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[20241129] MC Lyte『1 of 1』

すっかり間隔が開いてしまいました。
もうまもなく12月だってのに
いきなり暑くなったかと思えば
翌日には急に冷え込んだり。
体調管理に四苦八苦な晩秋〜初冬ですが
今回も通常運転で書きました。
実はリリースから少し経ってる作品ですが
かなりの頻度でリピートしてるので
敢えて取り上げてみた次第です。

MC Lyte『1 of 1』

【トラックリスト】

1.1 of 1 Intro

2.Thank You Feat. Muni Long and Mary Mary

3.Life & Luxury Feat. Eric Dawkins

4.King King with Queen Latifah

5.Sunni Block Barber Shop Feat. Affion Crockett

6.To RockThe Mic

7.1–5

8.Make a Livin

9.All Day All Night

10.Lyte Ghost Lil Mama Feat. Ghostface Killah and Lil Mama

11.Kick Back Relax Feat. Q-Tip

12.Vote 4 Change Feat. Warryn Campbell and Zaya Campbell

13.Change Your Ways Feat. Stevie Wonder and Common

14.Woman with Raheem DeVaughn and Big Daddy Kane Feat. Cheryl "Salt" James

15.Alright Feat. Jai'Len Josey

16.Wisdom from Easy Mo Bee

17.Music Is Feat. JoiStaRR

9年振りの9作目

女性MCの先駆け、前作から9年の時を経て最新作をリリース。
MC Lyte=タフなラップというイメージは多くの人が抱いているイメージだと思うし間違ってはいないと思うけど、トラックに関しては時代によって結構ばらつきがあるというか、キャリア初期のゴリゴリの曲から、90年代以降のR&Bオリエンテッドな曲まで、意外と振り幅の広いアーティストだという認識。
どちらの彼女も好きなんだけど、さて今作は如何に?というのが個人的な注目ポイントだった。

結果どちらのタイプも収録されている、
けど敢えて前者タイプの曲に軍配。
実際メロウというか凛とした深みを感じられるリード曲「Thank You Feat. Muni Long and Mary Mary」Big Daddy KaneRaheem DeVaughnという組み合わせが然もありなんという14曲目「Woman with Raheem DeVaughn and Big Daddy Kane Feat. Cheryl "Salt" James」なんかもかなりいい。

だけど、特に6曲目の「To RockThe Mic」「1–5」「Make a Livin」の流れがやはり最高にアガる。
※ホントはアルバムの流れで聴いてもらうのがベストだけど、一応動画を3本貼っておくので雰囲気だけでも。疑似体験程度にはなる、かも?

他にもQueen Latifahにフックを任せた、ピッチを上げたコーラスが懐かしい「King King with Queen Latifah」もいいし、Q-Tip参加の「Kick Back Relax Feat. Q-Tip」もいい感じに肩の力が抜けていて気持ちいい仕上がりになってるし、正直なところ欠点があまり見当たらない。もちろん現代的なアルバムかという点はまた別の話だけど。

ちょっと話は逸れるけど、同じく80年代から活躍を続けるLL Cool Jの最新作がQ-TIPのトラックが軒並みクオリティが高いにも関わらずあまり響かなかったのは、全般的にトラックが整い過ぎていて、今作と比べて熱くなれる瞬間があまりなかったからかなとも思ったり。

それにしても彼女の声が持つ説得力というのは、いったい何なんだろう。ほどよいかすれ具合の声質ももちろん魅力的だし、何よりスピットするという表現がこれほどしっくりくる女性MCは他にあまりいないんじゃないか。
その意味ではヒップホップにおける男女差を壊し続けている稀有な存在だと言えるだろう。

2024年も姐さんは健在だった。

ではまた次回。peaceout.

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