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木と生きる

自然環境リテラシー学 参加コース:森と林業 参加日:11月19日・20日

今回、私は自然環境リテラシー学の森と林業回に参加しました。
今回の自然環境リテラシーは、以前まで参加した川や海の4回とはまた異なり、森をテーマに実習を行いました。
もともと私の実家が山の裾野の地域だったこともあり、昔から山や森に対して、思い入れがありました。

今回は速水林業さんの大田賀山林をフィールドとして実習を行いました。

1日目

オリエンテーションの様子

今回の実習では、1日目の夜から生憎の雨の予報だったため、もともとの予定を変更して実習が行われました。

土場の見学

土場の様子

フィールドの大田賀山林に到着した後、すぐに土場の見学をさせていただきました。土場とは、山から切り出された原木を適当な長さに切りそろえ、それを一時的に保管しておく場所のことです。この大田賀山林で仕事をされている海山林友さんでは、それに加え、土場で山から切り出してきた間伐材を造材して、いかだ用の丸太を生産するということもされていました。この土場で造材されたいかだ用丸太は、瀬戸内海などでカキの養殖いかだなどに使われているというお話を聞きました。その理由として、林業現場では曲がっているという判断をされるような木材でも、いかだを使う水産業者の方からすると十分に真っすぐな木材という判断で利用されるそうです。また、海山林友さんでは、通常春から夏にかけて行われる木材の皮むきを年中されているため、木材の仕入れの時期が限定されないので好まれるということも理由にあるそうです。

苗床の見学

苗床の様子

土場での作業風景を見させていただいた後は、植林用の木の苗を育てているところを見学させていただきました。苗木場では、非常に多くの木の苗が育ててあり、これだけの量の苗が植林されているのかと思いました。
また、海山林友さんでは、森の木から真っすぐに伸びた木を選び、その枝を取ってきて、挿し木という方法で苗を増やされているとのことでした。確かにその方法なら良い木の枝を取ってくることで、良い木を育てることができると感じました。

森の中へ

森林散策

その後は、大田賀山林の中の林道を一周しました。太田賀山林には、大きな木が何本もあり、良い材が取れるだろうなと感じました。
また、手入れが良くされており、木の根元にまで、よく日の光が届いていました。林道を歩いているだけでも、落ち着いた気持ちになり、リフレッシュすることができました。

たき火

たき火の様子

今回の拠点に戻った後は、たき火でご飯を食べることになりました。
しかし、なかなか木に火をつけることができず、火おこしには苦労しました。私は、火おこしを何回かしたことがあったのですが、それでも火をつけるのには苦労しました。ですが、火起こしで苦労することもたき火の楽しみであり、火を見ているだけ無心になれるので私自身はとても楽しかったです。

川端さんと岡田さんのお話

川端俊介さんのお話の様子

夕食後は小屋の中で、海山林友の川端俊介さんから、なぜ海山林友に就職したのか、なぜ林業に興味をもったのか、林業の面白さなどについて経験談を交えてお話を聞きました。川端さんのお話では、東京の大学に行きながらも、自然と触れ合う機会を大切にしていて、その経験が今に生きているのだろうと思いました。
その後は、熊野市の製材所、野地木材工業の岡田まりさんから製材所のお仕事について聞きました。私は、今まで製材所がただ丸太を木材に切り出すことが仕事だと勝手にイメージしていたのですが、岡田さんのお話からもっとユニークで楽しい場所なのだと感じました。
川端さんも岡田さんも数年前に大学を卒業したばかりの方で、とても親近感がありました。また、林業の現場でも若い人たちが仕事されていることがわかりました。

豪雨

その後は、自由時間となりました。この時間で、今回実習をさせていただいた大田賀山林で撮影された映画の「WOOD JOB!〜神去なあなあ日常〜」の視聴会も行いました。
その後、就寝することになりました。もともと、この日はテント泊の予定でしたが、1日目の夜から2日目の朝にかけて特に豪雨予報だったため、小屋の中で寝ることになりました。私は、その後すぐに寝たのですが、とても強い雨の音で早い時間に目が覚めました。以前の実習で、強い雨に降られて大変な思いをしたことを思い出しました。

2日目

他の実習生たちが起き始めた頃に朝食を取りました。日の出の頃には、雨のピークも過ぎて、多少落ち着いていました。また、11月の山の中ということで、気温はとても寒く感じました。ですが、雨でかつ寒い中でも、森の落ち着いた雰囲気で、フレッシュな気持ちになりました。

川端康樹さんのお話

川端康樹さんのお話

朝食の後は、海山林友社長の川端康樹さんから林業経営と森林管理についてのお話を聞きました。
川端康樹さんのお話を聞いている中で思ったことは、林業経営にも経営力、マネージメント力といった力が重要なのだということです。海山林友さんでは、良い木を育てるのはもちろんのこと、その木をどう売ればよりもうけが出るのか、より買ってもらえるのか、新しい顧客はいないかといった経営力のところにも力を入れられているのだと感じました。このことは、林業の分野だけでなく、他の分野のところでも応用が効き、重要だと思いました。
お話の中には、森林経営の難しさや林業業界全体の問題点などがあり、さまざまな視点から林業について聞くことができました。

その後は簡単なワークショップを行い、昼食を取り、帰宅する事になりました。もともとは、もう少し活動があったのですが、雨の関係で断念することになりました。

最後に

私はこれまで海、川と実習をしてきました。その中で今回、森について考えることができ、よりさまざまな自然を感じることができました。また、森だからこそ感じることのできる自然の雄大さや素晴らしさがあると思いました。

今回の実習では、森の良さを感じることができ、その森での林業の仕事について学ぶことができました。
自然を相手に仕事を行っていくことは大変なことでもあり、同時に多面的でおもしろいものであると感じることができました。

森の中の様子

今回お世話になった速水林業および海山林友の皆さんありがとうございました。また、海山林友の川端康樹さん、川端俊介さん、野地木材工業の岡田まりさん、今回は林業に関わるさまざまなお話ありがとうございました。とくに川端俊介さんは、1日目の土場や苗床の見学、および森林散策など、本当にお世話になりました。

参考リンク

速水林業さんのホームページ

野地木材工業さんのホームページ


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