【管理栄養士解説】シシャモやいわし🐟小骨のある魚は子どもにそのまま与えてもよい？

本日の子育てお悩み相談〜小魚の食べさせ方〜

今回の子育てお悩み相談のテーマは「小骨のある魚は子どもにそのまま与えても良いか」です。
保護者の方から寄せられたお悩みを見ていきましょう。

子どもにもっとカルシウムを摂ってほしいので、シシャモやいわしのような小魚を試してみたいと考えています。
できれば丸ごと食べさせたいですが、いつ頃から食べて良いものでしょうか。
また、骨がある魚を食べさせる上で気を付けた方が良いことなどあれば、ぜひ教えてください。
（2歳の子供を持つ母）

管理栄養士の回答

今回のお悩み相談に回答するのは、管理栄養士の大槻万須美です。

管理栄養士　大槻万須美
”楽しく食べて健康に”をキーワードに、離乳食やキッズ向け料理教室、パーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供、商品開発など幅広く活動中。子育て支援センターで、食育料理教室及び栄養相談業務を通して、子育て中のママパパに寄り添う食育サポートに力を注いでいる。

シシャモやいわしは栄養価が高く、うまみ成分も含まれているため、好きな子どもは多い食材です。
実際、どのくらいの時期から食べさせて良いのか気になりますよね。

成長期にはぜひ摂りたい！シシャモといわしの栄養価はどうなっている？

シシャモといわしのような小魚の栄養的な魅力は、なんといってもカルシウムが豊富な点です。

特にシシャモは100gあたり330㎎と、牛乳（100gあたり110㎎）のなんと3倍ものカルシウムが含まれています。

いわしのカルシウム含有量は100gあたり70㎎前後と、シシャモほどカルシウムは多くはありませんが、カルシウムの吸収を促すビタミンDが多いため、歯や骨の強化の心強い味方となってくれます。
また、青魚に特に多い不飽和脂肪酸のEPAやDHAも摂れるので、成長期にはぜひ食べさせてあげたい食材の一つですね。

シシャモといわしは何歳から食べさせて良い？

シシャモの身は一般的に、離乳食完了期の１歳頃から食べさせても良い食材とされています。
はじめは小骨も丁寧に取り除いて身の部分のみにし、アレルギーなどの様子を見て卵の部分も少しずつ加えるなど、ステップアップしていきましょう。

小魚を丸ごと食べさせても良いかについては、

• 臼歯が生えそろっているか

• 噛む力があるか

• 大きい小骨があった場合に飲み込まずに口から出すことができるか

など、咀嚼力や嚥下機能が発達し、小骨をうまく処理できるかが判断の基準となります。
おおむね2歳半から3歳以降になると乳歯が生えそろい、奥歯でもしっかりと食べ物をかみつぶせるようになってくるため、この頃の月齢が一つの目安となるでしょう。

とはいえ、飲み込みなど乳幼児期の食事機能の発達に関して個人差もあり、まだまだのどに食べ物を詰まらせてしまいやすい時期でもあります。

何かあった時にでもすぐに対処することができるように、食べさせるときには目を離さないようにしましょう。
「小さい骨があるからしっかり噛んで食べようね」との声かけも忘れずに。

そして、しっかりと火を通し、好きだからとたくさんあげるのではなく、塩分の面からも１日２本程度を目安としましょう。

魚の食べ方を少しずつ覚えて、好きな食材がどんどん増えるといいですね！

参照：

厚生労働省「日本人の食事摂取基準」（2020年版）」

文部科学省「日本食品標準成分表2020年版（八訂）」

日本小児歯科学会 | 産まれてから2歳頃まで (jspd.or.jp)

食品による子どもの窒息・誤嚥事故に注意！ (caa.go.jp)

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