暮らすように楽しむ嵐山
春の訪れを感じるぽかぽか陽気になってきて、ちょっと息抜きに、旅をしたくなる時期になってきましたね。旅にも色々な楽しみ方があると思います。ショッピングを楽しむのもよし、カフェを巡るのもよし、人に会いにいくのもよし。今回は思わず深呼吸をしてしまうような嵐山の旅をご紹介します。
嵐山で日々を過ごす人の話。
フルーティーな香りは広がるのに、味わいはなんともまったりとしている味わいが楽しめるお酒を取り扱っているお店の方がこう言いました。
”嵐山の何が面白いの?”
竹林とか渡月橋は、朝や夕方の人がいない時間帯に行くからいいんだ。
人がたくさんいたら本来の良さは感じられない。
地図を見て、目的地までに何があるからここに寄ろう。
数時間ではなく、何泊かして勉強するように実感しながら楽しむ嵐山にしたい。嵐山にホテルを構える支配人も同じようなことを口にしました。
地元ではない嵐山でフィールドワークをしていたら、嵐山の趣深さや寂しさをもっと教えたいと思うようになりました。海外の人に喜ばれるだけでなく、日本人にこの良さをわかってもらえないと、良い嵐山の継承ができない。嵐山で暮らす人のお話は胸が熱くなるお話がたくさんでした。
今の嵐山
嵯峨嵐山駅を降りると、まるで人の海。
しかし、朝・夕に渡月橋や竹林などの観光名所を訪れると、そこには鳥の声や風の音が聞こえる風景がありました。
暮らすように旅をすること
最近、全国の観光地でお土産を買う文化が薄れていき、その土地ならではの体験や価値にお金を使う人が増えているそうです。
今回紹介させていただいた場所以外にも、桂川の船の上では少しうとうとしてしまうくらい静かで思わず深呼吸してしまうくらいいい時間を過ごすことができました。嵐山にはそんな耳や目、五感で楽しめて、思わず心が動く場所がたくさんあります。
その土地に住んでいる人が観光客に合わせるのではなく、本来の”暮らしている土地”を楽しむことができる観光になったらより豊かな時間が過ごせるのではないかと思う旅でした。