断片
サルトルの「アフリカで子どもが飢えて死んでいるのを前に文学は何ができるか」(『文学は何ができるか』)という発言に対する、岡真理先生の考察-
"アフリカで飢えて死んでいく者たち、彼岸の飢えている二〇億の人間たちこそが、ほかの誰にも増して切実に文学を必要としていると言えるのではないか。(…)飢えて今にも死にそうな子どもは本など読めないにちがいない。だが、その子が実際問題として文学を読めないという事実は、その子が文学を必要としていない、ということを意味するのだろうか"(『アラブ、祈りとしての文学』)