全クリエイターは「ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」を見ろ
このnoteは、ウマ娘プリティダービー新時代の扉のネタバレを大いに含みます。
ネタバレOKな方、すでに視聴済みの方はよろしければ読んでいってください。
初めまして、生前理路(いきまえ りろ)と申します。
タキオンのモルモットです。
平和なモルモットの村で、同じくモルモットの書く妄想を摂取して暮らしていたところ、突如として公式から大量の供給が来ました。
正直ビビっています。初期☆1、新衣装すらずっと放置されていたタキオンが、フィギュア化グッズ化コラボカフェ、お財布がどんどん薄くなっていきます。
タキオンの走り
さて、前書きはこのあたりにして、本題に入ります。
映画が公開されて、スケジュールを調整し映画館へと向かいました。
映画館のクソデカ画面で、タキオンが動いているんです。
タキオンが動いて走ってしゃべっているんです。
最初のレースでいきなり鳥肌が立ちました。
ポッケを圧倒するタキオンの走り。可能性の果てへと至ろうとするその背中に、僕は魅せられました。あの時の僕の目は狂気をはらんでいたと思います。
タキオンのアプリシナリオで、走りに魅せられるって何だよと思っていました。思っていましたが、映画を見て不見識を改めました。
あの走りを見たら、僕でも三本まとめて薬を飲みます。
内なる自分
そのまま話が進んでいき、タキオンの走りに陰りが見えます。
足に爆弾を抱えていたタキオンは、レースへの出場を無期限で停止すると宣言。二度の敗北を喫していたポッケは、勝ち逃げをされた形になります。
その後順調に勝ちを重ね、最強かに思われたポッケですが、脳内ではあの時のタキオンの背中がこびりついて離れません。
「勝てない」
そう直感させるタキオンの走りは、ポッケの心を折ったようでした。
ポッケの中の内なるポッケが、「どうせ勝てない」「わかっているだろう?」など、ポッケを諦めさせようとします。そして、ポッケもあきらめたように見えましたが、それでも走り続けていました。
その後、フジキセキ(冒頭でポッケが憧れたウマ娘)と並走し、勇気づけられます。
心が折れても、ポッケは走ることをやめていなかったので、大丈夫と判断され、背中を押すための並走でした。
そして日本ダービー。ポッケは見事な勝利をし、タキオンの心も動かします。
もうあきらめたはずのレースの道を、もう一度歩きたいと思わせるほどの走りでした。
クリエイターに置き換えると
この二人の図は、クリエイター界隈でよく見ることだと思います。
自分よりも若くて才能のある方々が、インターネットには転がっています。自分の作品が酷評され、井の中の蛙が海を無理やり見させられます。
そこで、我々は思うわけです。
「どうせ勝てない」「わかっている」
ただ、少なくとも半分以上のクリエイターは、それでも作ることをやめないと思います。
僕も3DCGを趣味で少しだけやっています。
たしかに学校に通ってもいないし、本格的に学んだわけでもありませんが、上を見ればきりがないくらいには天才がいます。
心もおれますし、たまに数週間作らないこともあります。
それでも、気づくとなぜかまたPCの前にいます。
多分これは、作ることが楽しくて、自己表現できるのがうれしいからだと思います。
まだ作れているから大丈夫なのです。
タキオンの方も見てみましょう。
タキオンは紛れもない天才側です。僕みたいな凡人の心を悪気もなく折る側です。しかし、天才には天才なりの努力や苦労、苦悩があるのでしょう。
タキオンは足の故障に悩まされ、レースをやめます。
ポッケは劇中で、勝ち逃げされたことにもやもやとした感情を抱えます。
絶対に勝ちたい相手が、絶対に勝てない位置に逃げられてしまうこともあると思います。
それでも、その天才の心を引き戻したのはポッケです。
断っておきたいのは、ポッケは才能にあふれています。あの映画の登場人物で才能のないウマなどいません。
ただ、ひたむきに目標へと走り続け、覇王まで倒して見せたポッケの姿に、“天才”アグネスタキオンは動かされたのです。
タキオンやポッケに自己投影して気持ちよくなろうという気持ちはありません
ただ、あの映画を見たとき、僕は3DCGが作りたくなりました。
クリエイターに限らず、何かを極めようと思ったときにはポッケのような状態になることかと思います。その時に背中を押してくれるのはフジさんかもしれないし、他の誰かかもしれません。
ここまで読んでいただきありがとうございました。