スポーツを軸に新しい「リアル」を創る。
1ヶ月ちょっとの充電期間をいただき、2018年10月1日より株式会社ディー・エヌ・エーにジョインしました。
アドウェイズを卒業します。(2018.08.24)
30代半ばに差し掛かり、残りの人生をどんなテーマを掲げて過ごすのか、たっぷりと時間をかけて考えました。自分が「できること、やりたいこと、やるべきこと」が何なのか、しっかりと整理したのは初めてかもしれません。
進みたい世界が明確になった頃、偶然にもその世界の中にいる人との出会いがありました。勝手ながら、このタイミングでの出会いにアドウェイズ入社時と同じような人の縁を感じ、この縁に背中を押されながら新しい挑戦を決断しました。
この世界の歴史や現状をしっかり理解した上で、新しい価値を生み出せる何かを組み合わせていく。それが可能な世界であり、これからどのように変化していくのか自分の目で見ていきたい世界。それは、今までに経験したものとは異なる感動を味わうことできると自信を持って言える世界でした。
捨てきれなかったもの。
大学時代、観光ビジネスに熱狂している自分がいました。卒業論文テーマも観光ビジネスに関して。観光客のDAU/MAU/客単価はどうやったら増えるのだろうか、増やす為に地元企業や店舗に協力してもらってはどうか、限定クーポンなど発行させたらどうか、全店舗共通でのポイントを発行したらどうか、推奨観光プランを提示したら滞在時間が長くなるのではないか、観光客の玄関口である空港をジャックしPRイベントを実施したらどうか。SE就職率の高い情報系大学では異質な存在だったかもしれない。
「リアル」
1つの施策に対する反応を自分の目で捉え、直に熱量を肌で感じる。喜怒哀楽全てを全身で受け止められる。IT業界を経験したからこそ感じるリアルの凄み、刺激。その反面感じる時代遅れ感。ITなど各業界の様々なものを掛け合わせて考えていくことで、もっと新しくて面白いリアルを創出できるのではないか。クリエイティビティ、イマジネーションを持ち合わせた「企業」「人」などが、もっと自由に、もっとダイナミックに動ければ、と。
自分の心は、今でも「リアル」を捨てきれていませんでした。
自分の軸を追求していける世界。
「お客様を笑顔にする」、これこそが自分の軸でありもっともっと追求していくべき強みなのだと気付きました。
アドウェイズ時代、11年半という長い期間で培った自分の軸。1つでも多くの「笑顔」をつくる為、より多くの方々とお仕事させていただきました。「お客様の笑顔」を見ていく中で、もっと見知らぬ人、より多くの人を「笑顔」にしてみたいと思うようになりました。極論、街中の見知らぬ人達を「笑顔」にする事ができるのならば、なんて素晴らしい事なのだろう、と。そんな時、縁あって出会ったのが「スポーツ」の世界の人でした。
「スポーツが創出する空気」
スポーツというコンテンツに対し、ファンやサポーターが喜怒哀楽を共に表現する。共に歓喜し、共に涙し、そして共に「笑顔」になる。1人のファンとしてスポーツ観戦した時、スポーツが創出する空気に圧倒され、この熱量を超えるコンテンツは、この先10年は自分の中で出てこないだろうとまで思いました。隣席の見ず知らずの人とハイタッチし、共に感動を共感しあう。そんな実体験から感じ取った、この空気を創り出せるのが「リアル」であるスポーツの魅力なのだ、と。
この空気を創り出す側に立てたら、より多くの熱量を生み出す側に立てたら、きっと多くのお客様を「笑顔」にすることができるだろう。ファンやサポーターはもちろん、チーム拠点の地域住民の「笑顔」にまで貢献できたとしたら、これ以上のやりがいは無いだろう。道ですれ違う見ず知らずの人の「笑顔」にも貢献している。そう考えるだけでワクワクしてしまいます。
この出会いをきっかけに、スポーツこそが自分の軸を追求していける世界だと確信し、株式会社ディー・エヌ・エーのスポーツ事業本部で挑戦していくことを決断しました。
次世代に何を残せるか。
決断する上で、決め手となったことがもう1つあります。次世代に何を残せるか。それは、お金やモノではなく、記憶として自分を次世代に残していきたい。
「形として残せる仕事」
結婚し、子供が生まれ、家族構成の変化と共に仕事への価値観も変わってきました。特に、子供に対しては強く思うようになりました。仮に、自分が明日死んだとしたら、子供の記憶に自分は残っているのだろうか?写真やビデオ以外で、自分を思い出してくれるきっかけはあるのだろうか?忙しく働く毎日の中、仕事を通して記憶を残していきたい。
試合を観戦したら、
スタジアムやアリーナを訪れたら、
拠点となっている地域を訪れたら、
「これらにパパは関わってたんだよね?」と、少しでも自分を思い出してくれたら本当に嬉しいし、今の自分にとっては最大のやりがいなのだと思う。家族と共通言語で話せることを仕事にできる、偶然にもこのきっかけに巡り会えたこともまた、とても幸せなことだと思っています。
スポーツはもっと儲けることができると考え、ビジネス規模を大きくしていこうというマインドを持っていきたい。代理店で得た掛け合わせのノウハウを、スポーツにも適用させいろんなものと掛け合わせていきたい。そうした掛け合わせが、新しくて面白いものを生み出していくんだと思います。
最後に、今回の決断を許してくれた家族に本当に感謝です。家族がいなければこの決断はできなかったですし、そもそもこの世界への挑戦も考えなかったはず。
1人でも多くの「笑顔」に貢献できるよう。そして、携わっている自分自身が「笑顔」であり続けられるように。
高橋優の「福笑い」。「笑顔」でいることの大切さをストレートに表現されている歌詞を一部引用します。
★★★
きっとこの世界の共通言語は
英語じゃなくて笑顔だと思う
笑う門に訪れる何かを
愚直に信じて生きていいと思う
誰かの笑顔につられるように
こっちまで笑顔がうつる魔法のように
理屈ではないところで僕ら
通じ合える力を持ってるハズ
あなたがいつも笑えていますように
心から幸せでありますように
それだけがこの世界の全てで
どこかで同じように願う
人の全て
★★★