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抜海駅ジオラマを作る #3
メインである駅本屋の制作に進みます。柱として使う各種プラ平棒(0.5x0.75、0.5x1.0、0.75x0.75、0.75x1.0、1.0x1.0、1.0x1.5など)や、下見板になるラップサイディング (1.0厚、1.3幅)、板張り部分に使うVグルーヴなどをエバーグリーンやタミヤ、ウェーブの製品で調達。単価1,000円前後ですが、種類が多くなると結構な出費に。さらに作業途中で、切断の効率化&精度向上を目指して、スジボリ堂のRPカッターまで購入してしまいました。結果的には導入して正解で、長さの設定だけ慎重に行えば、同じ長さの部品を高い精度でパツパツ切れるので本当に助かります。
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側面は比較的スムーズに進んだと思ったのですが、撮影してみると、やっぱりガタガタな部分がありますね。もっと丁寧に作業・確認すべきだと痛感しました。特に屋根部分、特に本体と直角に交差する入口部分の嵌合は、紙でシミュレーションした通りにはいかず四苦八苦。最終的にはパテ埋めも併用して何とか辻褄を合わせていますが、ここを含めて修正が必要ですね。
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このサイズになると、屋根や側面が中央でたわまないよう、内部に補強も必要になります。箱型に組み上げ、プラ棒で補強してみると、今度は全体が空洞なのが気になり、仕切りの壁と一部の窓も追加しました。覗き込まないと見えない部分ですが、ホームを通過する列車を、入り口から見通せたりするとエモいですよね。
この駅本屋は年代により、形状だけでなく窓周りの塗装や色合いもさまざまに変化しています。窓の桟や枠が白く塗られたり、線路側と入口側でパターンが異なるように思えることもあります。ほとんどがモノクロ写真が多いので判断が難しいこともあり、また下見板などは定期的に補修されているようで、時間経過したものは黒っぽくなっているようですし、上半分だけ明るい色に見える(交換後間もない? 下半分は塗装している?)ものも多くて、またまた悩みどころです。
そのヒントとなる、抜海駅の正面を1975年7月に撮影された貴重な写真が、ADUさん撮影・製作によるサイト「ローカル線のアルバム」の「北海道の国鉄ローカル線」のページに掲載されていました。出典の明示とご連絡により転載可能とのことで、ここに掲載させていただきます。
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1972年刊行の「日本の駅」の写真と比較すると、建物に大きな変化はないようですが、窓枠や柱、窓枠より上の下見板などは、1972年の時点ではもう少し明るく見えるので、これらの部分は経年変化で色が変わった(窓枠や柱は塗装が色褪せた?)のかもしれません。どちらの写真も自転車が多いので、これも模型で再現したら面白そうです。
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ホーム側の窓は、74年の写真では窓周りは白く塗られていないようなので、ホーム側とそれ以外ではパターンを変えるのがいいでしょうか。この塗り分けが印象を決めるポイントになりそうなので、しばし悩んでみます。
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今回の学び:
室内をライティングするにはあらかじめ遮光などの準備が必要ですが、タイミングを逃しました。ある程度は光漏れしそうですが、完成後にトライしてみます。
煙突や出窓の表現は、そこそこうまく行ったように思いますが、塗ってみないと答えは分かりません。
全体を一体化した状態に組み上げてしまいましたが、塗装や照明まで考えると、幾つかに分割した方が良かったと思います。
入り口部分は特に狭いため、塗料が回りづらい。これくらいのサイズのものは、後で合体する方が良いかもしれません。