かれこれ20年弱、会社員劇場に出演してます。

私はとある会社に所属している。
時価総額日本で5本の指に入る。と思う。
新卒で就職したプロパー社員。

だからなんだろう。

いつも私は会社員劇場に出演している感覚だ。
大変大変、と大騒ぎしたってみんな夜になったらパソコン落として土日がっつり休む。
そして月曜になったらまたにわかに大変大変、と騒ぎ出す。

本当に大変だったら寝ないし解決するまで休まない。

だから会社は劇場だと思ってる。
私もいっちょまえに大変大変、と囃し立て人生を埋めてる。

私のこと、みんな温厚ですね、っていう。
それは、魂が入っていないから。

魂入ってたら、怒りもわくし、涙も出るだろう。

同僚は共演者だ。
役員が変わる、となるとそこから役員への資料作りが何をおいても1番のミッションとなる。(今そう。)細かい表現をみんなで何度も何度も練り直し、作り上げる。気をつけないと、馬鹿らしさのあまり劇場に出演していることを忘れ、つい劇場から一歩出てしまう。危ない危ない。

でもこんな劇場ごっこもそんなに悪くはない。
みんなで一緒に何かを作り上げることは、さながら、いつかの夏の学園祭のようだ。

餌を運ぶ蟻が尊いように。
人間の物差しではあまり意味のないことを営む人間だって、きっと尊いのだ。
そもそも何に意味があって何に意味がないのか。意味ってなんなのか。そんなのは人間の物差しで判断することじゃない。

私は明日もうわべの刺激とそこそこのお給料をいただき、劇場で小さな一役をこなし人生を埋める。


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