GRASSの人生を変えた曲3曲

これを読んでいる方には、自分の人生を変えた音楽というものがありますか?
今回は、僕が今まで生きてきた中で、凄まじい衝撃を受け、人生を変えたであろう曲を3つ、語っていきます。
全てbeatmania IIDXに収録されている楽曲です。時系列が近い順から語ります。

始める前に。今回の記事は感情を無限に放出した、いわゆる限界化した文章になっていると思います。そういった文章が苦手な方はお帰り願います。
あと、多分理論的なことは何も言えてないと思います。

1.Sephirot/SHIKI

まずは、SHIKIさんのSephirotです。
初出は「New Generation 夏の流星フェスタ2016」というBEMANIシリーズの多機種連動イベントです。
beatmania IIDXでいうと、23作目のcopulaが稼働していたころですね。IIDXにおけるジャンルはTRANCEです。
この流星フェスタというイベントは、いわゆる同人作家と言われる枠のコンポーザーが複数人参加しているという点において注目を集めたイベントでした。SephirotのコンポーザーであるSHIKIさんもそうですね。
さて、この曲ですが、実は自分にとっては何もないところからいきなり現れて初めて知った…という曲ではありません
この曲を知る前に、☆12の難しめの譜面に特攻する場面で「Grand Chariot」というxiさんの曲に出会いました。ジャンルはHARD ART CORE。
自分の☆12非公式難易度表における地力B+の初めてのイージークリア曲になった(後にあっさりノマゲもつく模様)うえ、曲がカッコいいこともあり、とても好きな曲になりました。
後からこの曲が流星フェスタの曲であることを知り、それから他の流星フェスタの曲も聴きました。どのような方法で巡ったのかは忘れました…
そしてこの曲に出会って、初めて聴いた時に抱いた感想。

「美しいトランスだなぁ…」

BPM154、そこから織りなされるメロディ、ピアノの旋律。ゆったりとしていて、それでいて眠くはならない心地よいスピード感。雲の上を優雅に飛んでいるような、そんな印象を受けました。
これを聴くまでにも自分はトランスが好きなのではないかというなんとなくの感覚はあったのですが、それが確信に変わりました。
この曲は他の流星フェスタの曲と共に多くの機種に収録されています。メインの機種以外だととりあえずこの曲をやってる感じがしますね。
この曲をきっかけにSHIKIさんの曲にどハマりしました。綺麗な曲がいっぱい。
ちなみに、この曲はしばらくの間僕がアップリフティングトランスアンチになった原因でもあります。「あんなのトランスじゃない!」って言ってました。おいおい…

2.Verflucht/Tyrfing

次に紹介するのはVerflucht。ジャンルはHARD NRG。作曲者名義はTyrfing、その正体はHommarjuさんです。オマージュと読みます。ちなみに名義はティルフィングと読み、曲名はドイツ語なのでファーフルフトとかファフルーフトとか読みますね。僕は前者派。
この曲名、ドイツ語で「忌まわしい」だとか「呪われている」という意味があります。いやぁ、ロクでもない曲名ですねぇ…
まさにその曲名通り、攻撃的なシンセのフレーズ、邪悪なギターリフ、そしてこの曲最大の特徴とも言える16分で打ち鳴らされる暴力的なバスドラムの嵐が襲いかかる曲です。
この曲の初出はbeatmania IIDX21作目のSPADA。spada†leggendariaというイベントで初登場した曲です。
その中でもこの曲のANOTHER譜面は結構強い譜面でした。イベント内のANOTHER譜面だと上から2番目くらいだと思います。あ、このイベントは7曲あります。
そしてこのイベントは後にLEGGENDARIA譜面というANOTHER譜面のさらに上を行くトンデモ譜面たちが追加される…のですが、この曲と疾風迅雷とFeel The Beatに関してはなぜかSPADAの間にLEGGENDARIA譜面が追加されることはなく、次回作のPENDUALにて追加されました。そしてこの3譜面ともめでたく大問題児になったわけですが、ここではVerflucht†LEGGENDARIAのSP譜面のみに絞って語らせていただきます。
このVerflucht†LEGGENDARIA(SP)は、ただでさえ結構強めの物量譜面であったANOTHER譜面の、そのさらに上を悠々と行く超絶物量譜面となっております。
そのノート数、驚異の2401ノーツ。これはSPに限って言えば現在のAC版beatmania IIDXにおいて最も多いノーツ数であり、平均密度も驚愕の約21.83notes/sec。腕が壊れる。
僕はこの譜面のイージークリアすらできません。終わった後は変なうめき声が出ます。腕が壊れる。
さて、この曲と僕の出会いはIIDX24作目、SINOBUZまで遡ります。
実はこの曲との初対面は、EXPERTモード(いわゆるコースモード)の週間人気順のどこかで出てきたときです。そのときはNORMAL譜面をプレイして、特に印象もなく終わりました。
六段になってしばらくした後、この曲のHYPER譜面をプレイした時、そこで抱いた感想はNORMAL譜面をプレイした時とは全く別物の感想でした。

