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日本古来の風光明媚な場所を求めて、嵯峨嵐山で嗜好の旅を。

※こちらは後編の記事です。
後編だけでもお読み頂けますが、前編の記事をお読み頂いた方がより一層嵯峨嵐山を楽しめると思いますので、ぜひお先に前編の記事をお読みください。

嵯峨嵐山地域とは

平安時代から多くの人々に愛され、古くは貴族の遊び場・お忍び場、今は全世界から観光客を集める京都有数の観光地「嵐山」。天龍寺など多くの寺社仏閣や古い町並みの残る商店街、小倉百人一首等の和歌の聖地である小倉山や、山紫水明な嵐山と桂川(大堰川)など、豊富な歴史・文化・自然に溢れる地域。

誰もが一度は耳にしたことがある「京都・嵐山」、自然豊かで風光明媚なイメージがあるのではないでしょうか?
私もそんな風情ある雅な場所を求めて嵯峨嵐山に降り立ったのですが、第一印象はとにかく人の多いことでした。ちょうど桂川流域に咲く桜のシーズンということもあり見回すばかりの人、人、人。商店街はキャリーケースを引いて歩くのも大変でとても雅とはかけ離れた状態でした。
それと、自分以外にキャリーを引いてる人を見なかったので「嵐山は泊まりに来る場所ではない」ということなのでしょうか?

最初に向かったのは企画主催の支配人が運営する「ホテルリバーサイド嵐山」。今回の2泊3日でお世話になるホテルです。

合宿の参加者はお昼にここで集合し、企画スタートという運びです。
オリエンテーションを経た後に装備を身軽に整えて、みな一斉に街へ繰り出します。

私のテーマは「嗜好を追求する旅」

嵐山でしょっぱなの人の多さにうんざりした私は、繁華街を離れて、自然と歴史と文化が融合して残る雅な場所を探しに行きました。

嵯峨嵐山地域は[嵯峨野・嵐山]地区の二つにだけ注目されることが多いのですが、すぐとなりの[松尾・上桂]地区も嵐山からすぐにアクセスできて、実はこちらに嵐山の風光明媚なで静かな場所がひっそりと隠れているのです。

とはいえ、初日はそんな隠れスポットなど知るはずもなく、嵐山地区をうろうろとしていました。まずはその中でも見つけた雅な場所を紹介していきます。

【嵐山通船】大堰川名物!110年以上続く、日本で唯一の手漕ぎ屋形船。

嵐山を流れる川は、渡月橋を挟んで下流が有名な桂川、上流は大堰川と呼ばれています。桂川は一派的な河川という感じですが、大堰川の方は山々の間を流れる自然豊かな清流という景色で、この屋形船も大堰川の方の自然を楽しむアクティビティとなっています。

現在の会社「嵐山通船」となってからは110年程ですが、屋形船の原型は平安の頃まで遡ると言われています。平安貴族が嵐山に遊びに来たらこの屋形船に乗って、船上で宴をしながら歌を詠むのが定番だったそうです。船頭さんが長さ4mもある竹を巧みに操って船を漕ぎながら、お客さんを楽しませるために軽快なトークで船上を盛り上げます。船頭さんはお客さんの様子に合わせて話を変えるそうで、話上手な船頭さんにはファンが付くこともあると仰っていました。

川の上をゆるやかに進んでいく屋形船は、心地よい風を感じながら移り行く情景を楽しめる、まさに貴族の嗜みという感覚でした。ちょうど運が良いと河川敷で和笛の練習をしている方がおり、優雅に船に乗りながら綺麗な笛の音を聴いて、安らかな気分に浸ることができます。途中、物売り船が近づいてきては「おでん・いか焼き・みたらし団子」などの趣ある和食に食欲そそられ、ついついおやつに頂いてしまいました。

初めて嵐山に来るなら最初はぜひ屋形船へ

【嵐山の道】ただの道に面白さを知る。

不思議なことに、嵐山では道を少し変えるだけで歩道溢れる人の数がちらほら数える程度になります。メインの商店街通りを1本2本裏に行ったり、桜を見に人が集まる川沿いの広場を抜けて河川敷を歩いたり、すると、嵐山の風情と地元の暮らしが溶け込んだ姿が見えてきます。ママチャリで駆け抜けるお母さん、ランニングをする男性、河川敷で遊ぶ子供たち、犬と散歩するおじいちゃん。超観光地化された嵐山でも人の営みの実態が見えてホッとした瞬間でもありました。歩いてこそわかる街の気配です。

