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DesignShipに行ってきましたねん

どうも。ツクリンク株式会社デザイナーのリヨタさんです。

この度、弊社デザインチーム全員でDesignShipに行ってきましたので、レポートを書きたいと思います。自分は関西から行ってきましたねん🚄
弊社はフルリモートなのでデザインチームが全員で集まるのは約1年ぶり👏


会場内の雰囲気・運営の良かったところ

先着順なので一回も引けなかったガシャポン。今回はノベルティも充実してました。
  • やっぱりめっちゃ人が居たけど、会場も広くてゆったりしてたので混雑しててしんどいとは思わなかった。

  • DesignShip運営の方は同じスカーフ?を着用されててわかりやすかった。

  • オープンステージとグループステージの行き来が楽(去年は遠かった印象)

  • また、会場には順路の導線が貼られてるなーと思ったら視覚障害者向けの歩行テープらしくリアルなアクセシビリティにも配慮されていた。


印象に残ったセッション

今回はたくさんセッションを見たんですが、その中でも特に印象的なものを紹介します。

「つたわる」プロダクトをつくる

株式会社タイミー プロダクトデザイナー
神田 和慧さん

スライドもわかりやすかった

おかげさまで、タイミーが提供するスポットワークという新しい働き方は多くの方に受け入れられるようになってきました。 これからも受け入れつづけられるように、私たちは「かんたんに」つくるだけではなく、「つたわる」ようにデザインすることを意識しています。 今回はどのように「つたわる」デザインをしているのか、その工夫についてお話しします。

https://design-ship.jp/2024/contents/session

タイミーさんのセッション。時間は5分だったんですが、かなり濃密で圧倒されました。
ユーザーに知って欲しいことは、つたわるデザインにするという内容。下記3点をかなり考え込んでプロダクト作りに落とし込んでいる印象でした。

  • 最小限にする

  • 簡潔かつ正確

  • 覚えていなくても使える

その中でも簡潔かつ正確の部分でいうと、例えば「スキマバイト」という言葉は今でこそ市民権を得ていますが実はタイミーさんが考えた造語のようです。
ユーザーが簡潔に理解できるようにするために、世の中にない概念に名前をつけるってことが凄いと思います。
弊社ツクリンクのサービスは建設業界のSaaSということもあり、既存の慣習や新しい取り組みを受け入れてもらうためには中々苦労することもありますが、概念に名前をつけてユーザーに理解してもらう取り組みはレベルたけーと関心しきりでした。

何回でも見返したいくらい示唆に富んだセッションでしたが、時間が短かったからかスライドの切り替わりが早すぎて写真撮れなかったのが心残り。。

問いが世界を拡げていく

コグニティブデザイナー/多摩美術大学統合デザイン学科准教授
菅 俊一さん

私はこれまでずっと、デザインの前提となる「問い」の意味について考え続けています。「問い」を「視点」や「制約」と言い換えてみると、私たちは他者にそして自分自身に新しい問いを投げかけることによって、自分が認識している世界の外にあるものについて気づいたり、自分自身のポテンシャルを拡張させて思考・実践を行うということを可能にしてきました。今回は質・制約・認知という切り口から、私たちデザイナーが問いを設計することで新しい創造性を獲得するための手がかりについて考えてみたいと思っています。

https://design-ship.jp/2024/contents/session

ミニマルなスライドと穏やかな語り口で、内容がスッと入ってくるとても心地よいセッションでした。
問いを立てることによって自分の認識している世界の外に出る」から始まり、外の世界には質の高いものがあるという気付き、注意の発生する原理などを菅さんの経験を交えて説明されていました。

面白かったのは「問いによって主観的な偏りを獲得することが個々の創造性をつくりだす」ということ。
デザインや創作活動をするのに偏りを作っていいものか?とも思いましたが、問いの設定の仕方で個性や感性が形成され創造性がうまれるという内容は目からウロコでした。

外側に向けていた問いを自分の内面に向けてみる、何に心を動かされているのかを自覚する、問い自体の「考えてみやすさ」や「考えてみたさ」について考える、自分に取ってモチベーションのわく問いが何かを考える。
そうした独自の問いによる観察が個性や感性を形成する。
このような学術的な内容は聞いているだけでワクワクしますね。

