4.悟りはこの瞬間
思考を止めましょう・・
といった類のメソッドが多くあります。
なぜ思考を止められると良いのでしょうか。
思考がない瞬間は、何にも囚われていない、何にも揺さぶられない、どこにも不安や迷い、葛藤がない瞬間が快適、快楽だからですよね。
でも・・
思考を意図して止められますか?
意図しなくても思考が止まっている、思考がない時って、今この瞬間です。
その瞬間の次に思考が働き始めます。
このnoteの記事を目にした瞬間には、思考は働いていません。
しかしすぐ次の瞬間には、記事を読みつつ思考が働き始めます。
理解しようとしたり、自分の考えとの違いを見つけたり、共感や反発が起きてきます。
思考の手前にあるその瞬間があまりにも瞬間的なのでその一瞬に気づくことはなく、あなたは思考そのものになりきってしまっています。
瞬間は瞬間でしかないですよね。
だから本当はそれを正確に指し示すことはできないのです。
思考を働かせると、瞬間からズレるので時間も同時に生じます。
生まれたばかりの赤ちゃんは悟りそのものです。
赤ちゃんには思考がありません。
それは何も経験していないし、知識を蓄えてもいないからです。
時間も知りません。
~でなければならない というジャッジがどこにもありません。
既成概念がないので、比較が起こらないからです。
赤ちゃんは「悟りたい」などと思ってもいません。
悟りそのものだから、欲する必要もありません。
想像してみてください。
生まれてすぐの赤ちゃんはどんな感覚なのかを。
目はまだ見えないけれど、いろいろな音がします。
なんの音かはわかりません。
ただ、音があるだけです。
赤ちゃん自身が、「私」という認識もしていないでしょう。
言葉を持たず、意味を知らず、自分でストーリーを創らなければ、
音は音でしかないのです。
あなたの大好きな曲。タイトルがなくて歌詞もなければ、メロディーだけがあるだけです。
それはもしかすると、カフェでコーヒーを飲みながら流れているジャズのような感覚かもしれません。
意識を向けなければ、音がしているのかすらわからない。
いうならば、それが悟りです。
いつも意識していないけど、いつも常にあるものです。