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生物と環境に関する研究を野外調査や遺伝子解析のアプローチから

紹介するゼミナールの教員

立正大学地球環境科学部 環境システム学科 関根 一希先生


 関根一希ゼミは生態遺伝学分野のゼミナールで、野外調査に加えて室内実験での遺伝子解析を行うことにより、生物と環境に関する実践的な研究をしています。
 普段は、生物、特に遺伝的多様性など、遺伝子を用いた学術論文などの文献を読み、紹介発表や質疑応答による議論をしながら、生物を対象とした研究の考え方、研究方法を学んでいます。また、関根先生やゼミの仲間からアドバイスをもらいながら、野外での生物採集方法、遺伝子実験技術、データ解析方法を修得しスキルを向上させるため、採集・実験を繰り返しています。
 「野外調査」では、自分たちで調査計画を立て、採集した個体を標本にして保存するまでの作業を行います。採集した個体は遺伝子解析にも用います。3年生の夏休み時期に「セミナー基礎」というゼミごとの集中講義があり、この講義の中で、興味のある生物の決定とその情報収集、調査計画の作成、採集調査、標本作製といった野外調査の基礎を学びました。実際に乾燥標本を作製するのですが、緻密に練った調査計画通りに、目的の生物であったアオオサムシを採集できたときには、私自身も大変興奮しました。
 「遺伝子解析」では、最初に関根先生と一緒に実験を行い、実験の工程に慣れてきたらすべての作業を自分たちだけで行います。実験で得たデータの解釈や考察などを、毎週、ゼミ生の前で発表し、意見交換をします。実験方法も含め、多くの疑問点が生じた場合、私たちのゼミは意見交換の場が多く、先輩後輩同士でアドバイスを送り合うことで、知識を身につけることができます。
 研究活動の集大成である卒論発表会が、ゼミの一番のイベントです。得られた研究成果から卒業論文を作成し、発表に至るまでには、くじけそうになることが多々ありました。今振り返ると、ゼミ内の仲間同士で協力し合ったことで発表会に至ることができたのだと思います。
 私たちのゼミの良さは、先輩後輩関係なく意見交換ができる点や、研究の過程で関根先生から多くのアドバイスを受けられる点だと思います。生物調査をたくさん行いたい、遺伝子解析をやってみたいと思った方、ぜひ見学にいらしてください。

ゼミ生が作製した乾燥標本

本記事は、2024年4月に発行した「立正大学学園新聞 vol.158」の抜粋です。
学園新聞は下記URLでご覧いただけます。
https://www.ris.ac.jp/introduction/public_relations/newspaper/index.html

立正大学 地球環境科学部 環境システム学科 関根 一希先生に関する情報は下記URLをご覧ください。
https://rissho-es.jp/staff.html#sekine