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【英検1級】エッセイライティングの予想問題とサンプル回答『学生の読書離れに政府が介入すべきか』

この記事でわかること

  • 『学生の読書離れに政府が介入すべきか』という予想問題に対してサンプル回答を見ることができる

  • 日本語の対訳と解説を見ることでエッセイの書き方・観点が理解できる


予想問題

"Should the government allocate funds and implement measures to address the issue of students gradually losing the habit of reading books? Do you agree or disagree?"

「学生が徐々に本を読む習慣を失っている問題に対して、政府は資金を投じて対策を講じるべきである。賛成ですか、それとも反対ですか?」

政府が資金を投じるべきか?という問いは過去問でも出題されています。今回は、最近取り沙汰されている『学生の読書離れ』についてという視点で考えてみたいと思います。

皆さんも一度、ご自身で考えてみてください。私のサンプルを読んでいただき、ご意見や別の視点からのアプローチなどもコメントでいただけると嬉しいです。よろしくおねがいします。

(参照)
・国語世論調査 読書習慣の喪失は危機的だ
(2024/09/18)

サンプル回答(英語)

The problem of decreasing reading time among Japanese students is becoming increasingly serious. If this trend continues, it could negatively affect students' knowledge and critical thinking abilities, leading to significant consequences for Japan’s future. I believe that the government should allocate funds to address this issue. Below, I will explain the reasons for this.

First, investment in school education is necessary. The widespread use of smartphones has caused many students to spend their time on social media or games. As a result, they have less time for reading. The government should enhance the quality of education by offering activities that promote reading, such as special lectures by prominent figures or field trips that connect students with society. Through such initiatives, students will be able to recognize the importance of reading while maintaining a healthy balance with digital devices.

Next, education on how to manage the use of digital devices is essential. While online communication has increased, issues like dependency and online conflicts have also emerged. To tackle this, guidelines should be established in schools and homes to teach the appropriate use of digital devices.

Lastly, initiatives that encourage society as a whole to recognize the importance of reading should be implemented. Currently, many companies prioritize profit, providing increasingly extreme content. The government should support companies that promote reading-related content by offering subsidies and creating a social movement that encourages reading.

For these reasons, I strongly believe the government should invest in promoting reading habits. Reading is a vital tool for building the future of Japan, and now is the time to take action.

サンプル回答の日本語訳と解説

日本語訳

日本の学生の読書時間が減少している問題は、ますます深刻になっています。このままでは学生たちの知識や思考力が不足し、将来の日本に悪影響を及ぼす可能性があります。私はこの問題に対して、政府が資金を投じて対策を講じるべきだと考えます。以下に、その理由を述べます。

まず、学校教育に対する投資が必要です。スマートフォンの普及によって、多くの学生がSNSやゲームなどに時間を費やしています。その結果、読書をする時間が減少しているのです。政府は教育の質を向上させ、読書の楽しさを伝える授業や、著名人を招いた講演会、社会見学などの活動を通じて、学生たちが本に触れる機会を増やすべきです。これにより、学生はデジタル機器と適切な距離を保ちながら、読書の大切さを再認識できるでしょう。

次に、デジタル機器との付き合い方についての教育が必要です。オンラインでのコミュニケーションが増えた一方で、トラブルや依存の問題も発生しています。これに対応するために、学校や家庭でのガイドラインを作成し、デジタル機器の適切な使い方を教えることが重要です。

最後に、社会全体で読書の大切さを認識できるような施策を行うべきです。現在、多くの企業が利益を優先し、過激なコンテンツを提供しています。政府は、読書を奨励するコンテンツを提供する企業に対して助成金を与えるなどの支援を行い、社会的に読書を推奨するムードを作り出すことが大切です。

以上の理由から、私は政府が資金を投じて読書習慣の定着を促すべきだと強く考えます。読書は未来の日本を支える重要な力です。今こそ、行動を起こすべき時です。

解説

今回、題を見たときにまず思いついたのが、『読書離れ』をスマートフォン等のデジタル機器との関連から論じる視点でした。(参照)にある読売新聞社説の記事でも同じような観点から書かれています。

構成は、「イントロ+ボディ①②③+エンディング」という基本的な型です。

イントロでは、好ましくない現状であること、また、将来的にも悪影響が出ることについて述べることで、読書の重要性を強調した上で、賛成の立場を明確化しています。

ボディでは、3点とも読書(学校教育や従来型の学習)よりデジタルコンテンツやメディアの情報の方が面白いという観点から、質の向上に焦点を絞って述べた形になりました。内容的には独自性は少なく、一般的な回答になってしまっています。また、詳しいデータ(実際に読書プログラムを行っている例なと)を示せていないので、少し説得性にかける点は改善の余地があります。

最後は、もう一度自分の立場を表明してさらっと締め括った印象になっています。

ChatGPTで採点

「私が書いたエッセイは、英検1級の試験だと何点ぐらいですか?日本語で回答をお願いします。内容、構成、語彙、文法、総合得点を教えてください。各項目が8点満点で採点され、合計32点です。 」

こう指示をして帰ってきた回答がこちら。

1. 内容 (Content) - 7/8
エッセイの内容は明確で、読書離れの問題に対して政府が資金を投じるべき理由を論理的に説明しています。具体例や理由も含まれており、主張は説得力があります。しかし、もう少し具体的なデータや例を挙げると、より強固な論拠となるため、8点満点に届かない評価としました。

2. 構成 (Structure) - 7/8
構成は非常に良好です。序論、本文、結論がしっかりと分かれており、読み手にとってわかりやすい流れになっています。ただ、もう少し論点間のつながりを強化し、各段落の間に滑らかな移行を示す接続詞などを使うと、さらに高評価が得られるでしょう。

3. 語彙 (Vocabulary) - 6/8
使用されている語彙は的確で、論点を表現するのに十分なレベルです。しかし、さらに上級の表現やもう少し多様な語彙を使うと、説得力が増します。特に、語彙の幅広さを見せることで、語彙の評価は高まります。

4. 文法 (Grammar) - 6/8
文法は概ね正確で、コミュニケーションに支障がありません。ただし、文の構造がやや単調な箇所が見受けられました。異なる文型や構文を取り入れることで、文法の精度や表現の多様性が向上します。

総合得点: 26/32
全体として非常に良いエッセイですが、より具体的な証拠やデータ、語彙の多様性、そして文法の幅広い使い方を加えることで、さらなる高得点が期待できると思います。

まとめ

AIによる採点は、26/32点ということでした。
まだまだ改善の余地がありますので、私自身も研鑽に励みたいと思います。少しでも役に立っていれば、幸いです。

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