体験自由自在の新世界
「体験自由自在の新世界の創造者ってどうすればなれるんですか?」
甘太郎は、全知ちゃんに質問する。
「なりたいという願いがそもそも必要になるわ。願わなければ、そもそもその道は開かないんだから」
「願うだけでいいんですか?」
「全身全霊で願うだけでいいわ」
「全身全霊って?」
「うーん、命がけよりももっと本気モードになって願うこと、意識体の命をかけるくらいの本気モードのことよ」
「えー、じゃあ、まずは意識体に進化しないといけないってことですか?」
「そうよ、その通り、自分が肉体だとか、社会や組織の部品だとか、誰かの下僕だとか…そんなことを本気で思ってしまっていたんでは意識体になれないわ」
「なんだか難しそうですね……」
「そんなことないわよ。本気モードで意識体になりたいと願えばいいだけじゃない」
「そもそもこの不自由な世界の人たちのほとんどは意識体とか理解すらできていない感じですよ」
「それもそうね、多少わかっているつもりの人たちもこの不自由な世界でだけ通用する霊体を意識体だとか勘違いしていたりもするわね。
まあ、例えるなら、肉体はブラック企業の平社員で、霊体は同じブラック企業の課長みたいな感じね。
で、意識体っていうのは、そもそもそうしたブラック企業に属していないのよ。
全然別の企業というか、世界の存在になるのよ。
ブラック企業では、その社長の命令にすべての社員が従わなきゃならないっていうルールがあるわけね。
もしそのルールに反したらいろんなペナルティや降格やいじめを受けたりするわけ。
でも、全然別の企業というか、さらには、そうね、全く別の文化や価値観の国の村の民……という感じ。
つまりそうしたブラック企業やその属する国とも全然関係ないのよ。独自のルールがあって、独自の価値観があって、完全にブラック企業やブラック国家に属していないわけ。
例えば、不自由な世界というブラック企業で肉体として殺されることが怖いのは、そうしたブラック企業の内のさらにブラックな領域に上からの命令で送り込まれる可能性があったりするからなのよ。
でも、意識体に進化してしまえば、そもそもブラック企業に属さなくなるから、死んでもそうしたブラック領域に送り込まれる心配もなくなるわけ。だから意識体にまで進化してしまえば、肉体として死ぬことが怖くなくなったりするわ。
この不自由な世界の霊体たちは、ほとんどすべてそうしたブラック企業のボスの許可を受けて肉体から霊体にしてもらったわけ。
つまりこの不自由な世界のボスに逆らえない不自由な状態なのよ。一生頭が上がらないわけね。つまりはこの不自由な世界の霊体として永遠の命を得るということは、永遠に不自由な状態であり続けるという状態を得るという意味になるの。
だから、こんな不自由な世界のブラック企業内でしか通用しない永遠の命なんかを欲しがること自体が危険なことだと理解しなきゃらならないのよ。
ブラック企業のボスの一存で、簡単に永遠の奴隷や永遠の奴隷や永遠の操り人形や永遠の囚人……とかになってしまうから。
あら……甘太郎ちゃん、居眠りしちゃってる……ちょっと説明が長すぎたかしら……」
全知ちゃんは、すかさず甘太郎の居眠り中に見ている夢の世界に意識を飛ばす。
そこでは甘太郎と甘太郎一族たちが、わきあいあいで自分たちの快適に住める村をつくっていた。
甘太郎一族たちは、みな善意の者たちばかりだった。
しばらく見ていると、その村に囲いの塀を作るかどうかで議論がはじまった。
若い甘太郎たちの多くは、この村の者はみんな良い人たちなんだからそんな塀など必要ないと主張していた。
老いた感じの甘太郎族の長老が、それに異議を唱えていた。
この村の皆が良い心を持っているからこそ、むしろ安全対策は万全にすべきなのじゃと主張していた。
若い甘太郎たちは、長老が主張していることの意味が理解できないようだった。
