実家の片づけを阻む意外なもの
実家の片づけ。まずは私自身の作品や写真などの荷物を整理するところから、ということで、押し入れにあるものを全部出した。
「なんでも捨ててしまうから」と母によく怒られるけど、今回はいよいよ片付けないと仕方がない。
快調に捨てていく。作品は開きもせずに処分するものも多かった。思い入れのありそうなものだけ、写真に撮って、97%くらいは捨てた。私に才能がないことに心から感謝した。私がピカソやゴッホのような才能を持ち合わせていたら、美術館とかから名だたる専門家の方が手袋はめてゾロゾロやってくるのだろう。国費とかで輸送用のトラックとかフェリーが出されるのかもしれない。所有権を巡って争いなんか起きたりして。そんな心配は微塵もないのだ。ガッサガッサと捨てていく。
写真もガンガン捨てよう。なんせ写真館のカメラマンさんさえ「写真うつりが悪い」と匙を投げたくらいの人間である。元の見かけを置いておくにしても、写真にはあまり良い印象がない。奇跡の1枚みたいなやつを、数枚発掘できたら儲け物なのだから、それ以外全部捨てよう。
・・・と思って、アルバムを開けたら。
息子が女の子用の着物を着て笑っていた。
・・・いや、息子に激似の、小さな頃の私が、七五三の格好をしていた。
これは息子ではないのか。
この写真めっちゃくちゃ似てるな、と思って、夫と息子に見せるためにスマホで写真を撮り、写真は処分ボックスへ入れた。しかし、アルバムのページをめくると・・・
全部息子じゃん。
赤ちゃんから、今の息子の年齢までは確実に、どの写真も息子にそっくりだった。
か、かわいい。どれもかわいい。
捨てられない!!!
親バカ?自分バカ??
自分の写真をかわいいとそんなに思う日が来るとは思わなかった。
これは難航するぞ、と判断し、とりあえずアルバムは全部自宅に送ることにした。
すごい重くて、配送料金もかかって、大変だったけど、全然捨てられなかった。。
その箱はまだ手をつけられずに、自宅にある。早くやらないと。。。
意外なところで、時間を食ってしまいそうである。
子供が生まれる前に、ある程度整理しておけばよかったのかもしれない。
私も息子の写真を、きちんと整理しておいてやろうと思った。