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海外PL保険は外資系保険会社で加入を勧める理由
歴史的な円安の局面で輸出を始めようと思う企業経営者様も多くおられることと思います。中小企業や個人でも海外と取引することが当たり前の世の中になってきました。海外と取引をするなら、文化・法律が違うので海外PL保険の加入は必須です。今回は私が何故、海外PL保険は外資系損害保険で加入したほうが良いのかの背景や理由を述べます。
海外PL保険とは
海外PL保険は、自社で製造・販売した製品により人が傷ついたり物を破壊した時の法律上の賠償責任を全世界的に補償する保険です。
海外PL保険では、弁護士費用等の訴訟費用と賠償金が保険金として支払われます。
PL事故の3つの原因
PL事故の原因とすれば「製造上の欠陥」「設計上の欠陥」「指示・警告上の欠陥」の3つがあげられます。
「製造上の欠陥」や「設計上の欠陥」で訴訟されるのなら、自分に非がある可能性があるので、まだ納得できますが、訴訟大国であるアメリカでは「指示・警告上の欠陥」のPL訴訟が多く行われます。
言葉を選ばずに言いますと「いちゃもん」をつけられて訴訟されるのが日常の訴訟大国であると言う事です。
ステラおばさん事件
「指示・警告状の欠陥」のPL訴訟の代表的な例は、大手ハンバーガーチェーンのドライブスルーで熱いコーヒーで火傷したステラおばさんの訴訟です。ドライブスルーで買ったコーヒーを股に挟んで運転して、コーヒーをこぼして火傷したのは、「コーヒーは熱いから股に挟むな」と警告してなかったのが悪いと訴訟。
誰が、どう考えても「いちゃもん」ですよね。
顛末は諸説ありますが、評決により多額な懲罰的賠償金が課されたと言う説もあります。
我々の常識では、これで訴訟するなんて、ありえませんね。
外資系損害保険会社で加入を勧める4つの理由
外資系損害保険会社で加入を勧める理由1
クレーム体制の充実:いちゃもん大国アメリカを本拠地としている外資系損害保険会社は、日常的にいちゃもん訴訟をしています。日本のメガ4社のクレーム体制が劣っているとは思いませんが、日常的にいちゃもん訴訟をしている外資系損害保険会社はクレーム体制が充実しており強力な弁護士集団を抱えております。
私が外資系損害保険会社の支店長から聞いた話ですが、いちゃもん訴訟を仕掛けてきた相手方が外資系損害保険会社の弁護士の名前を聞いただけで、勝ち目が無いと恐れをなして訴訟を取下げた事もあったそうです。
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