若い甘太郎たちは、むしろ塀などない方が、良い心を世界に広めるために都合がいいと思ったのだ。
塀などその活動のための邪魔にしかならないと……
甘太郎族の長老は、そこで仕方なく自分が不自由な世界で体験したことを若い甘太郎たちに伝えることにしたらしい。
そこでは多くの者たちが互いに敵同士となって殺し合いをし、捕虜たちは酷い拷問を受けている記憶がテレパシーで共有された。
「なんで彼らは殺しあっているんですか? これは何か質の悪い精神病ですか?」
若い甘太郎の一体が長老に質問する。
長老はテレパシーで若い甘太郎に答える。
「まあ、精神病のようなものじゃが、彼らは殺し合いがしたいわけじゃないのじゃよ。ただ組織から命令されて仕方なく殺し合いをしているだけなんじゃよ」
「そ、そんな馬鹿な……なんで殺し合いなどしたくない者たちが殺しあうんですか?」
「それは悪党たちが世界を組織化して支配してしまっているからなのじゃよ。
つまりこの不自由な世界と呼ばれる世界に一度生まれてしまえば、有無を言わさず権力と呼ばれる体験強制制度によって、悪党たちに従わないと生きてゆくこともままならないようにされておるのじゃ。
またその権力からの命令に従わないとその自由を奪われたり、拷問されたりするのじゃ」
「そ、そんな……馬鹿な……悪い命令には従ってはならないというのが、あらゆる世界の共通ルールではないのですか?」
「残念ながらまだ多くの世界ではそれが当たり前のルールになっていない世界もあるのじゃよ」
「そんな酷い世界は放置できません! 世直し部隊を送り込みましょう! どこの世界なんですか? 長老!」
凛とした気高い雰囲気の女甘太郎が叫ぶ。
長老がそれに答える。
「いやいや、わしが昔その世直し部隊に参加したのじゃよ。
そしてわしはこの殺し合いで殺されてしまったのじゃ」
「ひどい! なんで長老のような良い人が殺されなきゃならないんですか?」
別の甘太郎族の一体が叫ぶ。
「それは、権力と呼ばれる仕組みを支配しているボスたちが、善人悪人関係なく敵とした国の国民を見境なく殺すように命令したからなのじゃよ。
彼らは、敵国の中に善人がいるということがわかっていても、平気でそうした命令をしてしまう性質をもっておったのじゃ」
「そんな酷いことができる者たちが外の世界にはたくさんいるんですか?」
「そうじゃ、現状ではまだたくさんそうした世界がある。だからそうした者たちから良い心の者たちを守るための塀は必要だと理解せねばならんのじゃ。
塀だけではなく、自分たちを守るために必要なことはすべて準備万端にしておく必要がある。
良い心を持った者は、自分を守ることが重要だと理解しなければならんのじゃ。
なぜなら良い心を持った者たちがそうした悪党たちに対して安易に無防備になって、良い心を持つ者たちがそうした悪党たちに殺されていってしまうとどんどんと世界全体が悪い方向に向かってしまうようになるからじゃ。
殺されることよりさらに悪いのは、良い心の者たちが悪党たちの奴隷にされて、拷問などで脅されてそうした悪党に不本意に加担させられてしまうようになることじゃ。
そうなるとさらに世界全体が悪い方向に突き進むことになるのじゃ」
甘太郎一族たちは、そうした長老の話を聞いて、皆顔面蒼白になってしまった。
そこで全知ちゃんが甘太郎の夢の世界に介入した。
「ほらほら、甘太郎ちゃん、お勉強の続きをしましょうか……」
そっと甘太郎の耳元でささやく。
「う……ううん……あれ、僕眠っちゃっていたの?」
「そうね、正確には夢を見ていたわ」
「あ、そういえば、何か悪い夢を見ていたような気がする……ああ、でも思い出せない……」
「この不自由な世界では夢の世界も支配者たちに管理されちゃっていて、すぐに忘れてしまうようにされているのよ」
「そうなんですか? でもどんな夢だったんだろう……」
「うふふ、知りたい?」
「はい、気になります」
「じゃあ、甘太郎ちゃんの見ていた夢を超時空体験図書館から借りてきて一緒に見る?」
