少女と子豚と裏薗のお話⑥
さて、急に始まった新しいお父さんとの生活。ちょっとわかりにくいので、新しいお父さんのことをこれから豚肉さんと呼ぶことにします。
豚肉さんは結構御硬い仕事をしていました。そしてデキちゃった結婚だから、一瞬にして入籍し、お母さんは妊娠症候群になってしまったので、しばらく産婦人科に入院することになりました。急に豚肉さんのお家に引っ越すことになった子豚は脳の処理が追いつかず、どうすればいいのか分からず、しかもすぐにお母さんが入院してしまったので、今まで他人でパッと出てきた豚肉さんと一緒に暮らすことになりました。だって入籍した以上、私の新しいお父さんというものは豚肉さんだったからです。
お母さんが入院中、私は知らない男の人と一緒に住むということがとても怖く、あまり豚肉さんとは話さないようにしていました。でも豚肉さんは私と仲良くしたかったようです。それはそうですよね。新しいパパになるんだったら、早く新しい娘と馴染みたくなるのが普通ですものね。
昔から子豚は頭が悪く、自分を守るためには黙ること、抵抗しないことという鉄則のルールがありました。それが子豚の首をしめてしまったのでしょう。
ある日、豚肉さんから「子豚も中学生だから保健体育の授業もあるんだよね」なんてことを言われました。子豚は反抗するという言葉を知らないので、はい、とだけブヒッと答えました。そうすると豚肉さんが急に部屋の電気を真っ暗にして、ソファーの横に子豚を持ち上げて座らせて、そのまま後ろ手で子豚を固定したまま、テレビのリモコンをつけ始めました。
そのテレビからは過激なアダルトビデオが延々と流れていました。子豚はなぜアダルトビデオを見せつけられているんだろう、と不思議に思いました。ですが、ここでやめてなんて言ったら、実は豚肉さんが暴力的で殴られたらどうしようと思い、子豚は黙秘権を使って、そのアダルトビデオが終わるまで見続けさせられました。その頃から変になったのです。
それから子豚は毎日豚肉さんからアダルトビデオを見せつけられ、それはヒートアップしていき、お風呂に急に入ってくるようになり、私の布団の中に急に入ってくるようになり、どんどんベタベタと触られることが増えました。お母さんは入院しているので助けは呼べませんでした。それに、今こんなことをされているなんて入院中のお母さんに言ってしまったら、お腹の赤ちゃんにも悪い影響が出てきてしまうのでは……?と思うと、我慢したほうがいいんだという結論に子豚は至りました。
それからは早かった。豚肉さんは当たり前のように自分の性器を触らせ、舐めさせ、子豚の腐った胸を触り、吸い、嫌だと初めて抵抗したら殴られ、やっぱり抵抗したらそうなんだ、私もお母さんみたいに体がボロボロになるんだという恐怖が打ち勝ち、当たり前のように豚肉さんは子豚の身体を貫きました。痛い痛いといってもやめずに、そのまま豚肉さんの欲求を子豚の上に吐き出して、そこから先はそのまま子豚を放置する……。そんな毎日が増えました。当然子豚は自分を傷つけ、ボロボロにしました。子豚は気持ち悪くて目が飛んでいってしまいそうだったから、せめて血を見て現実逃避をしたかったのです。
母が無事に出産して、退院したあとも、豚肉さんからの性的虐待は続きました。基本、子豚に拒否権はありませんでした。母が退院したあとは、母が赤ちゃんのお世話に疲れたときに、豚肉さんの実家が徒歩3分ぐらいのところにあったので、「お母さんのためにも、実家のばあちゃん達に弟を預けるから、お母さんはゆっくり休んで気分転換でもしとき」と豚肉さんは言いながら、子豚と弟を連れて実家に帰るのです。
そして、実家についたら、そこの身内の人達に弟を預けて、実家の鍵がついているような個室に連れて行かれて、そこで無理矢理性行為をされていたのでした。子豚の1日の時間が1時間づつづれていったのはこの頃からです。
一度家で豚肉さんから私の局部を舐められているとき、たまたまお母さんがその場面を目撃したことがありました。私はやっと助けてもらえると思いました。助けて!そう言おうとした瞬間に豚肉さんはうその言い訳をしました。でも、そんな言い訳が通用するような場面ではなかったのです。明らかに異常だったのです。子豚はお母さんを必死に見つめていました。何も言えなくなってただ見つめていました。しかし、お母さんは無反応でした。そのままふすまを閉めてどこかにいってしまいました。子豚の瞳が腐っていたから?子豚の声が埋もれてしまったから?子豚の助けては薄っぺらいと思ったから?
その後、軽く殴られて、首を絞められてからまた行為は続きました。
子豚は完全に人を信じることができなくなりました。
子豚が信じられるただ一つの事は、子豚を守ってくれる人はいないということ、そして子豚が自分でつけた傷だけが子豚の悲しみを認めてくれているということ、それだけでした。