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知的障害+発達障害+精神障害を抱えて、虐待家庭で育って、公立高校を卒業するのは無理ゲーじゃないかというお話

卒業。。。


卒業ってうれしい。

一概にそう言えない気がして。


もちろん、1番は本人の頑張りの結果なのですが、、、。


なんだろう。
格差を感じます。


私は虐待家庭で育ち、17歳のとき障がい者福祉分野の入所系施設に措置が決まった珍しいケースなのですが。

もし、自分が
中学生までの時点で児童養護施設への措置をされていたら

公立高校しか選択肢はなかったかもしれない。

これは危惧する問題だと感じています。

ペーパーテスト(書字・記憶障害のため)に困難のある私が、宿題を夜通しやっても定着しない私が、3教科の学力試験が課される公立通信制高校へ進学できたのだろうか。
入学できたとして、30人集まる教室で50分間座って授業を受け続けることができただろうか。聴覚過敏が強く、音楽の流れるイヤホンを常に着用している私が、チョークの音に、休み時間のざわざわに耐え、スクーリングの1日を通しで過ごせただろうか。パニック発作が起きたときの対応を学校側と話し合えただろうか。

もしくは、
児童福祉施設で生活していた場合
特別支援学校への進学しか選択肢がなかったかもしれない。

一般的に、特別支援学校は全日制・通学制なので、週5日通い、朝から夕方まで授業を受けなければ卒業は認められないとされています。

ここで発生する問題のひとつは、移動の問題だと考えます。
私は、自力での通学は難しく、私立通信制高校に登校日で通っていたときはヘルパー制度を利用させてもらっていました。

しかし、それは在宅に1度帰されたから、在宅だったから移動支援が利用できていたというだけであって、児童養護施設の場合全く別のようです。

それは
半一時保護で精神科に委託状態だった
高校1年(15歳)のとき(4年前)。

私は当時児童養護施設への入所を希望したのですが
病院のソーシャルワーカーに言われました。

「児童養護施設に入ったら、
学校への通学も、通院も、入浴も、
全部自分でやらないといけないことになるけど、大丈夫?
他県はわからないけど、
ここ(都道府県)は児童養護施設に入所したら
ヘルパーは利用できないし、
小さい子ならまだしも、あなたの年齢だと入浴介助は厳しいよ?
集団生活だから、今みたいに個別にお話を聴いてもらう時間もなかなか作れないと思う。」
現実を突き付けられ、打ちのめされました。

私の住んでいた都道府県の場合、
同じ福祉でも
児童福祉と障がい者福祉はまったく別物のようで。

また、児童福祉の施設系のよくないと感じる点は、施設内で完結させようとするところだと個人的に考えていて、

入所している子どもが施設で暴れるから、一時保護所や精神科病棟に投げ返すことはあっても、
入所児童が施設で生活を続けるうえで定期的・継続的に精神科通院や精神科訪問看護などが必要だろう、施設としてOKしようという前提がない施設さんのほうが多いのではないかと感じます。

まあ、まとめると
「児童養護施設に入所する高齢児(義務教育を終えた後の子ども、おおむね15歳~18歳くらい)は、又は、高齢児という段階で児童養護施設等に入所しようとすると、外出時のヘルパーの付き添いや訪問看護での心理面フォローは原則受けられない」という個人的主観です。
(都道府県・自治体・地域・施設によって異なる)

支援学校にはスクールバスがあるじゃないか!使えばいいじゃないか!と言いたくなったあなた。
私も当時思いついたのですが、正直施設と学校判断次第であって、柔軟に対応していただけるかはこちらが選択・決められることではなさそうです。

まず、特別支援学校、特に高等部は設置数が限られており、近隣にあるとは限らないという前提の上で。
スクールバスを運行している支援学校も多いようですが、自立という建前のもと、高等部からは自力通学をという方針の支援学校もよく聞きます。
また、入学の条件(募集要項)に自力通学ができる人と記載している支援学校も見かけました。
見るからに特性が強いとわかる人や、重度とみなされる生徒さんは特例が適用されるのかもしれませんが、
基本的には中学校が終わったら自力で通学しましょうね、自立しましょうね、というスタンス、カラーは印象として強くもっています。

児童養護施設でないにしても
児童相談所から在宅へ返されない限り、(つまり里親や施設入所措置になった場合)
原則今まで通って(在籍して)いた学校とは切り離されるので
別の学校へ転校することになるか、義務教育でなければ中退という形をとらされることになっているのだそうです。(地域・担当者により差があるかも)

