見出し画像

生命保険募集人が損害保険の販売が苦手な理由

1996年橋本内閣の金融ビックバンによって、生損保どちらも一人の募集人が販売できることになりました。損保職人の私が生保を売るのが苦手な話はnote に書きました。

今度は、生命保険の募集人が損害保険の販売が苦手な理由を書きます。
損害保険、生命保険、同じ保険と名が付くので経営者たちは安易に併売させようとしました。そして、その目論見が成功したのは損害保険会社でした。生命保険会社が設立した損害保険会社は消えて無くなりました。

では、損害保険と生命保険、何が違うのでしょうか?
損害保険は実は数多くの種類の保険があり、それぞれ保険金額の決め方、事故時の保険金の支払基準があります。
生命保険は契約時に「ニーズ喚起」しなくては契約に至らなくて、販売技術は要りますが、事故時は、極端な言い方をすれば、何もしなくても生命保険会社が手続きをしてくれて、そのことについて契約者は文句を言いません。
なぜなら、契約時に約束した金額を支払うだけだからです。
例えば、死亡保険金額5,000万円の生命保険に加入していた方が死亡したら5,000万円支払えば良いのです。

損害保険で保険金額5,000万円の賠償責任保険に加入していて事故が発生した場合、損害額がいくらなのかを査定する必要もあるし、過失割合も決めなくてはなりません。賠償責任保険の事故は揉めるように出来ているのです。
生命保険で過失割合が5割だから半分死んだと言って保険金が半額になるとか、ありえないですよね。

生命保険の募集人は、生命保険の大事なお客様に損害保険を販売したことにより、損害保険の事故でお客様の希望に叶う結果が得られず、揉めて、生命保険も解約されるのが怖いのです。

しかし、損害保険は先ほど申し上げた通り種類がいっぱいあります。
生命保険の募集人が自らのお客様に販売して揉め事も起こらず、お客様から感謝される損害保険があるのです。それは「D&O保険」「上乗せ労災保険」です。それぞれの詳しい内容については、私のマガジンをご参考にして下さい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?