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コロナでパスタが入荷しません。どうする?Pastaクオーレ


今日のnoteはちょっとマニアックな話になります。興味のある方だけ読んでくれれば幸いです。


新型コロナウイルスの影響で、イタリアからの便が止まってしまっていて、いつも使っているパスタが入荷しません。


そこで、急遽。僕の中でもう一つ。同じくらい美味しいと思っているブランドのパスタがあり、そちらは確保できたので、しばらくはそれを使うことにします。


どちらも、パスタ詳しい人の中では、知る人ぞ知る。「高級パスタ」です。「ディチェコ」「バリラ」という聞き慣れた名前のブランドではないですが、

 

料理人が読んでいる「専門雑誌」で、パスタ特集が組まれていたりすると、両方とも真っ先に名が上がるほどの、プロ御用達の最高品質のブランドパスタです(高いです)



今日は、パスタクオーレに通っていただいているパスタマニアの方になら、こういう話も面白がってくれるかな。と思いこの2つのパスタについて僕が思うところを書いています。


当然のことながら、それぞれのパスタには特性があり、人と同じで個性がありあります。だから、使用するパスタだけ変えて、あとはそのまま!


というわけにはいきません。そのパスタにはそのパスタならではの「適正な使い方」があると僕たちは考えています。




ということで、どんな方針で今のパスタを選んでいて、また新しいパスタに変わることで、どんな特色が反映されるのか?



そこを、余すことなくお伝えできたらな。と思っています。よろしくお願いします。まずは、




今使っているパスタ「「ルスティケーラ・ダブルッツォ」


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名前が長くて、毎日使っている僕でさえ、覚えるのに長い時間がかかってしまいました。いつまでたっても口からサラッと出てこない名前です。(日本人の発音しやすい音じゃない笑)



ただこの「ルスティ」。

※長いので省略してこの呼び方でいきます。



パスタとしての味わいは超優秀で、他のパスタにはない特性があります。数あるパスタブランドの中でも際立って個性的なので、使い手によっては「使いにくい」「扱いが難しい」


というシェフもいます。でも特性を理解して適切に使えばこんなにうまいパスタはないと僕たちは思ってます。それでどんな特性があるのか?というと


小麦の香りが豊か



この一言につきます。パスタをそのまま食べても味がしっかりする。逆にこんなにパスタだけの味で存在感があるパスタは他には知りません。だから反対に、人によっては「前に出すぎ」「主張が強すぎ」と感じるかもしれません。そんなパスタです。


でも僕たちが目指しているスパゲッティーは、


素材の味が主役。

調味料の味は薄め。


というコンセプトのPastaクオーレなので、パスタの存在感がある方が調味料をそんなに濃くしなくてもインパクトがある味にできるので好都合です。だから利害が一致して、相性が良い。


そんなこんなで、このパスタと長年を共にしているのですが、



入らないものはどうしようもない。



ですから、ここはグッと気持ちを割り切らなければいけません。


ただお伝えしたいのは、パスタそれぞれには、みんな良いところがあります。当然「ルスティ」にはない魅力を持っているパスタもあるということです。だから別のパスタを使用したとしても、ソースの構成や調味料のバランスなどを調整し、パスタの魅力を最大限に引き立てられれば、今のパスタとはまた違った魅力で、なおかつクオリティの高いパスタも生み出せると思っています。



そこで僕が「ルスティ」に匹敵するくらい美味しいと思っているもう一つのブランドパスタはこちらです。


「マンチーニ」

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このパスタは、今一番注目されてるパスタと言っても言い過ぎじゃないくらいに注目されています。その証拠に、イタリアにはミシュラン三ツ星のレストランが7軒あるのですが、そのうちの5軒はこのパスタを使っています。



さらに僕は国内のあらゆる店にパスタを食べにいってます。正直、心からリスペクトできるお店にはなかなか出会いません。(ことパスタに関してはという意味で)



その中で2軒。「この店はやばい」と思っている京都のイタリアンも、東京のイタリアンもこの「マンチーニ」を使っています。


とまあこの「マンチーニ」の実力は、そういう背景からみても折り紙つきなので、「代わり」って考えた時にこの「マンチーニ」しか思い浮かびませんでした。そこでこのマンチーニどんな特徴を持ったパスタなのか?と言いますと、


「食感」のおいしさが群を抜いてる



マンチーニの魅力は何と言っても「食感」です。パスタの美味しさを考えた時に「かみごたえ」「弾力」という部分は大きな要素です。


「スパゲッティーはアルデンテ」この認識が世界中に広がっているということからもわかるようにパスタという料理を語る上で


「食感」「噛み心地」


は切ってもきれない関係です。この部分に関して「マンチーニ」に勝るものはいないと思います。


言葉で表現するならこういう感じです。


「しっかり噛みごたえ」があって、なおかつ「もちもち感」があるんだけども、「歯切れの良さ」「スパゲッティーらしいつるっと感」


これらを併せ持っているバランスが絶妙。だから「麺の食感」という部分では今までよりも楽しんでいただけると思います。ここはマンチーニならではです。


ただ、さすが世界の名だたるシェフがセレクトするほどのパスタなのでパスタ自体の持つ「小麦のうまみ」「小麦の香り」も他のパスタに比べたら持っている方なんですが、


ルスティに比べると、「ちょっとおとなしめ」です。なのでパスタ全体の「味の構成」を見直す必要があると思っています。


もうすこしソースの味とのコントラストを調整します。ただ先述した通り、「食感」に関してはずば抜けた美味しさを誇っていますので、今までになかった美味しさを楽しんでいただける部分もあります。ということで長々とパスタの奥深い世界をみてきましたが(お付き合いありがとうございました)


今週の週末くらいのタイミングで、在庫がなくなります



ということは、今週の土日にはパスタがマンチーニに変わっています。パスタ屋がパスタを変えるって、本人たちからしたら「かなり大きな出来事」です。いつもルスティを仕入れている業者さんから「入荷が止まる」と聞いてから一度思考が止まりました。



でも、ここはポジティブに、いつもとは違ったPastaクオーレをお客さんに楽しんでいただけるチャンスでもあるのではないか?



と考えて、全力を尽くしてマンチーニの魅力を引き出していきたいと思っています。なので次のイタリアの便が再開するまでは、少しパスタの感じが変わります。ぜひ違いを比べてみてそこを楽しんで欲しいです^ ^



食べてみて、感想。ご意見など思うとこをあれば教えてください。そんな感想ドシドシお待ちしています。


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パスタクオーレが提案する「食」コンテンツ


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岡田健吾/オーナーシェフ
日進市の昆布出汁で茹でるスパゲティー Pastaクオーレchef 岡田 健吾です。日本人にしかできない、日本ならではのスパゲッティーを日々追求しています。食材、生産者さんのストーリーを一皿で表現します