英語できない。だからGoogleへ転職【70%はこの方法】
私はGAFAの海外オフィス勤務をはじめ、ユニコーンスタートアップといった外資系テック企業で、ビジネス開発やマーケティングを経験してきました。
本日は「英語ができない、英語が苦手。だけど、外資系企業で英語を使って仕事ができるようになりたい!」
そんな方向けに、自分の恥ずかしい経験をさらしながら、
1) 英語ができなかった私がGAFAの海外オフィスで働くまでになった方法
2) 英語ができない人にオススメの外資系企業転職戦略
を書いていきたいと思います✍️
なお、私が転職をする際に利用してきた、おすすめの転職サイトはこちらにまとめています。
Googleの面接で聞かれた質問についてはこちらの記事にまとめてみました。
英語ができなくてもGoogleで働けるって知ってましたか?
まず最初に、初めて外資系企業に転職を目指す方の多くが抱いている誤解を解きたいと思います。
それは「外資系企業=英語力必須」という誤解 🙀
(少なくとも、私はそう思っていました...)
もちろん最低限、学生時代に習う英語の文法や単語などは知っている必要はありますが、流暢に英語で話せる能力は現在日本で募集されている多くの求人で必要ありません。
理由はこのあと解説していきますので、まず「英語は最低限の力があればいい」ということを認識して安心いただければと思います。
間違っても「TOEICの勉強に時間を使わなきゃ」といった方向には進まないでもらえたら、日本の実践で使えない英語学習の犠牲者の一人としてはnoteを書いたかいがありました。
なお、以前、TOEICという言語テストビジネスが日本で起こしている弊害について、実例を記事に書いたので興味ある人は読んでみてください。
記事👉 外資転職の成功とTOEICの点数は一切関係ないという話【元GAFA海外勤務が明かす】
英語ができない私がGAFAに採用された方法をご紹介
ここまず、私の自己紹介と、GAFAの面接をどのように突破したか、お話しますね。
そもそも私自身の英語力ですが、いまだに正直そこまで高くはなく、今も日々勉強しているというのが正直なところです。
ただ、1つ言えることは、GAFAで働いていた期間で飛躍的に英語力が伸びました。「低から中」になったといった感じです。
それもあり、GAFAを退職した後も外資系企業で転職を重ねていますが、英語がネックで(日本マーケット関連の)仕事に支障をきたす、ということはありません。
それもあって、この記事のタイトルの通り「英語ができない人こそGoogleのような外資系企業に転職して英語を磨くべき」だと思っています。
さて、そんな英語力「低」だった私がGAFAに採用されたエピソードです。
ちなみに、当時私を採用した上司は日本語が話せない英語ネイティブでした。
日系企業サラリーマン時代の私の英語力
大学卒業後、新卒で入社した企業は日系企業でした。その時は、ほとんど英語が話せなかったのですが、英語が話せるようになりたい、といった思いもあり、Meetupを利用して、外国人がいそうな集まりに参加したりしていました。
Meeetupがよかったかどうかでいうと、ビジネスで必要な英語力は正直そこまで伸びなかったと思いますが、英語という言葉を発することへの慣れという意味では少しは意味があったと思います。
一方、なぜ英語力がそこまで伸びなかったのか。1) ビジネス英語と私が参加していたカジュアルなMeetupで利用される英語の違い、2)結果を出さなければいけないというプレッシャーの欠如、などがあります。
ちなみにこの当時のTOEICのテストですが、550点くらいだったと思います...
