見出し画像

[幻想ナイトメア]うぉぉ―!


 歌詞考察の時間だァ!

 というわけで どうも、リユルン(@riyulun)です

 今回はですね、アイカツアカデミーにて公開された真未夢メエの新曲、[幻想ナイトメア]について 歌詞を追いながら色々話していければなと

 いやぁ…3人の中で最後を飾るだけはあります


 どういう物語を辿っているかの結論から言うと「夢の中の遊園地に閉じ込められている」
 そんな あくタイプの楽曲なのが[幻想ナイトメア]。

 シチュエーションこそ違えど [氷の森]が 夢みたいな場所からの脱出に関する楽曲ならば[幻想ナイトメア]は その逆。
 ゆうわくに負けているのが主人公と言えるでしょう

 それでは歌詞を見ていきます


 「割れた 万華鏡 こぼしたような 街灯り
 ぬけ出す ベッド 誘う オッドアイの 野良猫」

 鏡が割れる→ミラーコート無効→あくタイプ と捉えられなくもないけれど そうじゃないかもしれない。

 それはそれとして何か妙なワード。
 万華鏡は割れたら使い物にならないし 街灯りに「こぼしたような」なんて表現は使わない。

 オッドアイとは 左右で瞳の色が違うということ。
 ありえなくはないらしいのだが 妙さを表現するにおいては適切。
 そもそもoddとは「奇妙な」を意味するので

 そして「ぬけ出す ベッド」。
 これは恐らく 直接的にベッドから出ているのではなく 夢の世界へ向かっているということでしょう

 あり得ないことが起こる夢の世界だから奇妙な現象が起きてもおかしくないですよね

 そして

 後述しますが、ここでいう夢の世界は 実はポジティブなものではないわけで、
 そこで彷徨っているということを 自分の力だけではどうにもできない ということの拡大解釈で 操られている人形なのかもしれません


 「ドレスコードは モノクロームの お人形  手まねく メロディ 鏡の 向こうの 世界」

 「手まねく」、つまり誘われてるんですよね。素敵な夢の世界に。

 そして「鏡の 向こうの 世界」。

 現実世界と同じ景色が映っていながらも決して触ることができず、映っている部分以外の要素は分からない故 夢の世界をはじめとした異世界とかの解釈ができなくもなくもなくもないですわね

 そして 映像のこれ

 字幕まで反転するのはアマルルガみたいな声が出るポイント


 「おいで 今宵限りの 誰も 知らない 遊園地」

 同じ内容の夢なんて多分見られないので「今宵限りの」

 そして ここで はじめて「遊園地」の言及が

 ゾロアークは幻を見せるポケモンですが、その幻と「何か奇妙な夢の世界」って重なるんですよね

 しかも ゾロアークが〆を飾る ハチクマンシリーズ最後の作品は「ハチクマンの逆襲 リターンズ THE DREAM MATCH」

 というわけで ゾロアークをリスペクト且つモチーフにしているのが分かります


 「夢 夢 夢 夢 醒めやらぬ 午前2時
 棘 棘 棘 棘 道化師のように 踊る」

 (ここ、映像が魅せてるけど撮るのが難しかったのでスクショ無し)