左上:商店街通り、右上:満員の渡月橋、下:川沿いの広場
上:商店街裏通り、下:嵐山〜松尾の河川敷

初日はこんなところで撤収し、夜は合宿参加者全員でBBQを楽しみました。それぞれの街の歩き方、訪れたところの報告をし合い、街を見る視点の違いなどを参考に明日の計画を立てました。


2日目午前
実は初日に乗った屋形船は嵐山通船の社長さんにガイダンスとして嵐山の取材を行う予定が急遽屋形船に乗せてもらえることになり、北側乗り場からの30分コースを楽しませていただいたのですが、本来は2日目に参加者全員で屋形船に乗ることになっており、連日2回目の乗船をしました。
今度は南側乗り場から1時間コースの巡航で、初日よりも遠くの方まで行ったり、フォトスポットで長く止まったりと、屋形船を楽しみ尽くすならぜひ1時間コースをお勧めします。

【豆腐料理 松ヶ枝】嵐山に来たのなら、湯豆腐を頂く。

日中観光客でごった返す嵐山ではお昼を食べるだけでも困難です。ここの隣の蕎麦屋さんはこの日3時間待ち、すぐ近くのコーヒー屋さんもいつ見ても行列でした。
しかし、このお店は渡月橋の交差点から福田美術館方面にいったすぐ横にあり、少し奥まった場所にあるのですが、かえって商店街でもあまり混んでいない穴場スポットです。この日も15分待ち程度で入店できました。
嵐山の湯豆腐屋さんは大抵3000~4000円程度するところが、このお店は2000円ちょっとで頂けるリーズナブルなところも魅力です。

リーズナブルと言えど、趣向を凝らした豆腐と蕎麦メインの雅な京料理はとても豪華で美味しく、少し奥まっているので静かで綺麗なお庭を眺めながら落ち着けます。せっかく古き良き京都の香りが漂う嵐山に来たのなら、そこで頂く湯豆腐はいかがでしょうか?

【大亀山 宝蔵院庭園】食後のお散歩は春の限定公開の庭園へ

湯豆腐屋さんから嵯峨嵐山文華館の方へ2,3分、そこに周りを塀に囲まれた寺院が一つ。すぐ横の本山天龍寺の塔頭寺院(お墓)の宝蔵院です。初夏の新緑と秋の紅葉の名所であるため、春と秋にのみ特別公開をしています。
(京都は期間限定の特別公開が多いので、目的の場所は事前に調べていくことをお勧めします。)

嵐山借景式山水回遊庭園「獅子吼(ししく)の庭」
「獅子吼」とは「仏が説法する」という意味であり庭園内を散策し、鳥の声、風の音を聴く事によって、人生の心理、正道を肌で感じ、心が大変癒する庭です。 
引用キャプション:大亀山 宝蔵院公式ホームページより

人の賑わいが凄まじい外と変わって庭園内は空気が変わったように落ち着いていています。春の陽気な日差しの下で食後にまったり散歩するのにちょうどいいお庭でとても癒されました。
嵐山にきて初めての寺社仏閣の拝観だったのですが、この時期の地面一面に苔の絨毯が整う姿はとても美しく、今まで苔に興味のなかった私の美的感覚がひっくり返る刺激を受けました。苔、良いですね。

【嵯峨嵐山文華館】嵐山の文化・歴史を学ぶならココ

宝蔵院のすぐお隣。国内唯一、百人一首のミュージアム。
1階は百人一首の常設展、2階は120畳の壮大な大広間に嵯峨嵐山にまつわる文化や芸術の年4回の企画展を開催しています。
和歌に疎い私でも、たった数時間でその魅力に憑りつかれる程の奥深い世界がここに凝縮されていました。ここも人は少なく休憩所が併設されているので旅の休憩がてらの入館がお勧めです。

[詳しいレポートは前半の記事に書いているので、こちらをご覧ください。]