GAFAの英語ネイティブの上司の電話面接
さて、そんな大した英語も話せない中で、公式の求人サイトから応募していたGAFAの1社のリクルーターからメールで一次電話面接をスケジュールするメールをいただきました。
しかも、面接相手は英語ネイティブで日本語が通じない方との面接。
まったく英語に実施がなかったので、とりあえず片っ端から質問される可能性のある質問について英語で事前に回答を用意して臨みました。
やはりそれでも実際の会話は違うものでうまく話せないことに汗をかきまくりましたが、幸い聞かれた質問はほとんどが答えをあらかじめ英語で用意していた質問で、なんとか電話面接を終えました。
そして電話面接から数週間が経過。
全く音沙汰がなく、やはり面接で落とされたか、とあきらめていた頃。
リクルーターから「本面接をスケジュールするから、空いている日時をいくつか教えて」とメールが。
4連続2時間の本面接へ向けて
ブラック企業に近い日系のIT企業で働いていた私は、もう面接の当日は仮病を使って会社を休むしかないな、と腹をくくり平日の昼間の候補日を早速返信。
当時はせっかくのチャンスで、ちょっとでも失礼があって返答が来なかったら一生後悔するという思い込みから、夜しか空いていませんといった相談をすることさえ控えていました。
また、前回の成功体験から、今回もひたすら準備をしっかりしようと思い、1週間以上先の候補日を送付しました。
その後時間を少し置いて、リクルーティングコーディネーター(リクルーティングチームで面接の日程調整などをサポートする職種)の人から面接日時確定の連絡がきました。
メールには、各面接の時間と4名の面接官の名前と、かっこいいカタカナ名で何をやっているのか理解できないポジション名。
4つ連続2時間というのにも多少圧倒されましたが、そのうち2つの面接は明らかに日本人でない方のお名前が面接官の欄に。
英語が想像以上に会話だと出てこなかった電話面接の学びから、やる気のアピールや面接時間を自分のペースで進める目的で資料を作ろうと考え資料作成を開始しました。
その準備が最終的に私のGAFA転職を実現してくれたのですが、その時に始まった「資料作り」の詳細は以前別途記事にまとめています。
note記事 👉 GAFA面接に持っていきたい資料の作成方法 【詳細版】
2.5の英語面接と1.5の日本語面接
さて、いよいよ面接当日。
まずは日本人の方との面接なので、とりあえず英語は気にせず内容に集中できそうだと思っていたのですが。
いきなり「面接前半は英語で行うから」と英語で質問が開始。
虚をつかれて、一気に汗が吹き出してきたのを今でも覚えています。
その後、日本語15分の面接。
そして、もう1名日本人の方との面接を30分行い、いよいよ連続する2つの英語面接1時間へ。
聞かれた質問のうち、半分は用意していた質問、あるいはその変化形だったので、なんとか答えられましたが、基本的に覚えたフレーズの繰り返しに終始するような始末でした...
さらに「好きな本は何ですか?」という、突拍子もない質問で、さらに汗を吹き出したのを覚えています。何か英語の本で頭がいい人が読んでそうな本読んでなかったかなと深読みして全く思い浮かばなかった形です。
この頃はまだまだ構造化面接というものが根付いておらず、面接官がそれぞれ質問を考えている時代でした。
なお、構造化面接については、コチラのnoteで詳しく解説しました。
note記事 👉 Googleの面接はこう進化した【アドバイスです】
リクルーターからの電話でオファーを告げられる
面接が終わって早1ヶ月くらいが経っていたと思います。
1〜2週間くらいはドキドキしながらまっていたのですが、何も音沙汰がなかったので面接は落ちたものかとあきらめて過ごしていたある日。
リクルーターからいきなり携帯電話に電話が。
「おめでとう、オファー出すから」と。そして、ストックオプションやさまざまな福利厚生についても一気に早い英語で説明され、ジムベネフィットくらいしか聞き取れていなかったと思います...
