【預言の学び】「預言の伝え方」
【預言の学び】「預言の伝え方」
付記「主は言われる」という表現の方法についてbyスティーブ・トンプソン
P. 283-286『健全なる預言の働きを導入する方法』スティーブ・トンプソン著、マルコーシュ・パブリケーション発行、2004年6月10日 初版発行より
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私は福音派の教会で育ったので、誰かが会衆の中で大きな声で、「主は言われます」と大きな声で預言するのを聞いたことがありませんでした。
私は一度、このような方法で「主は言われる」と預言を語り出したことがありますが、奇妙に感じて、途中でやめてしまったこともあります。このことについて聖書的な観点を述べる前に、一つのことを言っておきたいと思います。
どのような形で預言がなされるかという、外側の形によって、本物の主から来る示しを断ることは賢いとは言えません。教会によって、違った背景や文化や、やり方がありますが、私たちはその違いを、尊重しなくてはなりません。イスラエルに十二の部族があったように、教会にも様々な部族があるのです。
私は、「主が言われる」と宣言するタイプを勧めませんが、かといってそのように預言する人々を、公にいましめるようなことはしません。しかし、私は聖書の学びから、次の理由によって、「主は言われます」と宣言しないようにと、若い人たちを訓練し教えています。
一 旧約聖書の預言者たちが、「主が言われる」と宣言したのは、たくさんのほかの神々を信じる偽預言者たちも、預言していたからです。バアル、アシュタロテ、ダゴン、モレク、その他の神々の名前で、偽預言者たちが預言していました。「主なるバアルは言われる」
あるいは「主なるペオルは言われる」などと預言する人たちがいたので、「エホバなる神が言われる」と預言者が語る必要があったわけです。しかし教会の中では基本的に、唯一の神が語っておられると信じて、私たちは語るので、特別にその宣言をする必要がありません。
もしクリスチャンが占い師や、霊媒師などとの対決をしているなら話は別です。その場合には、私たちが、唯一の神イエス・キリストの御名によって、語っていることを明らかにしなければなりません。
二 イエスの人生を見る時、イエスご自身が用いられた表現は、「まことにまことにわたしは言います」という表現でした。これは現代的に言えば、「わたしは率直に真理を語ります」と言って話すようなものです。もしイエスが「主なる神が言われる」と宣言されなかったとしたら、私たちもすべての奉仕において、イエスの方法に学ぶべきではないでしょうか。
三 最後に新約聖書の中で、「主が言われる」というのに近い表現をしているのは、「アガボ」です。
幾日かそこに滞在していると、アガボという預言者がユダヤから下って来た。彼は私たちのところに来て、パウロの帯を取り、自分の両手と両足を縛って、「『この帯の持ち主は、エルサレムでユダヤ人に、こんなふうに縛られ、異邦人の手に渡される』と聖霊がお告げになっています」と言った。(使徒二一・10~11)
ここで預言者アガボは、「聖霊が言われる」という表現を使っています。しかし、第四章で「細部」について述べたように、彼の語った預言には、不正確なところもありました※(巻末付録参照)。もし、唯一「主が言われる」という表現を使われているものが細部において間違っているとするなら、それは一つのメッセージを私たちに送ってるのではないでしょうか。
これらのことをふまえて、結論を言うと、私たちが知っているのは一部分に過ぎず、「主が言われる」という表現で預言をする必要はないと考えます。私たちは人々に、「主はあなたにこのことを知っていただきたいと語っておられると信じます」という表現や、「神はあなたにこのことを示して下さっていると感じます」といった言い方をするように勧めています。*(引用者補足参照)
このような言い方をすることによって、 その言葉を受けた人が、それを絶対的な神の言葉と受け取る代わりに、自分自身で神に求めて吟味する余地を与えることになるからです。
(終)※太字強調は引用者による
P. 283-286『健全なる預言の働きを導入する方法』スティーブ・トンプソン著、マルコーシュ・パブリケーション発行、2004年6月10日 初版発行、定価1890円(本体1800円)
"YOU MAY ALL PROPHESY" ©︎2000 by Steve Thompson
https://www.stevethompson.org
https://store.morningstarministries.org/search?q=steve+thompson&collection=all
メッセージ動画
Steve Thompson - Equipping and Training (7:18)