大学の授業受けてるみたいで楽しかった

地域に、光をあてる。インタウンでインハウスなデザイナーの挑戦

株式会社ライトライト
塩月 慶子さん

日本のデザイナーは、政令司令都市含めると約8割が都心部にいると言われています。 しかし、日本が抱える大きな社会課題の多くは地方で発生しています。 今、地方はデザイナーにとって挑戦・探求しがいのある領域です。デザイナーは、解決は不可能だと思えるような大きな社会課題でも、価値観や体験をアップデートすることで、ポジティブに突破していく力を持っています。 南九州に位置する宮崎で、なぜ私がインタウン&インハウスデザイナーとして大きな社会課題に向き合い奮闘することを選んだのか。そして地方で挑戦する面白さをお話しします。

https://design-ship.jp/2024/contents/session
自分の心の声を聞かれたかのようなスライド

こちらのセッションは開催前から楽しみにしていましたが期待に違わぬ内容でした。
自己紹介がなかったり強気のテーマ「デザイナーをやめよう」も構成練ってるなーと思いながら聞いてましたが、すでにXでも話題になっていますね。。

思ったよりロジカルにセッションが考えられていて内容もそうですが伝えようとするその姿勢が圧倒的でひれ伏すばかりです。

印象的だったのは、塩月さんの経験談。
デザイナーとして成長したかったら東京へ行けと言われてきた時代。都会での就職が叶わず実家に戻った塩月さんにかけた家族の言葉「デザイナーってすごく狭い世界で生きてるんだね」。

自分も子どもが出来てから実家に戻り地方でデザイン業務に携わっていますが、どうしても東京の情報密度には憧れを抱いてしまいますし、似たようなことはよく考えます。

そこでめげずに地方だからこそ出来るフィールドワークやリサーチ、デザインを駆使して社会課題に挑戦する塩月さんの姿は眩しく、東京在住じゃないしとか言うてる自分からすると全力でビンタされたような衝撃でした。

デザイナーはデザインに囚われすぎているのでは?
デザインは手段であって目的ではない。デザイナーの枠を取っ払って課題解決に集中しよう。という言葉は、地方在住の自分にとって勇気をもらえる内容でした。

所感

他にもたくさんセッションやディスカッションを見ましたがとりあえず以上です。

DesignShipはイベント自体の規模もどんどん大きくなっていますし、それだけ社会にデザインの重要性が認識されてきたんだなーと思います。
その中で「広がりすぎたデザインを接続する」というコンセプトは、旗頭としての矜持を感じましたし、来年以降もアップデートが楽しみです。

個人的にはDesignShipに行って少し自信を持てたのが良かったなーと思いました。
それは自分たち(ツクリンクデザインチーム)の取り組みも間違ってない。という自信です。

例えば、業務の中で本当にこれで良いのかなぁとか合ってるのかなぁって不安あったりしませんか?
僕はあります。

でもセッションや交流を通じて他社さんも似たような悩みを抱えて解決策を試行錯誤している現状を見ると、間違ってないしよっしゃ頑張ろうと思えました。

現在ツクリンクではデザインシステムの整備に注力しています。
DesignShipでもデザインシステムの話はそこかしこで聞かれました。
自分たちはまだ始まったばかりですが、コンポーネント一つ取っても議論は白熱しますし着実に進んでいることを実感しています。
もちろんフルリモート特有の難しさはあるのですが、その中でも良いコミュニケーションが取れているしチーム一丸となって取り組めています。

しかしまだまだ人は足りておらず弊社では絶賛デザイナーを募集しています。

DesignShipのようなイベントも「スキルアップ支援制度」を使えば交通・宿泊費を補助してもらえるので、全国どこにいても気兼ねなく参加できるのは良い福利厚生だと思います。

他にも子育てに柔軟な姿勢を取ってくれるなど、とても働きやすい環境だと感じています。↓子育てについて書いた記事

良ければ一度カジュアルにお話しましょう!できれば来年のDesignShipは一緒に行きましょう😊

以上になります。ここまで見てくださってありがとうございました!


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