この時の私は「待遇交渉」というものを知らず、とりあえずリクルーターが言ってきた条件に「Yes. Thank you. 」と答え、後になり後悔したりしていました。
とりあえず、「交渉なんかして断れたらどうするんだ」という思いが強く、提示された最初の条件(すなわち最低の条件)でオファーを承諾してしまっていたわけです。
チームで1番英語ができない社員として入社
そんなこんなで、晴れて入社したわけですが、まだまだ組織が小さい時期の初期メンバーだったこともあり、私が1番若く、1番英語ができない社員でした。
その後、英語ネイティブの上司からは、間接的に他の社員に「あいつはオレの言ったことうなづいているが理解していないから、あとで補足してやってくれた」と言われる始末。
よくクビにならなかったな、と当時の上司や同僚には本当に感謝です。
しかし、実は社内の他のチームには私と同じくらい英語ができない、あるいは、わたしよりもできない社員もいました。
また、その後組織の拡大フェーズに入ると、英語が全くできない人も採用せざるを得ない状況に。
それくらい、日本では英語とビジネス両方ができる人の採用が難しいのです。
70%の社員は入社時点で英語がほとんど話せない
コレは私の肌感覚ですが、特に営業組織などGAFAの主軸の事業で人員の拡大が進むと、70%近くの社員はそこまで英語が話せなくても入社しています。
そして、70%の人の中で、Googleのような企業で働く中で、その環境を活かし英語力を磨いて、海外のオフィスに異動するような人が実際たくさんいます。
まさに、私はそのパターンでしたし、私の同僚でもそういう方がたくさんいるのです。海外に住むことへの憧れが強い分、海外オフィスへ異動する人は、英語がもともと上手くなかった人の方が多いくらいかもしれません。
英語ができない人は、Googleへ転職しよう
Google、その他にもAmazonやFacebook、Appleといった外資系プラットフォーマーで働くメリットは、なんといっても本社や海外オフィスとの距離の近さです。
理由は、プラットフォーマーの特性上、主力のプロダクトは本社主導で開発することが多く、他の国はローカライゼーションという位置付けになりやすく、本社や海外オフィスとの距離が近いためです。
さらに、一般的に、テクノロジー企業のため、人をそこまで雇いません。
そのため、英語を使う機会、英語を使う仕事はいくらでも転がっており、ビジネスで使える英語力を磨くには最適の環境といえるのかもしれません。
その点で、外資系の戦略コンサルティングファームと比べて、Googleのような企業は圧倒的に英語に触れられる機会が多い、と両社を経験している私としては思います。
このあたりの外資系戦略コンサルティングファームなどの働く環境については、コチラのnoteでまとめているのでこちらでは割愛します。
note記事 👉 外資系で働くなら戦略コンサルは時代遅れ【経験談】
英語ができなくても狙えるGoogleの募集ポジション
では、どのようなポジションだと英語ができなくても採用される確率があるのか。
私の経験に基づいて、Googleの現在の募集ポジションを例に分析してみたいと思います。(募集情報は2021年9月4日現在のもの)
なお、その前提として理解したいGoogle Japanの組織の大枠や、GAFAのようなプラットフォーマー系企業の狙いどころのポジションについては、これまでのnoteで公開しています。
本日は各論のお話になるので、ここから先を読み進める前に、コチラとコチラの2つの記事は目を通してみていただくのがオススメです。
👉 2021年秋、Google転職の難易度【狙うならこの職種】(ビジネス職編)
👉 最短で海外転職する方法【GAFA海外オフィス勤務経験から解説】
エンジニアは英語力での難易度にそこまで大差ない
GoogleやFacebook, Amazon, Appleといったプラットフォーマーには大きく分けて、2種類のエンジニアがいます。
エンジニアとしての技術力では、1) プロダクトを開発するエンジニアの方が高いと言われることが多いです。ただ、2)のエンジニアについても技術力は高い方はいらっしゃり、一概にはいえません。
また、英語力、という観点で言うと、どちらのポジションでも正直そこまで高い英語力は求められておらず、英語力という観点でいうと難易度に差はないと思っていただいていいです。
ビジネス職ではこのポイントでチェックする
ビジネス職については、余程あなたの専門性が強くない限りは
「事業が日本で成功しており拡大期・成熟期に入っているか」
というポイントをチェックしていただのがオススメです。
すなわち結論としては、2021年9月現在、主軸事業の広告営業、あるいは日本で成功しているGoogle Workspaceの営業になります。
「まあ、そりゃそうでしょ。人員数多いんだから。」
確かにそうなんですが、いぜ募集したり狙う段階になると不思議と多くの人がブレます。(実は私もそうでした。)
これは日本における「営業職の位置付け」が1つ理由にあると思います。
日本では、なぜか営業をさげすむ人が多い。
訪問営業や営業電話とイメージがよくないのが原因かもしれません。
私も親戚からGAFAに入社したなんてすごい、ともてはやらされた時も、
「でも営業でしょ?」と悔し紛れかなんなのか営業ならたいしたことないじゃん、ということを言外に含ませたことを言う人はいました。
もう1つの理由は、やっぱり新規事業はカッコいい、ということ。
「Googleでウェアラブル端末の事業開発していました。」
カッコいいと思うのは私でしょうか。
このポジションを狙う!このポジションは避ける!
