そう、胸が高鳴っているだけ
誰のせいでもなく、おのれの選択による結果によってそうなっているだけなんだけど、なんといいますか、ぎゅっと体が硬直するみたいになる夜。こういうときはほんとに呼吸をするのを忘れてたりする。
変わらず猫はおもちゃめがけて荒ぶっている。猛烈な勢いで水をなめている。
連休中、念願の福音がかすかに聞こえてしまったものだから、期待に胸ふくらんでしまって、たぶんその反動でぐらぐらと気持ちが揺さぶられているのだ。何も悪いことなど起こってはいない。ただ明るい方へ視点を定められない。
そう、胸が高鳴っている。でも、まだ何もかたちになってはいないから、この高鳴りをどこにも置いとけないだけ。日記にもどう書いていいかわからなくって、書いてない。書いたらすべてが霧散してしまいそうで、だから無心でマリオのピクロスを解くしかない。
それはそうと、猫の鼻息はなぜかひんやりとしている。
なんでだ?触れる体はあんなにあたたかいのに。