カッコいい。

これほどまでに激しい曲には、恐らくその時まで遭遇していなかったと思います(既にこの曲一回やってたけど)。しかしこの曲の激しさや恐ろしさ、そして強さに感銘を受けました。
さらに、HYPER譜面がこれまたいい譜面なんですよ。鳴らしたいところを鳴らさせてくれる。その感想がまさにぴったりな譜面です。
それも相まって、自分の心に強く刻まれた音楽です。
自分がたまに発している「音に殺意がこもった音楽が好きだ」という言葉のルーツになっている、と思います。
…そういえば地味に現在稼働中のIIDX27作目、HEROIC VERSEからLEGGENDARIA譜面の表記が「Verflucht†LEGGENDARIA」というめっちゃ強そうな表記じゃなくなりましたね。実はちょっと寂しいです。

3.xenon/Mr.T

さぁ来ました。大トリ、xenonです。コンポーザーはMr.Tさん。ジャンルはELECTROSHOCKです。
もしこの曲に出会っていなかったら、僕の人生は大きく違ったものになっていたかもしれません。それほどまでに、僕の中では重要で、大きな音楽となっています。
初出はbeatmania IIDX 8th styleのONE MORE EXTRA STAGE。
この当時はONE MORE EXTRA STAGEに進出するには、EXTRA STAGEで桜のANOTHER譜面(現行☆12、きついソフランあり)をアシストオプション禁止、HARDゲージ(現行機種のよりきつかったらしい)でスコアランクAAAを出してクリアという正直現行機種でもとんでもない難易度の条件を、現行機種より貧相なオプションでクリアしなければならないというまさに困難極まりないもので、噂によればその条件を満たしてONE MORE EXTRA STAGEでxenonをプレイすることができたプレイヤーはただ一人のみだったとのこと。
そんなxenonとの出会いはIIDX24作目、SINOBUZが稼働していた初心者時代まで遡るのですが、この曲との出会いはACではなく家庭用のIIDXで起こりました。
家庭用beatmania IIDX 16 EMPRESS+PREMIUM BEST。AC版をある程度プレイして、せっかく家に専用コントローラーが使われずに置いてあるんだから家でもIIDXがしたいということで初めて手に入れたIIDXの家庭用で、気ままにプレイしていました。
この曲のNORMAL譜面を初めてプレイしたときでした。

