寂しいことがあった
ーー「理由は言えないことになっています」ーー
衝撃から約20分ほど経ったところで、この記事を勢いで書き始めている。
嫌な予感はしていた、でもお知らせのテンションは低くなかった。今思えば、低くしたくなかったからだろう。
「ああ、コメントメン限にする件だろうね」
こんな風に考えていたリスナーが大半を占めていたんじゃないかと思う。ここ最近はコラボが多く、彼女の姿を見る機会がたくさんあった。その中でやはり、途中からコメントをメン限にする(これが当たり前になっていたのがおかしな話だが)いつもの流れがあった。
止まない雨はない、いつか風化していくだろう。
私達は多くを意識せず、それを見守るしかできなかった。
しかしその前に、もっと悲しい雨が降り出す羽目になってしまうとはーー思いも寄らなかった。……こともないが……そんなことを、本当は考えたくはなかった。
理由は言えない。
納得はいかないが、理解は出来る。
きっとそこまで彼女を追い詰めた“何か”に、憎悪と悪意が向けられると思う。けれど“そいつが原因だ”とはっきり言わない、言えないからには、私達はそれを邪推して語るべきではない。
憎しみは、いらないんだ。その種が新たに生まれてしまうのは彼女が望むことではない。
今私達がすべきことは、
最後の瞬間まで彼女に寄り添い、共に笑い合うことだ。
“ 桐生ココ ”
この名はきっとVtuberの歴史に深く刻まれる。
彼女の功績は多くの人に夢を与えた。ホロライブ大躍進の一端は彼女にある、と言っても過言ではないだろう。その存在感の大きさは一線を退こうが決して消えることはない。
ゲボかわドラゴンは永久不滅である。
叶うことなら“どうぶつの森釣り大会で、ぶつ森内で真面目に釣りをする会長”が見たかったよ。
いや、また傘を釣ってくれてても良いんだけどさ。