「Paynで再起、生涯起業家を目指す!」山下恭平さん〜モトヤフインタビュー〜
本日は、宿泊施設が従来積極的になりにくかったキャンセル料の請求・回収業務をデジタルで自動化し解決を図るツール「Payn(ペイン)」を開発・提供するPayn(株)CEOの山下さんにお話を伺いました。
-最初にお名前・ご年齢・ご出身などをお伺いして宜しいですか。
山下恭平です。現在Payn株式会社の代表取締役CEOをやっております。
1985年生まれの37才で、横浜で生まれて今は京都に住んでます。
-これまでのプロフィールをご紹介ください。
大学院修了後、新卒で2010年にSIerに入社しネットワークエンジニアとしてキャリアをスタートしました。
2012年には映画チケットの共同購入サイト「ドリバス」(リクエストの多い映画を映画館で上映するオンデマンドサービス)を運営しているスタートアップ企業「ブルーム」に偶然出合い入社。
サービスの設計・運営からカスタマーサポートまで何でもやりました。その会社が宮坂さん時代の2013年4月にヤフーに買収されたので転籍しました。
ヤフーに移ってからは、最初は買収された事業『ドリパス』の運営を引き続きやっていました。そこから紆余曲折ありドリパス自体はTOHOシネマズに事業売却しました。その後はGYAOに、またヤフー映画のプロジェクトにも兼務的な形で一部プロジェクトに関わってました。任意ではHack PJにも関わっていました。
その後、2015年12月にヤフーを退社。そしてヤフーで出会った同僚2人と、2016年にキャンセルしたい宿泊予約の売買サービスを手がけるスタートアップとして創業したのがCansell株式会社です。
数億円の資金調達も実現し、東洋経済すごいベンチャー100に選ばれました。そして後ほど詳しくお話ししますが、2020年から始まった新型コロナウイルスの長期間に及ぶ蔓延と旅行・宿泊業界の不況をきっかけに、自分の力不足により2022年3月に会社は破産に至りました。
しかし、この間旅行業界に深く関わり、また精通したこともあって、すぐ2度目の創業としてPayn株式会社を起業して現在に至っています。
-ヤフーで学んだことやエピソードなどはありますか?
大手IT企業ならではの視点や制度、運営体制などを間近に見れたのは良かったと思います。
在籍期間もそれほど長くないのでエピソードはあまりないのですが、GYAOでのチームメンバーはみんな良い人ばかりで楽しかったですね。あとHack PJも面白かったですね。
-辞めたから分かるヤフーの良さというものはありますか?
当たり前ですが色々な制度が整いまくっていたと思います。あと、良い人めっちゃ多い。
-ネクストキャリアを選んだ決め手は何ですか?
ネクストキャリアとしてCansell株式会社を創業したわけですが、理由はただ単に「起業」したかったからですね。そして会社が破産に至ったにも関わらず、再度チャレンジしてPayn株式会社を立ち上げられたのも、「起業」というものが相変わらず楽しいと感じていたからです。
-ところで山下さんは1度目の起業でCansell株式会社を創業するに当たり、宿泊業界に関する知見や経験はおありだったのですか?
創業前は、旅行・観光業界のことは何も知りませんでした。でも知らないからこそ課題に対して純粋なアプローチができると感じていましたし、必ずしも事業をやる上で業界知識でだったり原体験はいらないと思っています。五十嵐壮太郎さん(ブルーム創業者)が始めたドリパスのサービスだって映画業界の常識外のビジネスモデルだったと思います。
-Cansell株式会社では具体的にはどのようなサービスを提供していたのですか?
キャンセルしたい宿泊予約の権利を個人間で売買できるマーケットプレイス「Cansell」を運営していました。例えば、2万円の宿を予約していたけれどキャンセルしたい。でも、キャンセル料が2万円かかってしまう。そんなとき、宿泊の権利を1万円で売れば、キャンセル料を実質1万円にできる。買った人は本来2万円の宿に1万円で泊まれるし、宿泊施設にとってもお客さんが来てくれるという、売り手・買い手・宿泊施設が三方よしになるサービスでした。
-資金が底をつき破産という重い選択をするまでの期間に、精神的に追い込まれたと言うことはありましたか?
2021年の4~6月ぐらいは緊急事態宣言が続きコロナの出口が見えず、人も辞めていった後ということもあり、タイミング的には一番しんどいかったですね。ただ、自分にできることと、できないことを見極めて整理して、やれることをやろうと考えれたので追い込まれまではしなかったです。会社を潰すときも、やることはやった結果ではあったので、精神的に追い込まれるということもなかったですね。まぁこの辺はもう性格ですかね。
-現在のお仕事は具体的にどんな内容でしょうか?
Payn株式会社というキャンセル料の請求業務をデジタル化するSaaSの会社を経営しています。
ホテルやレストランで予約されているにも関わらず連絡もなく人が来ないということを通称「ノーショー」と呼んでいますが、これが社会問題となっています。こういった問題に対する解決策として、事業者が行っているキャンセル料の請求・回収業務を自動化するデジタル請求ツール『Payn』を提供しています。
前の会社のときからこの課題が見えていて、この領域について誰よりも理解し、課題も痛感していたので、自分の目の前で起きている課題を解決しようと思い、この事業を選びました。
-現在の仕事の面白いところや素晴らしいところを教えて下さい。
何も整ってないので、全部1からやっていくことですかね。今はフルタイムで4名のメンバーで行っています。
-今、特に力を入れていることは何ですか?
仕事ですね。
-ご家族以外で尊敬している方がおられたら教えて下さい。
いません。イーロン・マスクや孫正義etc…みたいに言いたい所ですが、一緒に働いたこともないのに尊敬も何もないですね。一緒に働いてみたら人として駄目過ぎて尊敬できない可能性もあるじゃないですか(笑)。もちろん成し遂げている事などは本当にすごいと思っていまして、同じ起業家として追いつき追い越せの気持ちです。
-ご趣味は何ですか?
コーギー犬を飼う、映画観に行く、美味しいご飯食べ行く、料理、ワインという感じです。それとこれから茶道もやってみたいです。
-ようやくアフターコロナの時期となりましたが、コロナで変わってしまったことはありましたか?
事業がコロナきっかけでやばくなったぐらいですかね。コロナ前からリモート推奨の環境でやっていたので、働き方も特に変わってないです。
-ライフワークは何でしょうか?またこれからチャレンジしたいことは何ですか?
起業家です!生涯起業家でいくつもりなので、ITだけでなく宇宙や深海、医療、地球温暖化、少子化など色々な課題にチャレンジしていきたいです。
-イマヤフ・モトヤフ・読者にひとことメッセージをお願いします。
絶賛採用中です(笑)
-山下さん、本日はありがとうございました!
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