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📚2023.10 起死回生の誤謬#25

 ”危機が好機になることがめったにないわけ  起死回生の誤謬”⠀

「死にたくなるほどの経験を乗り越えると、人は強くなれる」


これはニーチェの言葉である。たいていの人はそう思いたいようだ。しかしこの考えは間違っている。現実を直視しよう。危機を切り抜けたからといって、会社がすなわち強くなることもない。逆に弱くなるだけだ。顧客は逃げるし、メディアは意地の悪いコメントをするし、有能な従業員は離れていくし、現金保有額が減少し、融資の金利は上昇して、経営陣は不安を感じて辞任する。それなのに私たちは、そのなかに「プラスの要素」を見出そうとする。⠀

「確率」の面から考えてみよう。多くの場合、危機を乗り越えられた人は、単に運がよかっただけなのだ。総体的に見れば、危機は危機に違いなく、強化のためのプロセスではない。危機が起きれば破滅するということもあるということを、私たちはすぐに忘れてしまう。⠀

「不快なことが自分のためになる」というのは、間違った思い込みだ。病気もひとつの経験といえなくはないが、体にはその痕跡が残る。体は病気をする前よりも健康ではなくなっている。事故や燃え尽き症候群も同様だ。いったい、どれだけの兵士が以前よりも”強く”なって戦争から戻ってくるだろう?アメリカのハリケーン・カトリーナを生き延びた人たちは、未来に向けて”強く”なっただろうか?つらい出来事とはいえ、それもひとつの経験であることは確かだが、それが次にハリケーンが来たときに役立つだろうと自分を慰めるより、危険な地域から引っ越したほうが賢明だ。

Think Smart (ロルフ・ドベリ サンマーク出版)

📚𝒃𝒐𝒐𝒌 𝒓𝒆𝒗𝒊𝒆𝒘

この本はいくつか兄弟本?姉妹本?がでていて、私はその中のThinkClearlyを”人生のバイブル”としている。
先日、三鷹の古本屋さん #りんてん舎 さんにてこちらを見つけ購入、読んでみた。
結論からいうと、ThinkClearly には及ばななかったけど、このシリーズのいいところは、
必ず根拠となるデータや事例をもとにして、すべてのことが語られているということ。非常に信用性が高いと思う。

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”起死回生の誤謬”について。

わたしこれ、めっちゃ高校受験の頃思ってたワァアアアア!!!

と内心深く共感していた。

私の育った家庭は、主に母主導で学歴主義。
学業に関しては、厳しすぎるほど厳しかった。
受験に関しては紆余曲折ありながらも、まあ、今のところ無事に看護師として働いているわけだけれど ...

何度考えても、どう考えても、

「死にたくなるほどの経験(ワタシ的受験期)を乗り越えても、人は強くなれなかったのである。」

wwwwwwwwwwwwwwwwwww

あんなに厳しく育てられなくても、あんなに怒られなくても、
あんなに期待されなくても、あんなに苦しめられなくても、
私の周りには、何人も看護師はいるし、私が行った学校に受かった人は大勢いる。
むしろ、死にたくなるほどの経験(今までもこの先も受験期が何よりも辛かった)があったから、
思ったより学力は伸びず、実力も発揮できなかったのでは?とさえ思う。
私がこの危機を乗り越えられたのは、ただ運がよかっただけであって、
これをきっかけに、精神を病んで廃人と化してしまった可能性だって大いにあったと思う。
だから、私の中で、この思春期に受験を通して母娘との関係に悩んだこと、乗り越えたことは、
決して美談にしたくない!!!!!のである ....

あれは、
あのときの経験は、

私にとっての起死回生の誤謬。

無理にプラスの要素を見出さなくていいんだと知って、心が楽になった。

PS:誤謬(ごびゅう)とどれだけの人が正しく読めたんだろう。本を読まなければ、正しく読めていないに違いない。

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