【酒屋おまっとう】線路を超えて、嵐山の向こう側へ

2日目の夕方は、合宿参加者全員で嵯峨野の老舗酒屋さんへお話を聞きに行くことになっていました。
そのため嵐山地区からJR線を超えて嵯峨野地区へ、線路からまっすぐ突き当りには清涼寺(釈迦堂)というシンボルが静かに佇み、周りにも京都の伝統建築の住宅・店屋が立ち並ぶ厳かな雰囲気のある地区です。ここは今や観光客はほとんど立ち入らない地元の方々の生活エリアとなっています。
屋敷の立ち並ぶ格好良い地域なのになぜそうなってしまったのか、お話を聞いた酒屋さんはこう仰っていました。

「今はインスタで見たおしゃれなポイントに人が集まる。しかも昔はスマホがなかったから地図を片手にどこに何があるのか散策をするのが主流だったが、今はスマホがポイントtoポイントで案内してくれるから、嵯峨野の方までは人が来なくなった。良いところはいくつもあるのにインスタで伝わるものじゃないから広まらない。」

今回私は嵯峨野地区を巡ることはできませんでしたが、このお話を聞いて、なんとなく雅な場所を求めて嵐山をフラフラするスタイルを卒業して、今までの自分の巡ったところから「自分の嗜好を定めて、それの究極を求める旅をしよう」と明確に決意をしました。

今こそ、インスタに逆行した観光をしよう。

【上桂の居酒屋 ぜろ 】地域に足を踏み入れるなら、やることはひとつ。

自分にあった場所を探すと言っても、既に日は落ちていました。商店街の方に戻ると昼に詰め寄った観光客はとっくに姿を消し、同じくお店も次々に締め作業を進めている状態でした。18時過ぎで夕飯食べるところが全然ない。

仕方がないのでホテルの方に帰る途中、上桂の方まで行けば地元の人向けのお店がまだ営業していそうなことがネットからキャッチできました。

こうなったらとことん地域に入り込んで地元のニッチな情報を聞き出して、明日の計画に繋げようと思い、電車に乗り込みました。

訪れたのは上桂駅すぐ側の居酒屋「ぜろ」さん。店の中に入るとほぼ満席、真ん中に1席だけ空いていました。
常連の方々に囲まれ、まさに自分が求めていた地元の人のみ知る情報の数々を仕入れることができ、隣のお兄さんにも一杯奢ってもらいました。あの時のお兄さん、ありがとうございます。

ラーメンめっちゃ美味しかったです。

夜も遅かったのでそこそこで帰宅し、帰りながら明日の計画を高速でスマホに打ち込み、0時手前で全体に提出。しかしまだ合宿参加者のみな起きていて、やっぱりあの酒屋さんのお話でライターの心に火を灯されていたんだなと感じました。
参加者皆さん、それぞれ違う視点違った良さで記事を書いているので、ぜひ他の参加者の記事もご覧ください。


3日目、合宿最終日。
昨晩の居酒屋で上桂・松尾地区に行く決定的な情報を得ていたため、足早に電車に乗って約5分で上桂駅へ。観光客と思われる降車客は自分の他に1組だけでした。
そこから徒歩15分、上桂と松尾の間の西の山沿いには寺院が密集している地区があります。ここは、知る人ぞ知る京都幽玄のスポットです。

【葉室山 浄住寺】いつ開くかわからない山門。新緑・紅葉の名所。そして鳥達の楽園。

居酒屋ぜろさんにて、
「ここに入るとパキッと空気が変わったように感じるんだよね。緊張感がある中に安らぎもあって、リフレッシュしたい時とかはよくここに行ってて、門が開いてたら入れるから行ってみたら?」
「え!?めっちゃいいですね!明日行きます!」

上桂の住宅街にひっそりと現れる浄住寺。門が開いてたら入れるというローカル感。まさに求めていたところはココ!でしたが、この日は残念ながら閉門。しかし、中に入れなくても楽しめるポイントが1つありました。

それは、ここでしか聞けない音があるという。数々の鳥の鳴く声が四方八方から聞こえ、何羽いるのか、何種類生息しているのか?他の林と何が違うのか見当も付かないけれど、なぜかここでしか聞けない音がある。鳥たちに愛される浄住寺でした。

新緑の春と紅葉の秋には毎年特別公開を行っているそうなので、確実に拝観したいときはそのタイミングを狙うのがお勧めです。

【竹の寺 地蔵院】方丈・苔庭・春の陽気・縁側

浄住寺に入れずせっかくならお隣の寺院に入ろうかと思って来た竹の寺地蔵院ですが、この場所が嵐山で私一番の場所でした。

周りは圧倒の竹林で囲われ、中は一面美しく仕立てられた苔の絨毯。参道に沿って木々や草花が几帳面に配置されているのが見事です。
苔が敷かれていることで、地面、木々、空、全体の引き締め効果が抜群に発揮され美しく、草木の緑の中でも鮮やかで明るい苔緑は心を晴れやかな気分にさせてくれました。
このあたりのお寺は人が少ないので落ち着いて滞在できるのも良いポイントです。
そもそもお寺回りって、ゆっくりまったり楽しむことなのではないでしょうか?