https://youtu.be/70HOIGrzlnU
*引用者補足
引用者は、他に
「感じる」「信じる」「そう思う」という言葉を使って、
「祈りの中で〜(預言の言葉・啓示の内容)〜という思いが来るんですが、」
「こういう印象を受けたのですが、〜(預言の言葉・啓示の内容)」
「イエス様がこう仰ってる様に感じます。(預言の言葉・啓示の内容)」
「イエス様からこう伝える様にと感じるのですが、〜(預言の言葉・啓示の内容)〜」などと伝えたりしています。表現方法、伝え方は、色々あります。「主がこうおっしゃっています」とはっきり伝えた方が相手が励まされる場合もあります。
また、スティーブ・トンプソン牧師も上で述べているように、多神教文化のノンクリスチャンに預言している時や、スピリチュアル系の予言者と対決している時は、「主はこう言われる」と預言すべきです。もちろん「主は言われる」と預言する時は、預言する者の責任が非常に大きくなるので、誤解の余地のない表現になるよう、よく霊の耳を敏感にして神経を使い、いつも以上に語り出す時に主に集中し続ける必要があります。普段は目を開けてなるべく相手の目の付近を見て笑顔で預言をするよう努めるのですが、このような時は目を閉じて全神経を主に集中すべきかもしれません。
都度々々、主に祈り求めて(主にお伺いを立てて)、その時その方に相応しい伝え方(「知恵の言葉」)を受け取って下さい。主の祝福と守りがありますように。
(引用者補足終)
【付録】
※第四章で「細部」について述べたように、彼(※預言者アガボ)の語った預言には、不正確なところもありました。
以下、その解説。
P. 126-128 第四章 啓示を解釈する『健全なる預言の働きを導入する方法』スティーブ・トンプソン著より
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偽の預言か、単なる解釈の間違いなのか
多くの場合に、偽預言と考えられていることが、実は正確な預言であり、単に与えられた啓示を間違って解釈していたに過ぎないということがあります。ある人が、神から明確な絵を受け取ります。しかしそれを間違って解釈し、間違って適用するのです。だからといって、示されたこと自体が間違っていたわけではありません。正しく解釈される必要があるというだけです。使徒の働き二一章を見ると、真の預言の啓示が、正しく解釈されずに、またある人々によって、間違って適用されそうになったケースを見ることができます。
幾日かそこに滞在していると、アガボという預言者がユダヤから下って来た。彼は私たちのところに来て、パウロの帯を取り、自分の両手と両足を縛って、「『この帯の持ち主は、エルサレムでユダヤ人に、こんなふうに縛られ、異邦人の手に渡される』と聖霊がお告げになっています」と言った。私たちはこれを聞いて、土地の人たちといっしょになって、パウロに、エルサレムには上らないよう頼んだ。(使徒二一・10~12)
預言者アガボは、エルサレムにいるユダヤ人たちが、パウロを縛り、手と足を縛って、異邦人に明け渡すというような、預言をしました。けれども、実際に起こったことは、ユダヤ人がパウロを捕まえて、殺そうとしていたときに、異邦人が来て、パウロをユダヤ人から助け出し、さらに異邦人たちが、パウロを縛りました。縛ったのはユダヤ人ではありませんでした。
このようにアガボはいくつかの細かい点において、間違いをしていますが、それにも関わらず、これは非常に深遠な預言の啓示でした。パウロが刑務所で歩き回りながら、アガボの預言が正確でなかったことについて不平を言っていたり、間違った預言であったなどと、つぶやいていたとは思いません。それは確かに正確な神からの啓示でしたが、解釈するときに、細かい点において、少し混乱があっただけでした。
さらに大きな問題は、他の人々の適用にありました。一二節を見ると、この預言の言葉を聞いた人たちが、これはパウロがエルサレムにおける苦難を避けるようにという神からの指示であると、間違って考え、適用しようとしました。
実際は主が、これからパウロがエルサレムで直面しようとしている苦難について、パウロの心を準備するために、示されたことであり、そのことが実際に起こる何年も前から、神がパウロに、苦難のことを予告しておられたのです(使徒九・16参照)
『彼がわたしの名のために、どんなに苦しまなければならないかを、わたしは彼に示すつもりです。』使徒9章16節
P. 126-128 第四章 啓示を解釈する『健全なる預言の働きを導入する方法』スティーブ・トンプソン著より
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(付録終)
聖書 新改訳©2003新日本聖書刊行会
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