膵臓病リスク その2

膵嚢胞(すいのうほう)

 基本的には膵臓癌の前駆症状の一つであるため膵臓癌のリスクと類似している。他の部位の膵臓癌、多臓器癌、膵炎、糖尿病とも合併することがわかっている。膵臓癌と膵嚢胞と膵炎は同様の腸内細菌叢であるのに対し、糖尿病は別の腸内細菌叢なので、もともとは異なる機序と考えられるが、相互になりやすくしてしまう。例えば膵嚢胞や膵臓癌に罹患することで血糖値が急上昇することがある。結節の有無によっても予後が変わる。
 結節は上記の膵臓癌リスクでも掲載したとおり、甲状腺機能障害の一つで起こるため、急性膵炎で見られなくても慢性膵炎や膵臓癌は結節から進行する。つまり、膵嚢胞に結節がある場合に近い将来に命の危険があることを警告する。

1.すい臓がんの前駆症状になる。

MCN、IPMN、SCNなどがある場合にリスクを上げる。
IPMNではない 22.5倍
IPMN (分枝型) 15~20 倍
膵嚢胞があるだけで2人に1人は膵臓癌になってしまう。
糖尿病歴5年で2倍になるのなら、10年だと4倍?
10人に1人は膵臓癌ということになってしまう。
膵嚢胞と糖尿の両方がある人は数年でほぼ100%膵臓癌になるという。

 年間で考えると、IPMN自体の癌化が3%で起こります。10年で30%上昇します。つづいて、膵臓の中でIPMNとは別の部位の癌が4.4%起こります。10年で44%と考えると、これだけで最大74%近くが10年以内に起こる計算になります。尚、他の臓器の癌も発生しやすくなるため、100%に近い数字で癌が発生してしまう計算になります。特に膵炎、糖尿、家族歴有、喫煙、飲酒、高齢、他臓器癌の人は要注意です。
 ただし、膵嚢胞、IPMNは切除可能性がある腫瘍なので経過観察をしっかりしましょう。
 

3.すい炎から発症するパターン。

アルコールなどを摂取しすぎてすい炎を発症した際に、結節の見つからない膵嚢胞が発現することがあるが一過性のものが多い。すい炎を繰り返すと腫瘍が発生する。

2.糖尿病の前駆症状になる。

 糖尿が先か、膵嚢胞が先かは明確ではないが、嚢胞や腫瘍ができた際に激やせしたり高血糖となり糖尿と診断される可能性がかなりある。この場合は、腫瘍性の膵嚢胞ということで注意が必要である。その際に、前提となるすい炎やすい臓β細胞の壊死が無いかを調べる必要がある。


糖尿病(とうにょうびょう)

 食後1時間の血糖スパイクによるもので、この血糖スパイクの大きさが余命に深く関連する。2型糖尿病の要因は、自動車の運転が第1位、続いてデスクワークが第2位。
 ちょっとした買い物で自動車に乗る人は、今日から徒歩か自転車を活用すると良い。少し回り道したり、ジョギングやダッシュを入れてみるのも良い。
 外出困難な場合は、筋トレやウォーキングマシーンを取り入れても良い。
 簡単なものから工夫して取り入れるのが良い。
 
 注意する食品は
 ブドウ糖果糖液糖入りの清涼飲料水・ジュースである。
健康な人でも血糖値が爆上がりする。将来糖尿になるだけでなく癌にもなる。
 また、うどん・そばに含まれる汁にも、かなり糖分が添加されており、付け合わせも、天婦羅や油揚げのような肝臓や膵臓に負担をかけ糖尿になりやすい食材である。
 餡子たっぷりの和菓子も血糖値を上げやすい。甘過ぎないようなチーズケーキなどの方が血糖値がゆるやかなので、バランスをとってみると良い。
 ただし、洋菓子は脂質が多いので乳癌などを気にするなら、
 果物は血糖値を上げるが、糖尿の発生確率はさして高くはない。
果物の糖分は、穀類によるお菓子より低いケースが多く、粉菓子よりは良いと言えそう。果物は食物繊維や抗酸化化合物も含まれているため、加工品の菓子類よりはかなりマシのようである。

膵臓癌では野菜を多量に食べる群で増えるのに対し、糖尿病は野菜を沢山食べる群はむしろ減少する。特に男性でその傾向が強い。
誤ってはいけないのは、女性ではアブラナ科は糖尿発生確率をむしろ上昇させる結果に。


膵炎(すいえん)

そのうち追って記載します。


「膵臓病リスク その1」でも記載した通り、甲状腺機能低下と関連がある場合には、どのようなケースで機能低下が起こるのかを知っておきたい。
 下記URLには考えられる原因が書かれているので参考になるかもしれない。


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