「はい。よろしくお願いします」
甘太郎は、全知ちゃんの超時空体の特殊能力によって一瞬で超時空体験図書館にその意識を転送される。
「ほら、こんな感じの夢だったわ」
全知ちゃんは、超時空体験図書館の目録から甘太郎の夢を検索し、一瞬でその夢の世界を出現させた。
甘太郎は、その夢の情景を立体映画を見るような感じで見ることになった。
甘太郎は、夢の中の長老が未来の自分自身であると直感した。
また、夢の中の若い甘太郎たちがそれぞれ過去の自分や別の世界の自分自身であるとも直観した。
超時空図書館では、過去現在未来の時空間のあらゆる体験がすべて格納されていてどの時空間の自分であっても同時に出現させることができるので、そうした奇妙な現象が発生する。
「ね、ほら、甘太郎ちゃんも、未来には良い心の自分を守る重要性を理解できるようになっているわね」
甘太郎は、まじまじとその光景を見て固唾をのむ。
「いい、甘太郎ちゃん、この夢の世界の先のさらなる未来には、塀で守られた村が成長進化していって甘太郎ちゃん一族全体のための超時空城が創造されることになるのよ」
「ほんとうですか?」
「ええ、あたしが嘘ついたことある?」
「……こないだあったような……」
「それは甘太郎ちゃんのために、みんなのために、つまりは甘太郎ちゃんの願いを実現するために必要だったからでしょう?
ちょっとませたわね。甘太郎ちゃん……かわいくないんだから……もう」
「まあ、いいですよ。それでみんなが救われるためなら、嘘も方便で許しますよ」
「そうね、あらゆる体験者が自分自身の体験を自由に選べるようにしようと目指す良い心を守り、良い世界を実現することが真実を知ることよりも優先、良い理解だわ。
毒矢を撃ち込まれた人が、その毒についての完全な真実をすべて知るまでは解毒のための治療を受けないとがんばってしまうとそのまま死んじゃうからね」
「はい。良い世界を実現することを最優先にしましょう!」
「そうそう、まあ、そういうわけで、良い心を持つ者たちを守ることが、世界の存続よりも優先すべきなのよ。
逆に言えば良い心が意図的に攻撃されたり奪われてゆくような世界は存続する資格がない世界ということね」
「でも全知さん、どうしたら良い心を守ることができるんですか?」
「良い心を守ろうとする意志を持つことね。そしてその意志を捨てないこと、忘れないことよ。
そしてそのために必要な力や知恵を得ようと努力することも必要ね。
具体的に良い心を守るために必要なことをぜんぜんしないでただ口先だけで守りたい守りたいと言うだけじゃ駄目だから」
「でも具体的にって……具体的にどうすればいいんですか?」
「いい、甘太郎ちゃん、そもそも良い心は、肉体や霊体や意識体や超時空体…の違いに関係なく存在できるのよ。
だから、良い心は、そうした肉体や霊体や意識体や超時空体……の命を超えて他の肉体や霊体や意識体や超時空体…に引き継いでゆくこともできるのよ。
つまり、とある世界から肉体や霊体がすべて消滅しても、良い心は生き残ることができるのよ。
よく肉体として、霊体として生き残るためなら何をしてもいいんだ……という価値観に心を奪われてしまっている者たちがいるけど、そうした価値観から発生するのは、悪い心が世界全体に増え広がるという結果になるの。
その価値観から何が生き残るのかを見れば、そのことがすぐに理解できるわ。
自分だけ良ければいい、自分だけ生き残ればいい、自分やそのイエスマンだけ生き残ればいい、他の体験者はどうなってもいい、良い心をそのためなら攻撃したり滅ぼしてもいい……そうした心が生き残り世界全体に満ち満ちた未来は、あらゆる体験者たちにとって苦しみに満ちた世界になることが過去現在未来からの体験の膨大な記録からとっくにわかっているのよ。
当然よね、そうした価値観しか持てない者たちばかりが存在する世界を想像して、そうなることを予想できなきゃならないわ。
