通販型自動車保険って、実際どうなの?
自動車の事故件数
内閣府によると令和3年の自動車事故の発生件数は30万5,196件で死亡者数は2,636人、負傷者数36万2,131人、そのうち重傷者数は2万7,204人とあります。
自動車の事故件数・死亡者数は減少傾向にありますが、この数字を見れば、自動車を運転する時は自動車保険に加入しなくてはいけないことは、わかりますよね。
通販型自動車保険
テレビでは連日のように通販型自動車保険のコマーシャルが放映されています。私もよく「通販型自動車保険って安いんでしょう?実際、どうなの?」って聞かれる事があります。
日本で通販型自動車保険が販売されたのは1997年アメリカンホーム保険会社が始まりです。
当時、私は損害保険会社に勤務をしていて代理店の営業担当者をしていました。当時も連日のようにテレビコマーシャルが流れており、保険料の安さを強調していました。保険料的には2割程度安いので、私は数年後には損害保険代理店ビジネスは成り立たなくなるのではないかと危機意識を持ったのを覚えています。
それから30年近くが経過して通販型自動車保険のシェアーは何パーセントになったと思われますか?
令和2年の統計ですが、なんと、たったの8.2%なのです。
残りは、ほぼメガ3社と呼ばれる大手損害保険会社で契約されているのです。安さだけでは、30年近くかけても人の行動は変えられないのですね。
「通販型自動車保険って安いんでしょう?実際、どうなの?」
以前、私の後輩から電話がありました。「自分が取扱っている自動車保険の保険料から受取る代理店手数料を差引いた額より通販型自動車保険が安い。これから、自動車保険で代理店ビジネスは成り立つのでしょうか?」
保険料は、安いです。補償内容も既存の損害保険会社と遜色はありません。サービスも充実していると思います。保険料の安さを追求するなら通販型の自動車保険をお勧めします。
しかし、今ご加入の代理店の担当者と、いざ、事故があった時に遠慮なくご自分の要望が伝えられる信頼関係があるのなら、通販型自動車保険と従来の自動車保険の保険料の差額は「安心料」「1年間のアドバイスフィー」と考えたなら、高いでしょうか?
私は損害保険のプロですからアドバイスを必要としないので通販型自動車保険を選択しますが、皆さまは、どのようにお考えになりますか?