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ダウンライトはこう使え
前回、ダウンライトは使うなと書いておいて、真逆のタイトルです。笑
使わないのがベストだけど、そうは言っても、適材適所でどうしても使いたいときもあります。または、すでに使っちゃってる、、という場合もあるでしょう。
結論を先に言うと、
・直径が小さいダウンライト
・グレアレスタイプのダウンライト
のいずれかを選ぶ or これらに変更しましょうという話。
解説していきます。
拾い画像を比較してみる
以下の画像A・Bは、天井面がきれいなものと、そうでないもの。
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画像Bは、ダウンライトで空間を均一に照らして、ダイニングテーブル上のペンダントライトでオシャレさを演出するという、典型的な住宅の照明計画です。
一方で、画像Aは、ダウンライトなどの天井付け照明をあまり用いず、壁付けの照明や間接照明を中心に計画されています。
同じ空間での比較ではないにしろ、天井がすっきりすると空間全体の質が上がっていることが見てとれるかと思います。
直径が小さければ存在感も小さくなる
画像Aの方でも、奥に一つ、ダウンライトが使われています。
このダウンライトには、絵を照らすという明確な意図をがありそうですが、それにしてもあまり主張が強くないように見えませんか?
拾ってきた画像なので推測ではあるんですが、絵を照らしているダウンライトは、直径7.5cmくらいのもの。一方で、画像Bのたくさんついている方のダウンライトは直径10cmでしょう(奥の木目柄の天井に付いているものは7.5cmかも)。
一般的なダウンライトは直径10cmで、特に何も言わなければ、業者はそれを取り付けます。それだと、どこにいても光が目に刺さってくるんですよね。まぶしいし、ノイズになります。
その径を一回り小さいものにするだけでも、ずっと存在感が小さくなります。些細なことですが、重要なのはこういったことの積み重ねです。
とりあえずグレアレスタイプを使っとけばいいんじゃないか説
あるいは、画像Aの方は、径は同じでもグレアレスタイプのダウンライトを使っているのかもしれません。
グレアレスタイプは、照らす範囲があえて狭められていて、光が目に刺さりにくくなっています。照明の主張(ノイズ)を軽減する効果と、空間を上質に見せる効果があります。
画像Bの方も、すべてのダウンライトをグレアレスに換えるだけでも、ずいぶん大人びた雰囲気に変わるはずです。
自邸の事例
我が家で唯一ダウンライトを使っているのが洗面所です。
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記事トップの写真と併せて見るとわかりやすいかと思います(鏡に映っている天井面のものがダウンライト)が、これは取り付け位置にも配慮しています。部屋の真ん中でなく、隅っこに設けているんです。
理由は、この上部にコンクリートの梁が通っていることと、できるだけ天井の広い面積をきれいに保っておきたかったことの2点。正直これはとても気に入ってます。灯りが点いている状態でも、ほとんどその存在感がありませんし、ホントに点いてんのかな?と確かめたこともあるくらい。
ただ、これだと洗面台が暗いのでは?というご指摘もあるかと。住んでみた感想としては、手を洗ったり歯磨きをしたりするには、暗さが気になったことはまったくありません。また、化粧の際など明るさが必要なときには、別に間接照明を設けてますので、そちらも問題ありません。
価格差のわりに効果が大きい
径を小さくするのもグレアレスにするのも、一般ダウンライトとの価格差は
一点あたり数千円程度。それなのに、空間全体の印象に与える影響はかなりのもの。
つまり、みんな大好きコスパ大の施策なのです。使わない手はありません。
特に、直径を小さくするのは新規設置のときにしかできませんが、グレアレスタイプへの変更は、すでにダウンライトが取り付けられている空間にも適用可能です。
ぜひ、この知識を活かして照明計画をしてみてください◎