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地下街と火災保険
地下街は、天候に左右されることなく快適にショッピングができる空間です。
地下街にお店を出されるときの火災保険の加入の注意点をお話しします。
ゲリラ豪雨とは
最近は、災害が激甚化してきており、以前では考えられない災害が発生しています。その一つが都市部におけるゲリラ豪雨です。
ゲリラ豪雨とは、局地的に短時間で降る激しい豪雨のことです。ゲリラ豪雨は規模が小さく、突発的かつ散発的に起こるため、事前に予測することが難しいといわれています。都市部ではヒートアイランド現象がゲリラ豪雨発生の原因ともいわれています。
気象庁では、ゲリラ豪雨は猛烈な雨の定義、1時間に80ミリ以上の半分の時間、30分に40ミリ以上としています。
内水氾濫とは
一方、下水道の排水処理能力は一般に降水量が1時間に50ミリで設定されています。1時間に50ミリを超えると内水氾濫が起きます。
内水氾濫とは、下水道等の排水施設の能力を超えた雨が降った時や、雨水の排水先の河川の水位が高くなった時等に、雨水が排水できなくなり浸水する現象です。 下水道や水路等から雨水があふれだし、浸水被害が発生します。
国土交通省によると、過去10年間(2009年~2018年)に全国で浸水した建物のうち、川の氾濫によるものは36%(12万棟)だった一方、内水氾濫によるものは64%(21万棟)にのぼったということです。川が近くになくても、内水氾濫による被害にあう可能性があります。
地下街でも水災補償が必要
2019年7月17日未明には名古屋の地下鉄栄駅周辺の「森の地下街」が内水氾濫により浸水して10店舗以上が被害に遭いました。
この内水氾濫による水害では、私の後輩のお客様も商品が水浸しになる被害に遭われました。
このように地下街でも内水氾濫により水災にあう可能性があるのです。
地下街でお店を経営する場合は、火災保険の什器備品や商品に水災危険が補償の対象かどうかを確認して、もし対象でなかった場合はご加入を強くお勧めします。