ではいよいよ、本日2021年9月4日現在の募集情報に基づいて、英語ができない人が狙いたいポジションを具体的に分析してみましょう。
「広告の営業を狙えばいいんだったら簡単でしょ?」と思われるたかもしれないのですが、
意外と横文字ばかりでなんのポジションかわからないのが最初の外資系企業転職アルアルです。(私にはどのポジションも同じに見えていました...
避けた方がいいポジション
1) 動画プロダクト スペシャリスト、Google カスタマー ソリューション(英語、日本語)
→ 「〇〇スペシャリスト」は、特定のプロダクトについてのエキスパート、フロントの営業から質問を受けるようなミドルオフィスのポジションになります。そのため、英語で発信される最新のプロダクト情報を、正確に読み解く必要があり、英語ができない人にはオススメしません。
2)セールス マネージャー、小規模ビジネス セールス、Google カスタマー ソリューション
→ 「小規模ビジネス」、や、「プログラムマネージャー」などは、1対1で営業をするチームとは異なり、効率よく多くの中小事業者に広告ソリューションを営業していきます。そのため、 大規模企業向けの営業と異なり、営業方法のローカライゼーションの幅が 小さい傾向があります。 すなわちグローバルの方向性に従う必要性が大きく、 英語力が必要とされるケースが多いです。
私の過去の同僚も、帰国子女であまり日本語がうまくなく、日本の営業知識がない人間がよくこういったポジションを担当していたりもしました。
狙いたいポジション
1) アカウント マネージャー、ホーム パーソナルケア、第一広告営業本部や、アカウント マネージャー、食品・飲料・医療、第一広告営業本部など
→ ホームパーソナルケア、などこういった特定の業界特化型の営業は、専門性を重視されるため、 対象候補者が少なく英語など募集要件が緩い傾向がありオススメです。 また、大企業を相手にすることから日本のローカライゼーションを重視され、 日本で多くのことを決めることが多い点も理由の1つです。
2)アカウント マネージャー、Google Cloud
→ SaaSの 大企業向け営業も、日本式の営業力が要求され、 また、日本へのローカライゼーションの要請も強いことから、 この用件は緩くオススメです。
いずれも、例外もあり一概には言えませんが、なんとなくでも業務内容の理解、そこからどれくらい英語が必要とされるかなどの理解に役立てばnoteを書いたかいがありました🙌
GAFA海外勤務ブログ
私と同じような志をもっている方に、少しでも役に立てればと思い、GAFAやユニコーン企業、外資系戦略コンサルティングファームでの経験談や転職のアドバイスを「ピボット転職」というメディアにまとめています。
Google, Apple, Facebook, Amazonといった企業への転職を目指している方向けに、高度で質が高い内容に絞って、書いていっているので興味がある方はのぞいてみてください👀
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