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ふぅふぅふぅ

 なにもかもうまくいかないので
 「ふぅ」
 とわりかし長めのため息をつきました。
 「ふぅふぅふぅ」
   ため息ついてわかったのもので
 どうやら冬が隙間から
 漏れ入り浸っていたようで、
 「ふぅふぅふぅ」
 ため息全部が真っ白に、
 染まって凍ってゆきました。

 寒い寒いと言いながら
 お風呂のお湯をはったけれど
 それがあんまりにも熱すぎて
 身に染みる熱がこもったもので

 「ふぅふぅふぅ」
 「ふぅふぅふぅ」

 熱い熱いとため息ついたら
 入り浸っていた冬がとけこみ

 入り浸っていたからっぽの穴に
 入っていった、ような。ような。

 「ふぅふぅふぅ」
 「ふぅふぅふぅ」
 

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