日本酒検定対策 第4回「微生物」について
今回は、日本酒製造に関わる微生物について取り上げます。ところでこの試験って問題集がありません。ある程度、内容が進んだところで問題集作成していきますね。
Ⅰ.日本酒製造に関わる微生物
主に4つ → ①麹菌、②酵母、③乳酸菌、④硝酸還元菌
Ⅱ.麹菌
(1)大きさ
胞子の大きさは3~10㎛(マイクロメートル) →乳酸菌と比較
(2)働き
麹菌が生成する各種酵素がデンプンを糖類に分解したり、酵母の栄養源や旨味成分などを供給する。
(3)種類・特徴
(4)種菊(種もやし)
麹菌の胞子をつけた麹を乾燥させて製品化したもの。種菊業者は室町時代から存在している。
(5)麹菌が生成する酵素について(少し細かいですが)
① αアミラーゼ ⇒ デンプンを糊上に分解する酵素
② グルコアミラーゼ ⇒ 糊上になったデンプンを糖類に分解する酵素
③ 酸性プロテアーゼ ⇒ タンパク質をペプチド(アミノ酸が一本の鎖状につながった集合体)まで分解する酵素
④ 酸性カルボキシペプチターゼ ⇒ ペプチドをアミノ酸に分解する酵素
Ⅲ.酵母
①働き
糖分をアルコールと炭酸ガスに変える。酒類製造に欠かせない存在。日本酒用酵母は、低温下でも活動でき、高濃度のアルコールと優れた香味を生成する。
②酵母の開発
・国立醸造試験場(1904年設立、現独立行政法人酒類総合研究所)が酵母の開発に貢献。1911年から協会酵母として頒布 (日本酒製造量を増やし、酒税徴収の安定化も目的)
・現在では、各都道府県の試験研究機関においても開発が進んでいる。
③代表的な協会酵母 試験に頻出、全て重要、特に太字。
〇「YK35」・・山田錦、熊本9号酵母、精米歩合35% ← この形で頻出
Ⅲ.乳酸菌
①大きさ 0.5~10㎛(マイクロメートル)
②種類 250種類以上
③働き 日本酒製造において不要な微生物の繁殖を防ぐ。
Ⅳ.硝酸還元菌
主に水中に含まれる硝酸を還元して亜硫酸を生成する微生物
以上です。太字の部分が試験で聞かれるので覚えましょう。次回からは日本湯の「製法」に入っていきます。論点多いので分けて投稿していきますね。