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保険金額 無制限って何?

私は後進の指導をする際に、損害保険において、もっとも大事にしなくてはいけないのは、「保険金額」だと口を酸っぱくして言っています。
ご提案する損害保険の「保険金額」がプロとして説明できる金額であるかどうかが重要なのです。火災保険や動産総合保険の様な物保険ではあれば、その保険金額のエビデンスはあるのか?固定資産台帳で確認したか?新価として正しいか?
賠償責任保険の「保険金額」なら、過去の同様な業種での事故例・判例は確認したのか?
「保険金額」の説明
が出来ない募集人は素人です。「保険金額」は損害保険の契約において、とても重要な要素なのです。

自動車保険だけ、対人賠償保険金額・対物賠償保険金額を「無制限」に設定することが出来ます。また、多くの人が「無制限」で契約されていると思います。これって、日本だけですよね。北米で保険金額無制限の損害保険を販売したら、懲罰的賠償責任で何兆円もの損害賠償金を請求され、直ぐに損害保険会社は倒産してしまうと思われます。

対人賠償保険金額・対物賠償保険金額が「無制限」は、法律上の賠償責任を負った時に支払われる保険金額の上限が無いと言う事です。

それでは、過去に支払われた高額の賠償責任金額は、対人賠償で約5億3000万円(開業医の死亡)、対物賠償で約2億6000万円(トラックの積荷、毛皮等)です。

それなら、対人賠償保険金額・対物賠償保険金額は10億円に設定すれば、問題は起こりませんね。

私には「無制限」は、本来は出来もしない約束をしているように見えて、子供じみていて契約者を馬鹿にしているように思えます。

正しく損害保険の契約と向き合うために「保険金額」を大事に思う私にとっては、自動車保険の対人・対物賠償責任保険の保険金額「無制限」を改めて頂きたいと思います。


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