宇宙猫と中断中の読書
「書簡」という単語でまず思い出すのが『麻薬書簡』なのは、我ながらどうかしてるよな、と思うわけです。
ウィリアム・バロウズとアレン・ギンズバーグによる、幻のブツ・ヤヘについてやりとりした二人の書簡集というこの本、高校時代の友人がビートニクに興味を持ち、ケルアックの『路上』を読み始め(読み終えたかどうかはわかりませんが。笑)、関連書籍を色々調べ始め、「バロウズとギンズバーグの『麻薬書簡』って本があるらしい!」って言うんで、影響された僕もあちこち本屋や図書館を回って情報を共有しあったもんです。
結局当時は沖縄の本屋で見つけることは出来ず、当然高校の図書館に置いてあるわけもなく(笑)、そのまま40年くらいが過ぎてしまいました。その後僕は『裸のランチ』を買ったりしましたが(読み終えてはいません。笑)、あの友人は『麻薬書簡』読んだかなあ。
すみません、仔猫の話でしたね。
あの子は去年我が家にやってきた途端、まるでずっと前からウチにいるんだもんね。という顔で、するりと馴染んでしまったように感じます。
「里親にならない?」とヨーリーから連絡があり、最初に仔猫に会ったときは、とててて、と寄ってきて、こちらを見つめる青い目に一撃でやられました。
とは言え「まぁ先住猫との相性もあるから、まずはお試しで」と一旦預かることにしたわけです。
そして我が家に仔猫がやって来たときの様子は、先に書いたとおり。お試し期間だっていうのに(もちろん仔猫にそんな説明が通じるわけもなく)先住猫・三吉にちょっかいを出しまくり、シャーッと威嚇されても動じない。それどころか仔猫用のトイレが別に用意してあっても、三吉のトイレを平気で使用するという肝の据わりっぷり。
「みやびな雰囲気な仔猫だよ」と聞かされていた僕やカミさんが驚いたのは当然ですが、もっと驚いたのは三吉の方でしょう。もういい歳になっている三吉さん、これまで穏やかに暮らしていたら、やにわに自分のテリトリーに若い子がやってきて走り回り、追っかけまわし、尻尾にちょいちょいと手を出したり……と好き放題。
基本おとなしい性格の三吉さんは、本気でやり返すこともせず、文句も言わず……。
「これはウチで迎えるのは難しいかなあ」と悩んだりもしたものでした。
しかし気がつけば、並んで寝ていたり、鼻チューしたりしていて、最初の混乱が嘘のようですよ。
これも宇宙猫のパワーなのでしょうか?
何か秘密の光線がお尻から放たれて、我々や三吉をコントロールしているのでしょうか?
そんな宇宙猫・てんちゃん(おてんばのてんちゃんです)は、今日も三吉のために出したご飯を勝手にぺろりと平らげ、すうすうと寝ております。
そして三吉さんは「お腹すいた」と、僕にすり寄ってきます。無視してると棚の物を落としたりするのです。
なので、三吉のためにミルクを作ったり、ささみを茹でてあげたりと、遅い時間までなかなか忙しい毎日です。
そんなこんなで『裸のランチ』を読み終えるのはいつになることやら。
沖縄より、ヨシミでした。
2022/01/23