アルナシーム 出資理由
【背景】サラブレッドクラブ ライオンの2020年募集馬の中で血統だけみたら明らかに抜けている馬。セールでの過去落札価格が
2017年度産駒:3,672万円
2018年度産駒:8,424万円
であることを考えると本馬の2,640万円は明らかに安い。人気が出なかった背景としては以下が想定される
・体が小さい(セリ落札当時360キロ台)
・モーリス産駒の不確定要素(セリ当日までにデビューしたモーリス産駒がいなかったためデータがなかった)
・馬体のバランスがいかにも...下図参照
小さいながらにも整ってはいるが、モーリスの筋骨隆々とは真逆の馬体。
これらの要因から過去最高の収益を達成した2020年セールで2000万円台で落札ができ、募集価格は一口8.5万円に落ち着いた。
【出資理由】
最終的に出資を決断した理由としては以下
・坂路を登坂する調教動画をみて
・馬体の成長
・血統
血統に関しては言うまでもなく超良血。
祖母Dubai Majestyは言うまでもなく日本の軽い馬場に適した産駒を排出する優良牝馬で、産駒には大阪杯を制したアルアイン、日本ダービーを制したシャフリヤールがいる。母ジュベルアリは未勝利にて引退をしたが、母父ディープインパクトと父モーリスの配合では高い勝ち上がり率を誇り確実性が非常に高い。
馬体についても5月の段階で400キロ台まで成長し、競走馬として上を目指せる最低限の馬体になった。また出資前の最終判断材料となる調教動画を見ると頭を低くし抑えきれない手応えで坂を駆け上がっている。この素軽さは小回りの多い日本の競馬場では非常に武器となり、仕上がりも早いことから損益分岐点である7,500万円以上は稼いでくれると思慮。出資に至った。
以下のレース動画を見れば分かるように、坂路で感じた雰囲気同様、馬なりで小回りコースを駆け上がり、直線も他馬より頭が低い走りをしている。小さな馬が生き残るためにはこのピッチ走法しかないが、調教での走りをレースでも実現できている。しかし想像以上...
【今後について】
レースを見る限りまだまだ荒削りで成長余地はあるが、首の短い馬体や前向きな性格、モーリス産駒が歳を重ねるに連れて短距離へシフトしている傾向を考えると、距離はマイルまでの馬になるように思われる。ただ、当然叔父のように日本ダービー出走の夢を期待できる一頭であることは間違いない。