 午前2時とか寝てますもんね。
 夢の世界から抜け出せないですもんね

 で、簡単な方の「覚める」ではなく「醒める」を使っているのが気になりまして。

 ほぼ一緒だろ、と言われたら それまでであり、実際にインターネットで調べてみても ページによって多少解釈が異なるほどの細かすぎる違いしかないわけなのですが、

 「目がさめる」という場合「覚める」とするのが一般的、
 「醒める」は酔いが戻るときが よく使うポイント というのは割と共通認識っぽいようで

 で、これらを真とすると 敢えて外してるわけです。

 普通の夢とは違うということを表現されてる故の「醒めやらぬ」なのではないでしょうか

 次に「棘」部分、とりあえず「道化師」と韻を踏みたいというのが強いでしょう

 というのも このシーンでジョーカーが登場するんですよね。

 ジョーカーといえば今年8月のWCSで公開されたNのゾロアークexなるカードがNight Jokerなるワザを持っていました。

 モチーフとしたゾロアークの因子として入れたかったのでしょう


 「クラ クラ クラ クラ 空の メリーゴーランドも
 チク タク チク タク 遠く かすむ 観覧車も」

 遊園地要素を強く。

 この部分は前者は韻だけど後者は違いますね


 「好きな 色だけ 愛していいでしょう?
 ワガママ 悪魔」

 色として連想されるのはタイプ。

 そして タイプそのものから発展させることで 例えば楽曲なら[幻想ナイトメア]は あくタイプ、
 エレクトリカルなのは でんきタイプ、ロックは いわタイプ、王道はノーマルタイプと解釈できますよね?

 つまり 「好きな 色だけ 愛していいでしょう?」というのは 得意なこととか専門的な分野とかだけに焦点をあてること。

 これは非とする場面が多い「ワガママ」なことと捉えられることが多いでしょうが 夢の世界なので関係ないです


 「時計の 針が コトリと 寝息を たてる」

 「寝息を たてる」のは寝てる人の方では!?

 これも 直接的に時計が寝息をたてているわけではなく、
 時計のカチカチって音に対して 周囲があまりに静かなので「寝息を たてる」と例え表現されているわけです


 「朝よ 来ないで 蒼い 月が 爪を 研ぐ」

 まず「朝よ 来ないで」のパワーワード

 先述しましたが この楽曲は[夢の世界から抜け出せない]、というのがシチュエーション。

 つまり「夢がさめてほしくない」んですよね 夢のような空間だから(ややこしい表現)

 しかし タイトルは[幻想ナイトメア]

 ナイトメアといえばイメージされるのは うなされている光景ですが この楽曲で謳われているシチュエーションは何か違います。

 ダメージっていうと分かり辛いかもしれませんね。
 要は「夢の世界から抜け出したくないと思ってしまうこと」 それがナイトメアの正体。

 夢心地に依存してしまうと 起きる時間が遅れるだけでなく現実を ちゃんと見つめることができなくなったり

 そういえば サビの部分で「棘」の連呼があったのも ナイトメアと同じような定数ダメージを彷彿とさせる故のワードチョイスなのかもしれません。

 そしてサラッと入れられるゾロアーク因子…!!

 つめとぎ、第5世代初出のわざなので余計に…!


 「飛び乗る ユニコーン 動き出した ぬいぐるみ
 たてがみ 揺れて 夜明けが 扉を なでた」

 「飛び乗る ユニコーン」とは恐らくメリーゴーランド、
 「動き出した ぬいぐるみ」は恐らく着ぐるみマスコット。
 既に1番のサビで 舞台が遊園地であることの説明をしたのでね

 そして「たてがみ」とは何か。

 直後には「夜明けが 扉を なでた」とあり、もうすぐ朝だということが分かります

 なので 「たてがみ」は朝の風でカーテンが揺れていることなのではないでしょうか。

 しかし もうすぐサビ、この楽曲の主人公は夢の世界にずっといたくなります


 「私だけの 貸切 時間のはざまの 遊園地」

 時間のはざま、そういえば(にじいろのはね、ぎんいろのはね が無いと)手を入れたらグニュッと曲がってしまうとか 常識を逸した空間でしたが、
 それって確かに夢の空間に重なりますね…!


 「夢 夢 夢 夢 醒めやらぬ 午前2時
 棘 棘 棘 棘 道化師も 泣いている」

 1番とは異なり「道化師も 泣いている」。
 「も」ってことは他にも泣いている誰かがいるってことですね

 そして何故 泣いているのか。

 朝が近くなって閉園が近くて寂しいから、でしょうか


 「クルクルクルクル 狂おしい コーヒーカップも
 ジグ ザグ ジグ ザグ バグる ジェットコースターも」

 不思議な遊園地の説明


 「元の レールには 帰れないでしょう?
 ワナナク 悪魔」

 1つ前の歌詞で登場した2つのギミックは「レール」が存在すると考えられ、不規則な動きをするが故に元々がどうだったか分からない→元に戻せない というわけですね

 そして それだけじゃなく、「レール」は いわば「進む道」

 とどのつまり、主人公が夢の世界に依存しすぎて 進む道を見失った とも捉えられません?