そして一番メインの方丈、入ると部屋の奥にハートマークのような模様の吹き抜けがあります。ここから見える竹林と桜がとてもキュートでした。
この模様は「猪目(いのめ)」といい、ハートマークと言えば明治期に持ち込まれたのトランプのハートですが、この猪目は仏教由来の模様であり、一説によると飛鳥・奈良時代の寺院建築の装飾として持ち込まれた日本古来のハートだと言われています。猪目の絵馬も置いてあるので、かわいらしい絵馬をお求めの方はぜひいらしてみてください。

その対面には、京都市登録名勝「十六羅漢の庭」があります。
春の陽気な日が指す方丈の縁側とお日様に照らされて輝く苔の庭の美しさに思わず座り込んでしまい、時が経つのを忘れるほど安らかな時間を過ごしていました。思わず自分の歌を詠んでしまうほど感激したので、ぜひそちらの経緯もお読みいただけると幸いです。

【苔寺 西芳寺】世界遺産の苔。見れず、遺恨。

引用:西芳寺ホームページより

居酒屋ぜろさんにて、
「嵐山に来て、苔いいな。と思ってるんですよ。」
「西芳寺という世界遺産で境内一面苔の寺があって。めっちゃ苔すごいんだけど、事前予約しないと入れないから明日早朝電話してみたら?」

ネットで画像を検索してみると美しいを通り越して神々しいほどのお庭、さすが世界遺産です。易々と入らせて貰えないところにこそ魅力が隠れている、ということなのでしょうか?

翌朝電話をしてみると、当日予約はNG。しかし西芳寺は地蔵院から歩いて5分ほどのところにあるので門前まで行ってみることにしました。

すると、この看板が門の入口にありました。

世界遺産となることの弊害でしょうか、オーバーツーリズムの苦悩と惨禍がこの文からしみじみと感じられます。
旅はお世話になる地区の過去と文化に敬意を払って行わないといけないなと改めて感じさせられました。また今度伺わせていただきます。

【洛西の総氏神 松尾大社】京都最古級、お酒の神を祀る西の皇城鎮護

西方寺からは少し歩いて松尾駅のすぐそば松尾大社に到着。

松尾大社は京都でも最も歴史がある神社であり、701年に建立されています。当時は東の賀茂神社と並び西の皇城鎮護(都の守り神)と称されていました。
そのため、京都洛西の総氏神として「開拓、治水、土木、建築、商業、文化、寿命、交通、安産」の守護神として多くの崇敬を集めています。なかでも、お酒の神様を祀る神社として名高く全国の酒造家、愛好家が多く参拝しています。

広い境内には本殿の他に4つの庭や湧水の滝、お酒の資料館などがあり、松尾大社の持つ清々しい風格を感じながらじっくりと見て回るのが楽しい場所でした。

そのうち、自分の嗜好だったポイントを2つ紹介します。

[曲水の庭]風雅を究めた永遠のモダン

松尾大社の4つの庭は、昭和の名作庭家・重森三玲の集大成・最高の芸術作品として作り上げられました。
古風な日本庭園の中にモダンの要素を取り入れることを得意とした重森の「永遠のモダン」。その代表作がここ、曲水の庭です。
平安貴族が愛した雅遊な世界をきわめて現代的なアプローチで表現し、あでやかな中にも気だかさをもつ松尾大社ならではの美しい庭を表現していました。

[蓬莱の庭]不老不死の仙界、羽を広げた鶴の庭

蓬莱(ほうらい)とは、古代中国の東の海上にある仙人が住むと言われていた不老不死の仙界を意味します。鎌倉時代に流行した思想のひとつであり、作庭技術にも広く採用されました。 
重森はこの蓬莱思想と鎌倉時代を代表する回遊式庭園の形式を取り入れた上、現代的なコンクリート護岸の技術を駆使して池全体を羽を広げた鶴の形にしています。
無機質的なコンクリート護岸と人工的に乱配置された岩、しかしなぜか有機的に見える。重森三玲の作庭には一貫してモダンと古風さの融合が貫かれており、他でなかなか見ることのないこの作庭流儀には目を見張るものがありました。

