「無理無理詐欺」と「いつの間にかできてた症候群」
ああもう無理かな…って思ってから、いつの間にか何年も経っている。
例えば仕事。仕事が上手く出来ない、怒鳴られてばかり。簡単な仕事も頭が回らない、確認も見落とす。人に迷惑ばかりかけている、モチベーションが上がらない、仕事行きたくない、もう無理かな…。と思いながら何年も働いている。
例えばダーツ。仲間がみんなダーツ好きだけど、私は矢が的にすら当たらない。何が面白いのかわからない。練習しないと場の空気を悪くするし会話に入れない。練習してるのに出来ない、もう無理かな…。と思いながら試合や大会に参加するほどになる。
例えばお酒。どんなにアルコール度数が薄いお酒でもグラス半分で酔い潰れていた。仲間との飲み会も開始30分で真っ先に寝て起きたらお会計。悔しい、話したい。家でお酒を飲んで、吐いて、飲んで、吐いて。もぅ無理かな…。と思ってたら誰よりも飲めるようになってた。
それをわたしは、
「無理無理詐欺」と呼んでいる。
まわりを油断させて予想を裏切る非常に悪い癖である。
厄介な悪い癖ではあるけれど、それに引っ張られて「いつの間にかできてた症候群」という持病が発症している。
これも非常に厄介な持病だ。気付いた時にはすでに発症している。一度それになると、なかなか今までのようには出来ないのである。ただ以前よりは全てスムーズに事が運ぶので全く問題はない。
私は人間を長年観察して発見したのだ。
この「無理無理詐欺」は、全ての人間が必ず持つ癖であり、それによって無意識に騙された経験も、騙した経験もある。
そして私だけの持病だと思っていた「いつの間にかできてた症候群」も、全ての人間が必ず発症していたのだ。
さらに研究していくと、どうやら人間は想いの強さで自分の行動が変化するらしい。
ネガティブな事も、ポジティブな事も、どちらもあるから発症するらしい。そして理想の自分を掲げたり、楽しみながら一生懸命になると「いつの間にかできてた症候群」が発症するようだ。
この先の症状は未だ解明されていない。
引き続き、私は自分の身を持って実証していくことにしよう。
つまり…出来てなくても、
大丈夫ってことよ。
一歩ずつ前進。それが大事な事なのよ。