かくいう私も、障がい者福祉の施設系に入所する段階で「本当は高校中退するはずだった」と身近な人から聞いたとき
全身がゾクッとしました。


どうして、こんなにも高校卒業にこだわって必死になっているかというと
現状、世の中に出てみて、いろいろな人と出会い、価値観に触れたとき、まだまだ学歴がものを言う時代、ということを身に染みて感じているからなのだと推測します。

大卒と高卒でも、スタートラインやお給料が違うのに、
高校未進学や高校中退という過去・現在がどれだけ影響を及ぼすか。

大学を卒業していないと受験できない資格も混在しますよね。(保育士など)
解雇される場合、高卒か、大卒か、という比重にならないためには、それ以外のポテンシャルで勝負する必要があるだとか、

そんな厳しい状況下に置かれるなかで
いまだに、高校や大学の名前、ブランドでもてはやされ、機会格差なんて関係ないと鼻で笑うような人も世の中にはいます。

経済的な事情で公立高校を辞めざるをえなかった人すらいることに、理解を示せる人が、国内でどれだけいるだろうかと思うのですが。
経済的な事情であれば、「ああ、そうなのね、仕方がなかったね」と感じる人も。
ただ、
「親から虐待を受けて、施設入ったら公立高校しか選択肢がなくて。支援学校だと毎日通えないし、普通科高校だと勉強が難しかったので、高校中退になっちゃいました」と説明して、プラスな評価になることはまず考えられないでしょう。

それは障壁を感じていない、生活に支障をきたすほどの精神症状のない人にとっては、「それでも自分は死ぬ気で働いてきた」「自助努力だ、自己責任だ」と意見する人もなかにはおられるかもしれないです。

「生活保護があるじゃないか」
「税金で生活するなんて」
「障がい者はラクして働けて、福祉的就労が使えていいよな(作業所(特にB型作業所)のなかには利用者の受け入れが先で学歴は気にしないという事業所さんも多い印象)」

そんな声も耳にすることがあります。

ある意味、
福祉で守られているうちはいいのかもしれないです。
ただ、抜けられないよねっていう話です。

ずっと国から生活費を振り込まれる日常に浸っていたい人は、不満はないのかもしれませんね。

ただ、法制度は変わります。国の方針で3年に1回報酬改定しています。
ネット記事やSNSで情報をチェック+福祉行政の人とお話する機会も多いですが、
今後は精神科に長期入院している人、強度行動障害や高齢障がい者への支援が中心となって、
発語のある人は、「ふつうに話せるね、あなた(障害の程度は)軽度ね。」
直近数年で入院歴のない精神障害の人は、「最近入院してないのね、入院せず落ち着いて生活できているのね。今錯乱状態になっているわけでもないしじゃあ、支援は要らないね。数十年精神科に入院している人が施設の空きを待っている状況だからさ、ちゃっちゃと一人暮らしに移行しちゃって」
障害支援区分が1,2の人は「身辺自立できているからあなたグループホーム必要ないね、優先順位があるから重度の人に譲ってね」
そんな未来が近い気がしてならないのです。

現に、とある入所系施設では、
障害区分が5や6で国からお金がたくさん入ってくるから、と経営サイドが入所希望者を受け入れた一方で、職員は無資格・未経験のアルバイト・パートOK、研修は1回ね、夜勤は1人体制という現場で、ごちゃごちゃな状態になったという話も聞くんです。

まあ、というわけで
いろいろな状況踏まえると、

・せめて、高校は義務教育であってほしいと感じます。

・児童福祉のブラックルールどうにかしてほしいです。

・情緒障害の児童・生徒対象の支援学校がもう少し増えたら安心できます。

この3点ですかね。。


内にいないとわからないこともたくさんあると思うので
知ってほしくて、声をあげました。


今回、例として挙げさせていただいたのは
虐待家庭で生まれ育ったなかで
運よく18歳までの間に児童相談所と繋がることができた人、
一時保護されても在宅に帰される割合が9割と言われているなかで、施設等への入所措置がとられた1割の場合の予測の話なので、、、。

18歳まで1度も児相と繋がれず、暴力や放任を過去のもの、なかったものとして取り扱われてきた人にとっては、さらに地獄だと思います。

話が行ったり来たりして、すみませんでした。

では、また今度。


会話は苦手ですが、文章を書いて伝えることは大好きで、
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律(りつ)

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