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「未払い残業代ハンター」に気を付けろ!!
様々な労務関係の問題を解決する損害保険はありますが、残念ながら
「未払い残業代」を保険金として支払われる損害保険は存在していません。
厚生労働省の2020年度の「監督指導による賃金不払残業の是正結果」によると100万円以上の割増賃金を支払った企業は1611社、その内で1000万円以上支払った企業が161社ありました。
1000万円以上の未払い残業代を支払って耐えられる中小企業って、どれくらいあるのでしょうか?下手したら倒産ですよね。
随分前の事ですが、運送会社に精通している大手損害保険会社主催の労務問題の勉強会に出席した時に言われたことが印象的でした。
「2年に一度転職を繰り返すドライバーは採用するな、履歴書を確認してください」何故2年かと言いますと、当時の残業代請求の時効が2年だったのです。中小零細の運送業者では、労務管理がずさんなところが多く「客観的な労働時間の管理」を後から証明できる会社は多くありませんでした。そこに、狙いを付けるのが「未払い残業代ハンター」です。勤務実態は極めて真面目に2年間過ごし、円満退社をした後に、ハンターが残業をしたエビデンスを基に未払い残業代を請求するのです。当時、聞いた話によると、2年間の未払い残業代は1000万円弱だそうです。
「未払い残業代ハンター」は、これを2年(現在なら3年)ごとに繰り返し、累計で数千万円の未払い残業代を手にするのです。
実は、何年か前ですが、私の前にも「未払い残業代ハンター」が現れたのです。なんと、リスクマネージメントのプロの外資系損害保険会社2社を渡り歩いて2社から未払い残業代をゲットした営業担当者がいました。
その生き方・考え方には疑問は残りますが労務管理のずさんな企業は「未払い残業代ハンター」に狙われたらひとたまりもありません。
企業としての対策は「客観的な労働時間の管理」これにつきます。