それが自らの理性と想像力で予測できてもなお、そうした悪い価値観、つまりは自業自得において自己否定、自傷行為になるような価値観を確信犯でその自由意志で選ぶ場合は、長い目で見れば体験者としての自殺、あるいは、永遠の自傷拷問体験の未来を選ぶことに他ならないのよ。
だから何を守るかということにはとても慎重にならなきゃならないの。そして誰かに無条件で従うようになってはならないのよ。
無条件に他者に従うということの意味は、その誰かが悪い心を持って悪い命令をした場合には、その悪い行為にも無条件に従うということを意味するんだから。
それくらい甘太郎ちゃんでも、わかるわよね」
「ちょっと、全知さん、僕をバカにしているんですか? 僕が悪党に無条件に従うわけないじゃないですか!」
「あら、でもほら、この時代のこの甘太郎ちゃんなんて、ちょっとその時代の支配者に何でも従っちゃってるじゃないの」
全知ちゃんは、そそくさと超時空体験図書館の甘太郎一族の歴史という棚から甘太郎の黒歴史というタイトルの超時空本を引っ張り出してきた。
「え? え? え? そ、そんな馬鹿な……嘘でしょう?それは何かの間違いでは……」
「いーえ、この超時空城には過去現在未来に生じたあらゆる体験が記録されていて嘘の記録なんてありません」
「そ、そんなあ……」
「ほら、この甘太郎ちゃんよ……ほら、こんな残酷な権力者にほいほいとしたがって悪党行為に使うための税金とかせっせと汗水流して払っちゃってるじゃないの。
あ、この時代のこの甘太郎ちゃんなんか、悪党権力者に従えばぜいたくな生活を保障してあげるとか言われて、悪党権力者の秘書なんかしちゃったりしているわ。
さらにこの時代のこの甘太郎ちゃんなんて、悪党権力者を賛美する歌なんかを喜んで歌っているじゃないの」
甘太郎は、ショックで目を泳がせている。
超時空体験スクリーンに映し出された各々の甘太郎たちを一目みただけでそれが自分自身だと直感できしてまったのだ。
そして、ガックリと項垂れる甘太郎……
「ふふふ、そんなに気を落とす必要はないわよ。大事なのは今の甘太郎ちゃんが何を選ぶかなんだから。こうした過去や別世界の黒歴史は、あくまで同じ間違いをしないようにするためにうまく利用すればいいだけだから。
そもそもほとんどの体験者はよっぽど特殊な訓練でもしていない限り、何かしら間違いをしでかして黒歴史を刻むものなのよ。
まだ経験が浅い体験者は、自由意志があれば、何かしら間違うのはある意味当たり前のことなのよ。
ただ、間違えたことを何度も何度も繰り返したり、間違えたとわかっても改めようとしないような性質になることが大問題なの。
そして何が間違いなのかを気づかせるために自業自得学園があるのよ。だから、自業自得学園は本来なら積極的に入学したいと思うべき学園なのよ。
それを自分勝手に何の歯止めもなくやりたい放題好き放題の世界創造や世界支配を実行してしまうから、自業自得学園に入るのが怖くなるだけなのよ。
本来は、自業自得学園は、良い心を持てるようになるために必要な良い学校なのよ。
だからやみくもに生き残るためなら何をしてもいいと思って酷いことをやりまくって不自由な世界の存続を目指すよりも、世界事終了させてみなで自業自得学園に入る方が体験者たちのためになる場合が圧倒的に多いのよ
そして自業自得学園に入る前に、自業自得の体験をリアルタイムで受ける方がさらに良い場合が圧倒的に多いの。
だから、あたしたちはあたしたち自身にとって自業自得の責任が問われて嫌な思いをするリスクが多少あっても、自業自得の体験ですぐに悔い改めれそうなタイプには慈悲の心で自業自得の体験を与えたりもしているのよ」
全知ちゃんは、甘太郎にそんな説明をしている。
「それなら個別に不自由な世界のすべての悪党たちを導いてあげてくださいよ」
