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生きろ
お泊り会が終わって家に帰る道を歩いていた。
お泊り会で起きた私の変化はこちらに書きました。よかったら読んでみてください。
YOASOBIさんの「群青」を聴きながらてくてく歩く。リズムに乗りながらテンポよく歩く。トットットットッと歩くのが好きだった。でもあるフレーズが聞こえて足が止まった。
知らず知らず隠してた
本当の声を響かせてよ、ほら
見ないフリしていても
確かにそこに今もそこにあるよ
知らず知らず隠してた
本当の声を響かせてよ、さあ
見ないフリしていても
確かにそこに君の中に
YOASOBI 「群青」 -Youtubeコメント欄より引用-
お泊り会で自分のつらさを吐き出して、「助けて」と言葉にすることが出来て、何かあったらいつでも相談してねと言ってもらえて、笑顔で家への道を歩いていたはずだった。
でも、この歌詞を聞いてふと思ってしまった。思い出してしまった。
家に、帰りたくない。
足を進めるのは取り合えず私の居住場所がそこにあるからなだけで、帰らないでいいのなら帰りたくなんかなかった。
帰ったところで怒られる未来と、ある人を腫れもののように扱うその周辺の人と、甲高い声で叫びドアや家にあるものをものすごい音を立て使うその人の姿が思い描けた瞬間に完全に足が止まった。
帰りたくないよ。
でも帰らなければ自分の住む場所がない。
帰りたくないよ。
でも帰らなければ自分の送らなければならない生活が送れない。
帰りたくないよ。
帰らなければもっとひどい言葉と手が飛んでくるかもしれない。
帰りたくないよ。
相談できた、心配してくれてる他の人たちに顔をみせないと。
帰りたくないよ。
何も力のない私が生きていくためには帰らないと。
帰りたくないよ。
Wi-Fi がないから帰らないと。
Wi-Fiがないからという理由で私は足を踏み出した。低速モードはさすがにつらかった。通信機器が満足に使えないのは死活問題になる。
家に帰ると相談にのってくれていた人が玄関前にいた。エアーげんこつは落とされたがその人からの罰はそれだけだった。ただぼそっと「あの人に怒られるぞ」と言葉を残された。
家の中に入る気が起きなかったため家の前にある路地の掃除を始めた。近くにあったホースで水をまきガッシャガッシャ洗うのは楽しかった。途中から水を空に向かって発射しぬれながら遊んでた。青空に水の玉がまき散らされ輝く景色は綺麗だった。私も自由だった。
遊んでいるうちに笑えてきた。
何度かつらいことには遭遇したし、死を考えたこともあった。でもそれはすぐにやめた、あいにく死ぬほどの勇気は持ち合わせていなかった。そのかわりずっと光を探していた。どんなにどんなに叩きのめされても光を諦めきれなかった。
私に理想の世界を伝え続けてくれる人がいた。
私の存在をそれでいいんだよと認めてくれる人がいた。
私を見守ってくれる人がいた。
私の背中を押してくれた人がいた。
私にもっと失敗してこいと言ってくれた人がいた。
私と一緒に夢を叶えてくれる人がいた。
私にチャンスをくれた人がいた。
私を日々心配してくれるヤツがいた。
私の助けてを受け止めてくれる子がいた。
私の横に隣に後ろに、ついていてくれる方がいた。
これからもっと幸せになれると信じてくれる人と、そう信じられる私がいたから。
腐るわけにはいかない。死ぬわけにもいかない。
生きるんだ。世界のもっと!楽しい!!はこれから味わうんだから。
掃除が終わって家に入り異質な空気を避け自室にかけこんだ。ある人は機嫌が悪かったらしく別の部屋で何かのことに対して叫んでいた。あの声が嫌だった。自室の扉を閉めても叫び声は聞こえる。内容も聞きたくないから音楽をかける。
自由になりたい。
そう思いながらPCで文字を綴る。
必ずなれると分かっているから信じているからこの家に帰ってくる。自分の力がない今、まずは土台を作らなきゃと。
そして必ず、世界一幸せな女性になるから。それはもう決まっているから。
私よ、生きろ。
2020.12.29 【生きろ】