私とネットカフェ
仕事帰りにネットカフェに立ち寄り、帰宅することを10年以上続けていた。正確には、36歳~53歳までだ。
この期間、私の日常は、大抵こんな調子だった。
6:00 息子達の弁当・朝食
8:00 出勤しながらメールチェック・仕事の事を考える
9:00~17:30 仕事をギュウギュウに詰め込む
17:30~18:00 電車で仕事の事を考える
18:00~18:30 ネットカフェ!!
18:30~23:00 夕食・洗濯・風呂・就寝
40代になると、スマホが登場した。そうなると、目覚めると同時にメールチェックをするようになった。仕事で認められたかったし、収入が必要だった。
その一方で、母親の役割も疎かにできない気持ちがあった。
「息子達と一緒に夕食をとること」が、その日の一番大切なミッションだった。
母親の役割と仕事での役割を、行ったり来たりしている中、少しだけ無心になる必要があったのだと思う。
気が付けば、せっせとネットカフェに通う日々を続けた。
ギャグ漫画で笑ったり、炭酸水を一気飲みしたりする中で、無意識に自分で自分の折り合いみたいなものをつけていた。
ギリギリの心を、ネットカフェでブレイクを取りながら繋いでいた。
通ったネットカフェ(3店)の店長・スタッフの方は、私のお気に入りの席を無言で空けてくれていた。私の表情から、色々と察してくれていたと思う。ありがとう。
息子達も独立し、ネットカフェに通う時間は減った。
今では、スポーツジムで汗をかいた後、必ずネットカフェに立ち寄っている。
そして、マックフライポテトを食べて、漫画を読む。
『ゆるブラック企業』に転職してしまった状況を整理する場所として
相変わらず私の大切な場所だ。
何歳になっても、ネットカフェの存在価値は揺るがない。