【京料理 鳥米(とりよね)】嵐山の老舗本格京料亭。ランチは意外とリーズナブル。

親子丼¥1375円

松尾大社まで回ってちょうどお昼どき、大社すぐ横にある創業明治21年の老舗京料亭とりよねさんに伺いました。
上品なお店の雰囲気から本格的な鶏の懐石料理や水炊きなどのお品書きかなと思ったら、ランチは意外とリーズナブルに頂けました。(もちろん懐石料理や水炊きもあります。)
鶏料理屋さんなだけあって親子丼は文句なしの美味しさ、鶏白湯スープは異次元の濃厚さに舌と脳が驚くような体験をしました。是非1度飲んでいただきたいです。

また、お茶好きの個人的には [最高級水出し玉露 1000円] の文字を見てしまったからには飲むしかないなと思い、京料亭が謳う最高級のお茶を頂きました。

私はどちらかというと紅茶派なので日本茶に詳しい訳ではないのですが、そんな私でも一口で圧倒的な茶としての風格を感じ、その奥深い味わいには恐れ入り思わず背筋が伸びていました。
口に入れた瞬間の味、含んで楽しむ味わい、飲み込んだ後に残る深い味。
このような3段階の味の変化をお茶で感じたのは初めてでした。
しかも玉露は水出しした出がらしにポン酢をかけて食べられるそうで、これも初めての体験で驚きました。とても複雑な味わいで、玉露の重厚な生の味わいを感じました。
その後家に帰って普通の緑茶の出がらしも試食してみましたが、なかなか玉露のようにはいかず、雑味や渋みが強かったり、味わいが薄かったりと玉露の凄さを改めて感じました。

【おちゃのこさいさい】お土産は京七味の黒七味と舞妓はんひぃ~ひぃ~を

皆さんは京都の豊富な一味/七味文化をご存知ですか?
私は鳥米さんで親子丼についてきた黒七味を見て興味を持ち、香りが良くて美味しかったのでお土産に買って帰ろうと京七味の店「おちゃのこさいさい」嵐山店に伺いました。
黒七味は唐辛子を焙煎することによって見た目は黒く辛みはコクが出てまろやかになる、香りの良さが自慢の七味です。おちゃのこさいさいでは他にも国産柚子をふんだんに使った爽やかな香りが特徴の柚子一味/七味や、国産ハバネロを使い激辛を超えて”狂辛”に到達したおちゃのこさいさいの定番「舞妓はんひぃ~ひぃ~」など幅広い京七味を取り揃えています。
どれもパッケージがおしゃれでお土産にはピッタリなので京都に来た際はぜひ寄ってみてはいかがでしょうか?

私はやっぱり黒七味が好きです!

【終わりに】

2泊3日の嵐山編集合宿、まだまだ回りたいところを残して終わってしまいました!他に回りたかったところを挙げると、大堰川上流へ南側の河川敷をいった先の山にある千光寺や、その対岸の嵐山公園、線路を超えた先の清涼寺や二尊院など嵯峨野地区、その先の小倉山も登ってみたいな~とまだまだキリがないですが、やっぱり古来から人に愛される観光地「嵐山」のポテンシャルはものすごいなと感じました。(浄住寺と西芳寺もリベンジします!)

今回、嗜好の旅と称して自然豊かで風光明媚な嵐山を求めて旅をしてきましたが、普通の観光をしていたら絶対に知らなかったであろう場所に行き、感動し、思い出に残す。この一連の流れは企画を通して行った旅だったからこそ生まれたものだなと思っています。企画に携わって頂いた方には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました!

最後に、旅の話をしたいと思います。
旅という言葉の語源は他人の火「他火」から来ているという説があります。他者、他の地に灯る火に当たるように、訪れた地の文化・歴史に敬意を払って地を巡り、人生の知恵やヒントを得て自分の暮らしを立て直す。そんな新しいツーリズムを嵐山で実践してみてはいかがでしょうか?

ぜひ嵐山で皆様の嗜好の旅を。