
嫌な細田守(無知)
街で細田守さんを見かけたので声をかけました
俺「あの、細田守さんですよね」
細田「そうですけど」
俺「僕、細田さんの作品めちゃくちゃ好きで、劇場版デジモンアドベンチャーとか、時をかける少女とかめっちゃ見てます!」
細田「君もか」
俺「…え?何がですか」
細田「君も僕を褒めるんだね」
俺「どういうことですか」
細田「…最近は僕の地位も上がりきっちゃって、誰も僕の悪い部分を指摘してくれ無くなってしまった。業界ではポスト宮崎駿なんて持て囃されてるよ。」
俺「…」
細田「笑っちゃうだろ」
俺「細田さん、SNSとか見ないですか?」
細田「Twitterとか?」
俺「Twitterとか」
細田「あんま見ないね」
俺「ですよね。あのね細田さん、SNSで細田さんのこと褒めてる人、今一人もいないですよ。」
細田「…そんなわけないだろ。ポスト宮崎駿って持て囃されてるんだから。」
俺「言われてないです。」
細田「え?」
俺「細田さんもうポスト宮崎駿って言われてないです。完全に新海誠に取られてます。」
細田「は?いやいや俺でしょ」
俺「ちょっと前まではね。でももう違います。」
細田「なんで?」
俺「なんでっていうか…」
細田「俺なんか悪いとこあった?」
俺「僕はあんま気にならないんですけど…」
細田「なに?言って!」
僕「"細田は福祉と行政を信頼してなさすぎてリアリティがない"みたいなことはよく言われてますね。」
細田「…」
僕「…僕はリアリティが全てなんて思ってないですからね!」
細田「…ちゃんと調べとけばよかったな。」
俺「調べてなかったんですね…」
細田「調べ方がよくわかんなくてね。」
俺「今日喋ってみてわかったんですけど、そんな感じします。」
細田「おおかみこどもは?おおかみこどもは流石に悪く言われてないよね?」
俺「なんでおおかみこどもの雨と雪にそんな自信あるんですか。」
細田「あれ完璧でしょ。」
俺「完璧じゃないですよ。」
細田「は、なにが?なにが完璧じゃないの?」
俺「父親が馬鹿すぎる。父親の死に方馬鹿すぎて腹立つんすよ。」
細田「そうかなあ。」
俺「そうですよ!」
細田「なんか揚げ足取りみたいなのばっかりじゃない?」
俺「はあ?」
細田「全然刺さんない。なんか問題はそこじゃなくない?言うならもっと核心突けよって感じ。」
俺「…脚本が面白くないんですよ。」
細田「え!?」
俺「みんな言ってます。細田作品は細田が一人で脚本書くようになってからダメになったって。」
細田「くそぅ…」
俺「知らなかったんですか?」
細田「知らなかった…」
俺「早く奥寺佐渡子に脚本書いてもらえってみんな言ってます。」
細田「奥寺さんの連絡先知らないんだよ。」
俺「何も知らないじゃないですか!」
細田「もうダメだ!俺はもう才能が枯れてしまったんだ!」
俺「そんなことないです!竜とそばかすの姫のよかったところ、僕はたくさん言えます!」
細田「君がそう言ってくれるのはありがたいけど、"竜そば"に関しては反省点の方が多いんだ。」
俺(竜そば?)
細田「特に反省してるのは中村佳穂の起用だ」
俺「中村佳穂はよかったんですよ!」
細田「いやあれはダメだ」
俺「みんな中村佳穂のことだけ褒めてましたよ!何を反省するんですか!?」
細田「奥華子を裏切った形になってしまった…」
俺「奥華子!?」
細田「最低だ…」
俺「『変わらないもの』の?」
細田「『ガーネット』もね」
俺「いや奥華子は一人でCMの曲とか歌って頑張ってるんで、細田さんが心配しなくても大丈夫ですよ。」
細田「まあたしかに奥華子は大丈夫か。爆チュー問題にも出てたしな。」
俺「え?」

俺「それは俺も知らなかったです。」