 …依存しすぎて進む道を見失う、別に 夢の世界に限った可能性ではないですよね

 あ、「ワナナク」とカタカナなのは 恐らく1番の「ワガママ」に合わせた結果でしょう

 で、「戦慄く(わななく)」とは 恐怖とかで体が震えること

 1番のことを鑑みると「悪魔」とは主人公のことなのでしょうが 夢心地のはずなのに何故 戦慄いているのか

 これもそうです、本当に戦慄いているわけではない例え表現の類でしょう

 例えば これからの時期、お布団から出たくないですよね?

 でも 仕事とかのために出なくちゃいけない。
 これと似たシチュエーションだと思うのです

 脱出しようと思えばできるけど「もっと気持ちよくなりたい」欲求が それを阻む。

 SNSとかだと「暖かさが人をダメにする」発展して「人類の敵」みたいな表現をされることもないですか?

 そんなわけで幸せだけど恐怖を生むのです


 「魔法 かけて 好きな 服を 着よう
 魔法 かけて 好きな 曲を 聴こう
 魔法 かけて 好きな 場所へ 行こう」

 「魔法なんて 本当は いらないのにな」

 Cメロ、最後で話変わってきたな

 恐らく ここが表現してるのは現実であり、
 「魔法」とは夢の世界によって得られた幸福感などによる じこあんじ。

 AG編第64話「チルットの空! ハルカの心!!」にて マサトが 怖い経験をして飛べなくなったチルットに対して かけた魔法を想像してみると分かりやすいでしょう。

 最後には魔法がなくても飛べましたもんね。
 だから「本当は いらない」わけで

 …「本当は いらない」のに欲しくなるし、無いと不安になる。人間というのは難儀な生き物ですよね

 で、ここの画的に気になるところなんですが

 蝶が鳥籠の中にいるんですよね。

 ロゴにも実は蝶がおり、[Peek-A-Boo!!]では真未夢メエ自身が蝶になる演出もありました

 歌唱者≒主人公の代弁と考えると ここでは鳥籠に閉じ込められているわけです。

 鳥籠というのは 他者によるものでも自らに課したものでも からにこもる ことの表現となりますよね

 歌詞は「好きな 服を 着よう」と言っているが「着ている」わけではありませんし
 仮に「着ていた」としても それは「魔法」があるから着られたのであり、自らの力ではないということの比喩かも

 (アイカツ!、ゴシック楽曲で「鳥籠」出がち)

 「鳥籠の 中 どうして 君は ずっと そこから 出てこないの」

[永遠の灯]

 「鳥籠を 怖がってた 小鳥は 何も 変えられやしないと 泣いてばかりいた」

[Dreaming bird]

 そして ここ

 ドンカラスの羽みたいなのを こう見せられるとゴシック感出ますよね…!


 そして1番のサビの繰り返し

 「夢 夢 夢 夢 醒めやらぬ 午前2時
 棘 棘 棘 棘 道化師のように 踊る」

 「クラ クラ クラ クラ 空の メリーゴーランドも
 チク タク チク タク 遠く かすむ 観覧車も」

 「好きな 色だけ 愛していいでしょう?
 ワガママ 悪魔」

 で、最後の この部分、歌詞を真未夢メエが掴もうとしているのが なんか意味深

 「好きな 色だけ 愛して いいでしょう?」とは 得意なこととか専門的な分野とかだけに焦点をあてること、と先述しましたが
 掴もうとしているということは その思考を我が物にするということなのでは


――――――――――――――

 これまでは 3人全員でうたうものだった中のソロなので それぞれの持ち味を最大限活かすための楽曲になりやすい そう思います



いいなと思ったら応援しよう!