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Tableau 8つのハードルを越える⑰「クエリパイプライン その6 ディメンションフィルターとメジャーフィルター前編」

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~ 2024年7月 Tableau Version 2024.2対応済み ~

こんにちは。Tableau 8つのハードルを越える⑰となりました。
なお、前号は下記になります。

引き続きクエリパイプライン解説、今回は「 ディメンションフィルターとメジャーフィルター 前編」となります。
(Tableau Desktop Version 2019.1、およびそのサンプルスーパーストアデータを使用しています。)

ディメンションフィルター」と「メジャーフィルター」は、下図、クエリパイプラインの中で赤丸の部分にあります。

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「ディメンションフィルター」と「メジャーフィルター」を簡単に解説すると、
・ディメンションフィルターは、シンプルにディメンションを利用したフィルター
・メジャーフィルターは、メジャーを合計や平均など集計した結果を用いたフィルター
となります。

上図を見ると、この二つの間、青四角の部分に何やら「Include/Exclude、data blending」が挟まれていますが、これらはまた別途説明する予定のLOD計算、ブレンディングに関係した話となります。なので、今回はここには触れないで進めたいと思います。

そう考えると、ディメンションフィルターとメジャーフィルターの関係はシンプルに

① ディメンションでフィルターする。

② 合計や平均などメジャーを集計する。

③ 上記、メジャーを集計した結果でフィルターする。

というシンプルな流れでとらえる事が出来そうです。

例で見てみましょう。

まず、下記のVizを作りました。

サブカテゴリ毎に、利益合計を横棒グラフにしたものです。

このVizを、
「中部地方のデータに限定し、利益を合計し、黒字のサブカテゴリだけ表示する」
というVizに変えてみましょう。

まず、
中部地方のデータに限定し、利益を合計し、黒字のサブカテゴリだけ表示する」
この中の太字部分「中部地方のデータに限定し、」を設定します。
ディメンションの[地域]をフィルターに持っていき、

表示されたメニューから

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「中部地方」を選択します。

なお、Tableau Desktopでのフィルター設定では、上部のタブが

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こうようになっています。
この中の「全般」と「ワイルドカード」で設定するフィルターが、今回説明しているディメンションフィルターになります。
なお、「ワイルドカード」というのは、

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このような設定画面で文字列を入力し、
・その文字列が含まれるもの
・その文字から始まるもの
・その文字列で終わるもの
・その文字列と完全に一致するもの
を選択する、もしくは除外するためフィルターです。

「条件」、「上位」は前々号
https://note.com/ritz_tableau/n/n76dc6215ab29
で解説している「コンディショナルフィルター」、「Top N フィルター」になります。これらは、下図クエリパイプラインの中で青四角のところにあります。

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ディメンションフィルター設定に関する補足は以上となります。

次は、「中部地方のデータに限定し、利益を合計し、黒字のサブカテゴリだけ表示する
の太字「利益を合計し、黒字のサブカテゴリだけ表示する」というフィルターを設定しましょう。

これは、メジャーである[利益]を合計し、結果が0以上のみに限定にするというフィルター、つまりメジャーフィルターになります。

そのためには、メジャーの[利益]をフィルターに持っていき、出てきた画面から「合計」を選択します。

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下記のように、「最小」の「0以上」と設定します。

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すると、

このようになりました。
これで、
中部地方のデータに限定し、利益を合計し、黒字のサブカテゴリだけ表示
したVizとなりました。

なお、今回、
地域のフィルターを設定 → メジャー[利益]の合計を利用したフィルターを設定
の順序でTableauを操作しました。

たとえ、この順序を逆にして
メジャー[利益]の合計を利用したフィルターを設定 → 地域のフィルターを設定
と設定しても、結果は変わりません。

操作の順序を入れ変えても、ディメンションフィルターとメジャーフィルターの順序が入れ替わる事はありません。

*補足
もし仮に、「全国のデータでみて利益がプラスのサブカテゴリに限定してから、それらのサブカテゴリの中部地方での利益を表示」としたい場合は、コンテキストフィルターを利用します。コンテキストフィルターについては前号
https://note.com/ritz_tableau/n/na1be4d206471
を参照して下さい。

また、Tableau Desktop上で

フィルターの部分のピルの位置を、ドラッグ&ドロップで入れ替えたりしても、処理の順序は変わらず、Vizも変わりません。

以上が、ディメンションフィルターとメジャーフィルターの概要説明となります。
ご精読、ありがとうございます。
下記、「ディメンションフィルターとメジャーフィルター 後編」で、もう少し追加の説明を行っています。


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By ritz_Tableau
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