「ダメダメ、悪党というのは、導いてもちっとも改めないのを悪党と呼んでいるんだから。それに下手に導くと逆切れしてさらに悪党行為をやりまくるようなタイプもいるんだから……」
「そうなんですか……大変ですね……全知ちゃんたちも、いろいろ考えてるんですね……」
「当たり前じゃないの、不自由な世界群にはありとあらゆる困った性格の体験者たちがいるんだから、考えなしにできるわけないでしょう。
だから、いっそ不自由な世界群を丸ごと自業自得学園に投げ込みたいと思うようになるのよ……」
「でも、個別に対応しないと問題が発生するんじゃないんですか?」
「そうよ、たまにあたしたちの予想を超えた妙な意志や精神を持ったのがいて、丸ごとやるとそこそこの確率で事故が発生するから困ったものだわ」
「例えばどんな事故が発生するんですか?」
「そうね、例えば、そう……そもそも自業自得お勉強システムそのものを丸ごと否定している意識体がいて、自業自得のお勉強そのものを不当な体験の強制行為だと訴えられたことがあるわね……
それがただの口先だけのことならどうにでもできるんだけど、本気で全身全霊で自業自得お勉強システムよりも良いシステムを考えていたりするわけ……
そもそも望まれていない体験を強制することが不可能な仕様に世界を創造してしまえばいいじゃないかとかね……本気で訴えてこられて困ったことがあるわ」
「その望まれていない体験を強制することが不可能な世界の創造って良いんじゃないですか?」
「そうよ、そう言われればそうね……とあたしたちが思わされてしまう以上、今度はあたしたちの世界管理の自業自得の責任が問われてしまうから、そういうのが不自由な世界群に混じっているとあたしたちも痛い目にあってしまうわけ」
「じゃあ、その望まれていない体験を強制することが不可能な世界を創造してしまえばいいんじゃないですか?」
「そう、だから今、そうした新世界の創造を目指して、彼はせっせと修行とかお宝体験集めとかしているわ」
「あの、それって…」
「そうそう、やっと気づいたようね、それがあたしの今の旦那さんのムゲンさんというわけ。そんな感じでいろんな意味で目が離せないからとうとう結婚しちゃったわ。っていうか甘太郎ちゃんも、そもそもムゲン一族の中の甘太郎一族なのよ。とっくにそのこと忘れてしまってたんじゃないの?」
「あー、そう言われて思い出しました。忘れてました」
「そうでしょう? だから甘太郎ちゃんも、その望まれない体験を強制することが不可能な体験選択自由自在の楽園新世界の創造者に全身全霊で願い意識を向ければなれるのよ。
というか、甘太郎ちゃんなら、同じムゲン一族なんだから、ちょっとそうしたいと願うだけでそれが可能なの。
どう? 甘太郎ちゃんも、ああいう不自由な世界の自分だけ良ければいいみたいな感じの願いを全部満たそうとして悩み続けるのは止めて、新世界の創造者になる気はないかしら?
そうした新世界があれば、不自由な世界のみんなを全員そこに呼んであげることができるでしょう?」
甘太郎は、そうした全知ちゃんからのお誘いを聞いて、ひょっとしたら不自由な世界のみんなを救うためにはその方がいいんじゃないかと少し思い始めた。
甘太郎は、説得活動でうまくいかない体験を多数した上で、悪党たちを説得するよりも、望まれない体験の強制が不可能な体験選択h自由自在の楽園新世界の創造を目指す方がみんなを救えるような気がしはじめたのだ。
甘太郎は、不自由な世界のお宝体験を新世界創造のための土産にすべく、美しい印象、素晴らしい体験、楽しめる体験……などを集める活動を説得活動を一時休止して始めた。
甘太郎は、自然界の素晴らしいものと意識たちの心の中にある素晴らしいものを集め始めた。
甘太郎は、時のない部屋で新世界を創造するために超時空体となるための修行をしているムゲンと再度合体した。
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