海外の大学から奨学金を得るための5つのTIPS
近年、日本では円安や世界的なインフレの影響で、海外留学の費用が大きく増加しています。これ、かなりキツいですよね。
結果として、奨学金がないと多くの学生にとって留学を実現することが難しくなっています。特にアメリカの大学は学費が高いため、奨学金の有無が進学の決め手になることも少なくありません。
この記事では、そんな厳しい現状に対応するために、海外、とりわけアメリカの大学から奨学金を獲得するためのノウハウをお伝えします。
って、偉そうにノウハウとは言ってみたものの、まあ良く考えれば当たり前の事を言ってます。が、この当たり前の事を体系化した人ってあまりいないです。って事で、この記事が参考になれば嬉しいです。
前提:複数の大学から合格を得て総支払額を比較する
まず前提の話しをします。
海外大学に進学する際にまず意識すべきことは、できるだけ多くの大学に出願し、複数の合格通知をもらうことです。大学は海外だけでなく、日本の大学を含めてもらっていいと思います。
なぜなら、大学によって奨学金の内容や総支払額が大きく異なるため、選択肢を広げて交渉材料にするためです。合格通知をいくつか持っていることで、各大学のオファーを比較し、最も自分に合った条件を選ぶことができます。
奨学金を含めた総支払額は、学費だけでなく、生活費やその他の費用も含めた総合的なコストです。
つまり、以下の様なアプローチになります。
「他の大学ではこのような奨学金を提供されています。例えば、合格している日本の〇〇大学なら〇〇円。生活費も含めると貴方の大学に行くのとではかなり大きな差になる。だから何とかなりませんか?」
実際、この総支払額をもとに大学を選ぶことで、大学を選ぶ上で重要ですよね。
具体的な条件を提示すればするほど、交渉がスムーズに進みやすくなります。大学側としても、優秀な学生を確保するために、より良い奨学金オファーを提示する気になってきますよね。
複数の大学からのオファーを比較する具体例
実際に、複数の大学からオファーをもらった場合と総支払額を比較してみましょう。
例)
A大学:年間学費が5万ドル。奨学金オファーなし、自己負担額5万ドル
B大学:年間学費が8万ドル。奨学金3万ドルで自己負担額は5万ドル
C大学:年間学費が6万ドル。奨学金3万ドルで自己負担額は3万ドル
こうやってを比較すると分かりやすいですね。奨学金の額が大きいからといって必ずしも自己負担額が少なくなるとは限りません。たとえば、B大学の奨学金額は大きいものの、学費が高いために自己負担額はA大学と同じ5万ドルとなります。
でも、Aの大学よりBの方が世界大学ランキングが高いとか、興味があるメジャーであるとか、自分の志望に近ければ同じ金額でもBの大学に行きますよね。
一方で、C大学は奨学金額が少ないものの、学費自体が比較的安いため、最も自己負担額が少ない3万ドルになります。くぅー迷わせるwww
と言う感じで比較をすることで、奨学金の額だけでなく、最終的な自己負担額をもとにどの大学が自分にとって最適なのかを判断していくのです。
実際にはもちろん、生活費なども学費以外の要素を含め、総支払額とのバランスを考えることが留学を成功させるための大切なステップです。
という訳で、最初のステップとして、なるべく多くの大学に出願し、合格通知を集めることを意識しましょう。そして、それらのオファーを詳細に比較し、最も自分にとって有利な選択肢を見極めてください。このプロセスが、将来の留学生活を充実したものにするための大事なポイントです。
以下、前提をもとに5つのTIPSです。
1. 他大学からのオファーをうまく活用する
改めて書きます。奨学金交渉の際に効果的なのが、他の大学からのオファーを活用する方法です。
特に、同じようなランクの大学からより好条件の財政援助を受けている場合、その情報をアドミッションに伝えることで、奨学金の見直しを求めることが可能です。
例えば、「他の大学からこのような奨学金オファーをいただいています」と具体的に提示することで、大学側に「学生を確保するためにより良いオファーを提供すべきか」という判断を促すことができます。この方法は、大学側にアピールする効果的な材料になるので、活用しない手はありません。
2. 個別の事情を誠実に伝える
自身や家族の経済状況について、正直に伝えることも非常に重要です。たとえば、家族の失業や医療費の増加など、特別な経済的困難がある場合、その状況を詳細に共有することで、大学側に奨学金の見直しを促すことができます。
具体的な数字や書類を使って説明することが効果的です。家計の収入減少を示す納税証明書や、経済的負担を証明する資料を提出することで、アドミッションがあなたの状況を理解しやすくなり、奨学金の獲得に近づく可能性が高まります。
3. プロフェッショナルな態度で交渉する
交渉時の態度やマナーも非常に重要です。
相手も人間ですからね。好きな人に奨学金を出すんです。
交渉は自分のニーズを伝える機会であり、大学側にプレッシャーをかけるものではありません。そのため、常に礼儀正しく、プロフェッショナルな態度で対応することが望まれます。
アドミッションに連絡を取る際には、丁寧な言葉遣いでメールを送り、要望をしっかりと説明し、感謝の意を伝えるなど、細やかな配慮が大切です。こうしたプロフェッショナルな態度は、交渉の成功率を高めるだけでなく、将来の人間関係にもプラスの影響を与えます。
4. 交渉のタイミングを見極める
交渉を行う最適なタイミングも考慮すべきポイントです。
(他も引き合いに出しながら交渉するので)ある意味当たり前ですが、
他大学からのオファーが出揃ったタイミングや、入学の決定を行う前の段階で交渉することが効果的です。
大学側は合格した学生を確保するために、入学前の交渉に応じやすい傾向があります。
また、入学後に家計の状況が変わった場合も、再度交渉を試みることができる場合があります。そのため、状況に変化があった際には、早めにアドミッションに相談することを忘れずに。
5. 明確で具体的なリクエストをする
交渉の際には、自分の希望を明確かつ具体的に伝えることが鍵となります。
「あと5,000ドルの援助が必要です!」といった具体的な金額を提示することで、大学側が状況を理解しやすくなります。
また、単に「もっと援助が欲しい」と伝えるのではなく、その理由や背景(家族の経済状況、他大学からのオファー、現在の負担状況など)を論理的に説明することが重要です。これにより、大学側に納得してもらいやすくなり、交渉の成功率が高まります。
おわりに
これらの戦略を駆使して交渉を行うことで、大学からより良い奨学金オファーを受けられる可能性が高まります。
奨学金の交渉は、学生自身の将来のための重要なステップです。遠慮せず、自信を持って適切な交渉を行いましょう。あなたの努力と交渉力が、夢の実現への鍵となります。ぜひ頑張ってください!
記事を書いた理由(おまけ)
ちなみに、私たちは個人のお客様向けに海外大学進学出願のサポートをやったり、日本の高校のグローバル化を支援している会社です。
こういう「1円でも安く海外進学を実現するノウハウ」を学内で進路指導をする先生方や留学エージェントのカウンセラーが持っていれば良いなぁと思っています。
ですが、現状、残念ながら大学アドミッションとの交渉を経験し、指導できる人は恐らく日本に多く見積もっても100人程度だと思います。まあプロフェッショナルレベルで言えば10人いないかも…
まあ、だから、何なんだという感じですが、だからこそ、今日は一人でも多くの方にそのノウハウを学んで欲しく、記事にしてみました。(自分がその1人である事の前提でwwww)
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