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ターコイズブルーのカルマンギア

はじめて気になった輸入車は・・


わたしが初めて
気になった輸入車は
フォルクスワーゲン製の

カルマンギアだったと思う。

ビートルを
ベースにして
作られた車だそうだ。

フォルクスワーゲンとは
「国民車」の意味だそうで・・
高級車ではなく
大衆車なのだ。

最近は
クラスが上の車は
お値段も高く
高級感があると思うが。

カルマンギアは
ドイツ車なのに
アメ車っぽい香りがした。

昔の車なので
現代車より小さかった。

ボディーカラーが
とても良かった。

わたしの大好きな
ターコイズブルーだった

この車が
最寄り駅に行く途中の
道沿いのステキなお家の門前に

いつも停まっていた。

いつも
電車に乗るために
駅まで歩くのが
楽しみだった。

「きょうは
 停まっているかな・・」

「どんな人が
 乗っているのかな?・・」

いつも
そのお家の前を
通るのが
楽しみになった。

少しだけ
遠回りになるが
気にしなかった。

お家のつくりも
洋風でお洒落な感じだった。

それほど
大きな建物ではなかったが
雰囲気が良かった。

レンガの壁で
少しお庭があり
植栽がまた美しかった。

オフホワイトの
モッコウバラや
アイビーを
トレリスに巻き付けて

とても
雰囲気のいいお庭だった。

人がゆったり
楽しく暮らしている感が
あるお家だった。

玄関先に置いている
寄せ植えの鉢が
お手本にしたいぐらいの

趣味の良さがあった。

あるとき車の主がわかった


ある日のこと・・・

とうとうやっと
車の主の姿を
見ることが出来た。

車の主は
カルマンギアの
エンジンをかけて
出かけるところだった。

若いイケメンの男・・
だったら良かったのだが・・
以外に髪に白いものが混じった
渋いオジサマだった。

車にひととなりが
良く合っていて
雰囲気が良かった。

『クルマはひとを表わす』

何となく
ホッとしたのを憶えている。

似合わない人に
乗ってほしく
なかったからだ。

あれから何年も経って

初恋のクルマが
きっかけになり

旧いクルマに
乗ることになるとは・・
その時は思いもしなかった。

免許さえ
自分は一生取る気はなく
生涯「助手席」専門と
思っていた。

人生って
どうなるか分からないもの。

そう思えばなんだか楽しくなる!









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