衝撃が全身を突き抜けました。

全身から鳥肌が立ちました。こんなすごい音楽があったのか。今まで自分の全く知らなかった世界。
無機質だが決して無感情ではない、しかし過剰な感情は決してない。
機械的な細かいメロディの後にくる、美しい、それでいて儚さを持ったメロディ。
ELECTROSHOCKという、本当に今まで見たこともなかった知らないジャンル名。世界。
脳内を電流が駆け巡るような、そんな感覚になりました。
この瞬間が、初めてIIDXで「本当に好きな音楽」に出会った瞬間、IIDXをこれからも続けていくというきっかけになったのです。
それからもこの曲は常に目標になり続けました。HYPER譜面をクリアしたい。ANOTHER譜面をクリアしたい。フルコンボしたい。AAAを出したい。
この曲、16分乱打がメインの曲なのですが、単純に乱打をバラバラ置いただけじゃなくて、ちょっと引っかかったようなリズムをしていて、絶妙にスコアが取りづらい譜面になっています。やりごたえがある。
とにかく、xenonは僕の人生において、絶対になくてはならない存在であるということです。僕の人生の鍵そのものである、ただそれだけです。

EX.xenonと出会って、ずっと後。

3曲って明言したけど、ちょっと番外編。
xenonに関わる話です。この話には、ある時突然続きができました。
遡る地点はIIDX26作目、Rootage。この作品は実質的なIIDX20周年記念の作品となっており、イベントや収録楽曲等に大きな期待が寄せられていたように感じます。
そんな中始まったイベント、ARC SCORE。特定条件でEXTRA STAGEにて特別な楽曲が登場して、その楽曲またはその楽曲のモチーフとなったバージョンの曲をクリアすると譜面やフレーム、選曲時のシステムBGMが解禁されるというイベントでした。
そう、このイベントには必ず楽曲のモチーフとなったバージョンがあるのです。そんな中、このイベントのトップバッターとなったバージョンは8th style
…ん?8th style…?
そう、あのxenonが初登場となったバージョン、8th styleだったのです。
もちろん、これはxenonの続編的なやつが出る…!?という期待をめちゃくちゃ持ってました。
ほんとに出ちゃった。XENON II 〜TOMOYUKIの野望〜。
TOMOYUKIの野望?????と思いつつ、見たジャンルはELECTRO SHOCK。なんかスペースいっこ入ってる。コンポーザーは…ちゃんとMr.Tさん。ここまでは完璧。筐体で聴くまでこれ以上の情報は絶対入れないようにして、筐体で初めて聴くことになりました。このときは確かNORMAL譜面を選んで聴いたと思います、今思えばこれもまた運命だったのかもしれませんね。
さぁ、肝心の曲はどうだったのか。

完璧。最高。優勝。

僕の期待以上のものが来ました。本当にELECTROSHOCKだ。確かにxenonのアンサーソングだ。12作目、HAPPY SKYのvault of heavenを最後に長らくIIDXに現れなかったELECTROSHOCKが帰ってきたんだと。そして、進化している。明らかに音が広く、多くなってる。すごい。
プレイ中はずっと鳥肌が立ちっぱなしで、涙が出そうでした。
すげぇなぁ。やっぱすげぇなぁ。Mr.Tさん。って思いました。

終わりに

人間の感じる音楽には個人差があります。
誰かの大好きな音楽が、誰かの大嫌いな音楽かもしれない。
自分にとっては正しく感じる音楽が、理解されないかもしれない。
果てには、こんなのは音楽じゃないとまで言いだす人もいると思います(ちなみに僕はこの言葉めちゃくちゃ嫌いです)。
でも、そんな個人差大爆発の音楽の感じ方の中でただ一つ、自分が本当に好きだと感じた曲には、絶対に他の音楽を聴いた時には感じられない、大きな衝撃が身体中を、脳内を駆け巡るということだけは、人間の音楽の感じ方に共通するものなんじゃないかと、僕は思います。
僕がこれから先、またそういう音楽に出会うことができるのか。これを読んでいる人も、そういう音楽に出会うことができるのか。
世の中には「無い」方向にも「有る」方向にも「絶対」というものほぼないので、誰にも何もわかりませんし、何も言えませんね。

こういう書き物だけじゃなくて、DTMもやってます。
よかったら聴いていただけると嬉しいです。こちらのURLから楽曲をまとめたマガジンに飛べます。
https://note.com/rk_snow/m/m0e0c21156cd5

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GRASS
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