IELTS 5.5⇒8.0を実現したSpeaking最高率学習法【1】
【はじめに】
本投稿では、British Council公認のIELTSエキスパートである筆者が、Speakingスコアを5.5から8.0へアップさせるために行った学習法について書いていきます。
最初にお伝えしたいのは「Speaking学習は(ほぼ)すべて1人で完結する」ということ。
もしそのように思われている方がいたら、それは大きな間違いです。
実際、今まで指導させていただいた生徒様の中で
「英会話にたくさん時間を費やしてたが、なかなかスコアに繋がらない」
という方はかなりの数おられました。
効率よく点数をアップさせるためには、下記のポイントをしっかりと把握して学習することが重要です。(テスト以外の英会話でも応用可能です)
【具体的な学習法】
大事なのは「ただ話すだけ」の学習ではなく、Speakingにおける以下の4ステップを意識をすること。
① リスニング (質問の理解)
② アイディアの概念化
③ 英語化
④ 発音
どういうことかと言うと、
スピーキングではこの4つのアクションが連動して行われるのですが、この中のどれかが弱いと、そこに脳のキャパシティの多くが持っていかれるため、他の部分に悪影響が出ます。
例えば、典型的なのは①「リスニング」が弱いために質問文がうまく聞き取れず、②「アイディアの概念化」以降が続かない。
あるいは聞き取れても、そこにフォーカスが行き過ぎていてアイディアを考える②のプロセスが遅れるなど。
僕はよく「Speakingはスポーツに似ている」と言うのですが、どのスポーツでもただ試合だけを繰り返して結果を出す人はいないと思います。
必ず試合と試合の間には「基礎練習」があるはずです。
例えば、サッカーなら「トラップ」「ドリブル」「パス」「シュート」の基礎があり、日々の練習ではそれぞれ個別にドリル(反復練習)をやって、試合では全部が連動してパフォーマンスへと繋がります。
Speakingもこれと同じで、会話はいわば「試合」です。そして、先ほどの4点はスポーツで言うところの「基礎練習」です。
ポイントは、このようにSpeakingを4つのステップに分割し、自分がどこに引っかかっているのかを明確にしながら学習に取り組むことです。
それぞれの大まかな対策方法は以下の通り。
① リスニング
⇒ 出来るだけ英語を努力なく聞き取れるようにリスニング力を向上すること。(リスニングの自動化)
特にリーディングで頻繁に返り読みをしてしまう人はここの強化が欠かせません。英語を英語のまま理解することを心がけたいです。
あとはスピーカーの発音に対する慣れも1つのキーになってきます。
(英語の音声変化、アクセントなど)
Listeningの学習法については別記事で詳細にまとめようと思っていますので、更新をお待ち下さい。(更新情報は公式LINEで配信中です)
② アイディアの概念化
⇒ アイディアが浮かばない質問は日本語でも回答不可能です。
特にIELTSのSpeaking Part 3ではこの問題が起きがちなので、とにかく質問に対する知識を集めること。
ここはChatGPTなどのAIツールに聞くのが1つの簡単な解決策です。
日本語でもいいですが、せっかくなので質問文をそのまま英語で打ってみましょう。
そうすることによってアイディアだけではなく、回答に必要な語彙や文法も同時にインプットすることが出来ます。(+Readingの練習にもなる)
その際に注意する点は自分の目標レベルに合った回答が出るように指示すること。
※目標点数に対してレベルが高すぎる語彙と文法をインプットするのは再現性が下がるのでおすすめしません。
指示文例:
"問題文" Answer the question in 2 sentences using vocabulary and grammar at CEFR B1 level.
(この質問にCEFR B1レベルの語彙と文法を用いて2センテンスで回答して)
センテンスの数とCEFRのレベルは各々調節してみてください。
CEFRが何か知りたい方はGoogleで「CEFR 対照表」と調べてみましょう。文科省作成の表が出てくるかと思います。
③ 英語化
⇒ ここは文法と語彙の問題なので、シンプルに言いたいことに対して必要な表現を調べていきます。
方法はいくらでもありますが、代表的なのは以下でしょうか。
・Google翻訳
・DeepL
・ChatGPTなどのAIツール
・各種の辞書
これらのツールに言いたい日本文を打ち込む方法で構わないので、とにかく自分が言いたいことを英語にする方法を調べます。
この時のポイントは必ず出てきた英文に使用されている単語の用法や文章構造を調べること。
そしてもう一歩、同じ単語や文法を使って別の文章を作ってみること。
AIツールを使えばそのセンテンスが文法的に正しいか添削もしてくれます。
このあたりをせずに丸暗記だけするとテストでしか通用しない英語力になってしまうので要注意。
④ 発音
⇒ 自分が苦手でよく詰まる、噛んでしまう音を明確にして、その発音方法を身につけること。
その際に大事なのは、それぞれの音の違いと口の形についての知識をインプットすること。
特に後者はすごく大事です。なぜなら、どれだけネイティブの音を聞いてマネをしても日本語と英語では発音する際の口の形が異なるので、それがズレていると正確な音が出ません。
アメリカ英語とイギリス英語には少し差があるので、どちらを話したいか決めておくと一貫性が出て練習しやすいと思います。
GoogleやYouTubeで「英語 th 口の形」などと調べれば、練習するための情報はたくさん出てきます。
いくつかオススメのリンクを貼っておきます。
BBC Learning English
⇒ イギリス英語ならこちら。中でも"The Sounds of English"がおすすめ
Voice of America, Pronunciation Guide
⇒ アメリカ英語ならこちら
【Speaking対策 その2 はこちら↓】
【おわりに】
Speakingの学習効率を高めるためには以下の4ステップを意識をすること。
① リスニング (質問の理解)
② アイディアの概念化
③ 英語化
④ 発音
これさえ意識していればSpeaking学習は「ほぼ」1人で完結します。
なぜ「ほぼ」と言うかというと、最後にはやっぱり対人での練習が欠かせないからです。
いくらアイディアや文法の知識があって発音も難なく出来るとしても、実際に対人で英語を話すとなると、緊張などによっていつものパフォーマンスが出なくなるもの。
そこは英会話などを活用して実践慣れしていきましょう。
少しでも「役に立った!」という方は「いいね」や「SNSなどでシェア」していただけると助かります!(皆さまのリアクションが次の記事作成への大きなモチベーションになります!)
また、学習法や試験TIPSなどの最新情報はTwitterと公式LINEで発信していますので、よかったらフォローしてみてください。
ではまた。
古谷 理太