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建築中の建物の地震保険


建築中に地震により建物が壊れたら誰の責任?


建築中の建物が地震によって壊れた場合、誰が責任を取るのでしょうか?
「夢のマイホームを建てようとしている中、地震で建築途中に損壊した。」
工務店にも資力は無く施主様で何とかしてほしいと言われたら悪夢ですよね。
夢のマイホームが地震で住むこともできずに住宅ローンだけが残る。
こんな事にならない為にはどうしたら良いのでしょうか。東南海トラフ地震の発生のリスクを考えれば、地震が来たら仕方がない、諦めるかと言うレベルの話では無いと思います。
 
一般に受け渡し前の建物は施工業者の物であり、施工業者の管理責任があります。契約書上では、施工業者がきっちり現場管理をしていたにも関わらず、施工業者側の責任を超えるような災害等で出た損害については
「双方信義をもって協議する」というような曖昧な表現になっています。
何を協議するのでしょうか?無い袖は振れませんよね。

建設工事保険とは


工事中の建物についての火災や資材の盗難等については施工業者が「建設工事保険」に加入しており、万が一の火災が発生しても保険で補償されます。また、契約書上でも「施工業者が加入する保険で補償される範囲のみ補償するが、それ以外は施工側には責任が無い」とする場合もあります。
 一般に施工業者が加入している「建設工事保険」では地震による倒壊は免責です。地震が原因の場合は保険金は受取れません。

建築中の地震保険の加入の仕方

建設中の建物が地震により倒壊した場合に補償する方法は、棟上げが終わった後に建築中にも関わらず一般の火災保険に加入して、その火災保険に政府の地震保険を付ける方法があります。政府の地震保険は建物の保険金額の50%最大5000万円まで付けることが出来ます。

損保ジャパンと東京海上日動社の個人向けの火災保険では、
この政府の地震保険を倍額に補償する、つまり実質100%補償することが出来る特約があります。こちらに加入すれば、建築中の建物が地震で倒壊した際の補償となります。
しかし、倍額補償の保険に加入したとしても政府の地震保険の保険金の支払いが実損払いでは無く4段階の支払い基準により保険金が支払われるので、地震危険を完璧に補償されるものではありません

今は、この方法しか建築中の建物の倒壊を地震から守る損害保険は無いので、住宅物件の建築中の建物においては広く採用されています。

ご自宅を新たに建築することを考えている方は工務店と地震による倒壊の場合の補償について確認することをお勧めします。

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