曲をまとめたマガジンに飛べます。
https://note.com/rk_snow/m/m0e0c21156cd5

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GRASS
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